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ビジネスシーンで効果的な褒め方とは?褒め上手になるためのコツや注意点について解説

相手を褒めることは、良好な人間関係の構築や、自分の気持ちが前向きになる効果が期待できます。この記事では、ビジネスシーンでの褒め方のポイントや褒め言葉の例を紹介します。

部下を上手に褒める上司のイメージ

相手を褒めたい気持ちはあるものの、褒めるタイミングや褒め言葉が頭に浮かんでこず、言葉を飲み込んでしまうということはありませんか。同僚ならまだしも、先輩や上司に対してはどういった褒め言葉が適切なのか迷ってしまうという方もいるかと思います。

この記事では、臨床心理士として活躍されている関屋裕希さんにお話を伺い、ビジネスシーンで褒めることの効果や褒め上手になるためのコツ、今すぐ使える褒め言葉について解説します。

ビジネスシーンで「褒める」ことの効果

褒められたことでモチベーションが上がっている人のイメージ

人を褒めたり、自分が褒められたりすると、相手との距離が近く感じることがあります。褒めることにはさまざまな効果がありますが、ビジネスシーンにおいてはどのような影響をもたらすのでしょうか。

自己効力感が高まり、やる気につながる

「さすがですね」「とても感銘を受けました」などと褒められると、「自分ならできる」と感じ、自己効力感が高まります。

その結果、例えば、会議での積極的な発言について褒められた場合には、「次ももっと発言していこう」という意欲につながり、次回以降も発言が増えたりすることがあります。

コミュニケーションが円滑になる

褒めるという行動は、その人の行動や努力をよく見ていないとできないことです。だからこそ、褒められると「相手は自分を見てくれているんだ」と感じやすくなり、安心感や信頼関係が生まれます。

結果としてお互いのコミュニケーションがよりスムーズになり、良好な関係づくりにつながります。

ポジティブな雰囲気がチームに広がる

褒められると「嬉しい」というポジティブ感情が生まれます。ポジティブな感情がある状態では、視野が広がったり、アイデアが出やすくなったりすることがあります。

また、積極的に人と関わっていこうとするようになるため、チーム全体の創造性やパフォーマンスにも良い影響をもたらすでしょう。

お互いの強みや良さに気づけるようになる

「とても分かりやすい資料を作成してくれて、ありがとう」「説明が上手で助かったよ」など、人から褒められたときに、自分では気づいていなかった強みや相手の優しさに気づくことができます。

褒められた経験を振り返ると、自分の得意分野が明確になり、その後のキャリアを考えるうえでも大きなヒントに繋がります。

褒め上手な人の特徴とは?

褒め上手な人には、どのような特徴があるのでしょうか。ここでは、褒め上手な人に共通する特徴について解説していきます。

他者をよく観察している

褒め上手な人は、周囲の人をよく観察する傾向があります。いつもよりも頑張っているところや、その人なりの工夫、小さな気配りなど、ちょっとした変化でもすぐに気づけるのは、人をよく見ているからこそできることです。

ネガティブな点だけでなくポジティブな点にも注意が向く

人は、ついネガティブな点に注意が向きがちですが、人を褒めることが上手な人は、相手のポジティブな点にも注意を向けられます。相手に対して関心を持ち、成功体験に目を向けることができるのは、その人自身がポジティブ思考の持ち主だからともいえるでしょう。

言語表現に長けている

相手を褒めるときの言い回しや褒め言葉など、言語表現に長けているところも褒め上手な人の特徴の一つです。

相手のどのような行動が、なぜ素晴らしいのか、具体的に褒めるには、相手の良さを言語化できるスキルが関わっているからです。

相手の立場に立って考えることができる

相手の状況を想像して寄り添うことができる人は、自然と褒め上手な傾向があります。「自分が良く思われたいから」「相手に好かれたいから」といった理由から人を褒める場合は、どうしても自分本位な印象になりがちです。

しかし、「相手の良いところをちゃんと言葉にして伝えたい」「相手の成長をサポートしたい」など、自分の本心から相手を褒める人は、相手本位で考えることができているので、褒め言葉が心に届きやすくなります

褒めるのが苦手なのはなぜ?

「どうして自分は人を褒めるのが苦手なんだろう」と悩んでいる方もいるかもしれません。褒めるのが苦手な人には、次の4つの要因が考えられます。

褒めることに慣れていない

子どもの頃から、「これはできて当たり前」「できないと叱られてしまう」といった経験が多かった人や、仕事では「結果だけ見て判断される」ことが多い人は、そもそも、「褒める」という行動自体に馴染みがない可能性があります。

このようなケースでは、「良いところを言葉にして伝える」という発想自体がないと考えられます。

他者を管理したがる傾向がある

人を動かすために管理やコントロールすることを重視する人は、「褒めるのはあまり良くない」という前提で行動する傾向があります。そのため、人を褒めてモチベーションを引き出すよりも半ば強制的に行動させたりすることがあります。

このような考え方の人は、褒めることを「甘え」や「コントロールしづらくなる」要因と捉えている場合があるのです。

上から目線や評価者目線で伝えることが多い

「今回はよくやったほうだね」「やっとできるようになったね」など、褒めているつもりでも、上から目線に受け取られてしまうような言葉を選んでしまう人もいます。

こうした伝え方は、相手にとって「見下されている」「査定されている」と感じられてしまう場合があり、結果として褒める効果が半減してしまいます。日頃から無意識にこうした言い回しを使ってしまう人ほど、相手を純粋に褒めるコミュニケーションが難しい傾向があります。

自己肯定感が不安定

人の良さを素直に認めたときに、「自分はあの人よりも劣っているのでは」と感じてしまう人は、褒め言葉を口に出すことが難しい傾向があります。

自分に自信がなかったり、普段から他者と比較する癖があったりすることで、周囲の人の成果を心から喜ぶことができず、逆に落ち込んでしまうのです。そのため、自然に相手を褒めることができにくくなります。

褒め方が上手になるためのコツ

曖昧にせず具体的な表現で上手に褒める人のイメージ

ではここからは、褒め方が上手になるための具体的なコツについて解説していきます。

具体的に伝える

「すごいね」「さすがだね」「いいね」といった曖昧な表現ではなく、具体的に何がどうよかったのかを伝えることを意識してみましょう。抽象度が高い表現は、何を褒められているのかが相手に伝わらない可能性があります。

例えば、「あの資料、よかったですよ」と伝えるよりも、「最初の1枚で全体の流れがわかるように資料をまとめてくれていたので、専門外の私でも理解しやすかったです」など、具体性を意識するのがポイントです。

結果だけではなく、プロセスや影響にも注目する

褒めるポイントは、大きく分けると、結果・プロセス・影響の3つに分けられます。

結果:売上、達成度 など
プロセス:工夫、粘り強さ、段取り、準備 など
影響:チームが助かった、お客さんが喜んだ など

たとえ結果が出ていなくても、プロセスや影響を褒めると、心理的なモチベーションが高まりやすいでしょう。

例えば、「早く終わらせてくれてありがとう」ではなく、「急な依頼だったのに、関係者に一人ずつ確認してくれたおかげで、後から修正が出なくて助かりました」など、仕事への取り組み方に注目して褒めると、より効果的です。

自分がどう感じたかを伝える

自分がどう感じたかを伝えることで、お世辞ではなく、本当にそう思っていることが伝わりやすくなります

「〇〇さんがフォローに入ってくれて、心強かったです」「今日のプレゼン、しっかり準備してくれたので当日は安心して任せられました」など、自分の感じたことを表現することで、より伝わりやすくなるのです。

相手の良いところや強みに目を向ける

「どこを褒めたらいいのか分からない」という場合は、相手のポジティブな側面に注意を向けてみると、褒めるポイントが見つけやすくなります。周囲の人からの評価なども参考にしてみると、長所を見つけやすくなります。

苦手な相手の場合は、成果や結果を褒める

苦手な相手を褒めるときは、「人そのもの」と「行動、成果」を分けて考えてみると、褒めやすくなるでしょう。

例えば、「人としては少し苦手だけれど、資料のまとめ方は参考になった」「性格や価値観は自分とは違うけれど、期日を守る点は信頼できる」など、人格評価と行動評価を分けて考えると褒めやすくなります。

知っておきたい褒め方のNG例

他者を褒めるときは、いくつか注意点があります。ここでは、褒め方のNG例について解説します。

事実とズレている

褒めるときは、過剰に褒めないよう注意が必要です。

例えば、実際は褒めるほどの完成度ではないのに「完璧だね」などと表現したりすると、「本当のことを言ってくれない人」「とりあえず褒める人」と受け取られ、信頼を落としてしまう可能性があります。

ネガティブなこととセットで伝える

せっかく相手を褒めたいと思っても、ネガティブな情報も一緒に伝えてしまうと、かえって印象がマイナスになってしまう可能性があります。

「早く仕上げてくれて助かったよ。でも、ここが惜しいね」「プレゼンとてもよかったけど、あのスライドは余計だったかもしれないね」など、褒めているのにネガティブ情報がセットで伝えられることで、ネガティブ情報の記憶のほうが相手に残りやすくなるのです。

他者と比較して褒める

他者と比較されると気分を害してしまう人は、少なくありません。

褒めるときに、「他の人に比べたらマシだよ」、「〇〇さんよりは全然いいと思うよ」など、他者と比較してチーム内の人間関係に不協和をもたらすような言い方をするのは、相手にとってもチーム全体にとってもよくないでしょう。

ビジネスシーンで褒めるタイミングのポイント

プレゼンを成功させた後輩を褒めるイメージ

ビジネスシーンでは、相手を褒める機会は多いかもしれません。「いつ褒めればいいのだろう?」と悩んでしまう方は、次の3つの機会を狙ってみてください。

相手の長所・強みが発揮された直後

相手の長所や強みが発揮された行動のすぐあとに褒めると、相手の自己効力感を高める効果が期待できます

ある特定の行動を褒めることで、相手もその行動を今後も続けやすくなるため、なるべくすぐに褒めてみましょう。

相手が仕事でうまくいっていないとき

仕事がうまくいっていないときは、自分の欠点や課題、足りないところに意識が向きやすくなります。しかし、そのタイミングで他者から褒められると、落ち込んでいた気持ちが和らぎ、長所や強みにも注意が向けられるようになるでしょう。

チームメンバーや同僚など、周囲に仕事で悩んでいる人がいるときは、褒めることでチーム全体の雰囲気も良くなります。

1対1の場面

「あまり目立ちたくない」「人前で褒められるのは居心地が悪い」という人も多いかもしれません。そんなときは、1対1の場面になったときに伝えてみるのもいいでしょう。褒めるのが苦手という方も、マンツーマンなら褒めやすいです。

会議のあとで呼び止めてみたり、落ち着いたタイミングでメッセージを入れてみたりと、プライバシーが保たれた状況下で褒めてみましょう。

【例文付き】相手別・ビジネスシーンで使える褒め言葉

それでは最後に、ビジネスシーンで使える褒め言葉を相手別に紹介します。伝え方に迷ったときに、参考にしてみてください。

同僚・後輩に使える褒め言葉の例

同僚や後輩に対しては、仕事の成果や仕事に対する取り組み方、人柄について褒めるのがいいでしょう。

・助かりました

【使用例】
「期限がタイトな中で、8割も仕上げてくれていたので、本当に助かりました」
「○○さんがいてくれると、職場の雰囲気が明るくなって、とても助かってるよ」

・ありがとう、感謝しているよ

【使用例】
「困っているときにいつも声をかけてくれて、ありがとう。優しさが嬉しかったよ」
「積極的にチームを引っ張ってくれて、感謝しているよ」

・○○さんのおかげで

【使用例】
「○○さんが情報を集めてくれたおかげで、顧客のニーズに合わせた提案ができたよ」
「説得力のある資料を作成してくれたおかげで契約がとれたよ。○○さんのおかげだよ」

・これからも期待してるよ

【使用例】
「新しいアイデアの提案ありがとう。目の付け所がさすがだね。これからも期待してるね」
「○○さんの仕事が早いおかげで余裕を持って進められそうだよ。その調子で、これからも期待してるよ」

先輩・上司に使える褒め言葉の例

先輩や上司を褒めるときは、仕事への影響や姿勢、感謝の気持ちなどを伝えられるといいでしょう。

・勉強になります

【使用例】
「〇〇さんの資料、構成が練られていて、とても勉強になります」

・お手本にさせていただきます

【使用例】
「先ほどの説明、相手の立場に合わせて話をされていて、お手本にさせていただきたいと思いました」

・参考にさせてください

【使用例】
「課長の資料が論理的でとても分かりやすかったです。どのように構成を考えているのか、ぜひ参考にさせてください」

・とてもありがたいです

【使用例】
「あのとき、自分の意見を引き出してくださったのが、とてもありがたかったです」

・○○さんを目標にしています

【使用例】
「○○さんの仕事への取り組み方を、いつも参考にさせていただいています。○○さんを目標に、これからもっと成長していきたいです」

その他(ビジネスシーン全般で使える褒め言葉)

褒め言葉のバリエーションをなるべく増やしたいという方は、次のフレーズを会話の中にいれてみるのもおすすめです。

・安心感があります

【使用例】
「○○さんと一緒に仕事をしていると、安心感があります」

・心強いです

【使用例】
「○○さんがチームにいてくれると、とても心強いです」

・○○さんがいてくれてよかった

【使用例】
「○○さんのおかげで早めにミスに気付けたよ。○○さんがいてくれてよかった」

感謝の気持ちやお礼の気持ちを伝えることを意識すると、自然と褒め言葉が使えるようになるはずです。ぜひ試してみてください。

この他にも、褒め言葉の「さしすせそ」を取り入れてみるのもおすすめです。

:さすがです、最高です
:知らなかったです、知りませんでした
:すごいですね、素敵です、素晴らしいです
:センスがありますね
:そうなんですね、そのとおりですね

使い勝手の良い褒め言葉なので、ぜひ覚えておきましょう。

相手が喜ぶ褒め方を意識すると、自分もポジティブな気持ちに

相手を褒めることで、褒められた側も褒めた側も、ポジティブな気持ちが生まれます。

人を褒める機会がなかなかないという方や、褒めたい気持ちがあるけれど言葉が出てこないという方は、まずは周囲を観察し、人の長所や強みに目を向けてみましょう。尊敬する気持ちや感謝の気持ちが生まれると、自然と褒めることができるはずです。

今回紹介した方法を、ぜひ参考にしてみてください。

監修:心理学博士、臨床心理士、公認心理師 関屋裕希
東京大学院医学系研究科デジタルメンタルヘルス講座所属。
早稲田大学文学部心理学専攻卒業、筑波大学大学院人間総合科学研究科発達臨床心理学分野博士課程修了。専門は、産業精神保健(職場のメンタルヘルス)であり、業種や企業規模を問わず、ストレスチェック制度や復職支援制度などのメンタルヘルス対策・制度の設計、職場環境改善・組織活性化ワークショップ、経営層・管理職・従業員それぞれに向けたメンタルヘルスに関する講演や執筆活動を行う。著書に『感情の問題地図』(技術評論社)、『モチベーションの問題地図』(技術評論社)など。

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