パズル通信ニコリvol.193に掲載いただいた、拙作推理パズルについての話をします。ぜひ該当誌を御手元に。こうしました、の話であって、こうするといいのでは、の話でないことにご注意ください。
さて。
推理パズルにおいての自然な条件文志向、という方針があります。推理パズルの問題文であっても、あたかも日常の会話で使われるような文章が望ましい、という考え方ですね。とても納得感の高いスタンスだと思います。
一方、この問題について言えば、あんまりそっちの方針は意識しておらず、出したい情報を出したい順番で出しています。それでも、決め方というのはあるものです。今回はそんな、とてもニッチな話です。
やまとくん、やよいさん、ようこさんのコメントが顕著なのですが、まず自分の情報を出す→それとは一致しないことが明白な情報を出す、の順番で構成されています。
どんな効果を狙っているかというと、時折、推理パズルに表記される条件の「自分のことを他人のように言っている人はいません」が自然に内包されていることを目論みました。
別に複雑なことではなくて、例を挙げると、
「ぼくは火曜日に学食に行ったよ。カレーを食べた人は12:00だったよ」
という文章があり、「自分のことを他人のように言っている人はいません」の条件がないと、ぼく=火曜日=12:00=カレーの可能性が生じるわけです。が、
「ぼくは火曜日だったよ。水曜日に学食に行った人は12:00だったよ」
だと、火曜日≠水曜日は明白なので、ぼく≠12:00が確定するわけです。(1)
「ぼくは火曜日だったよ。(そうそう、曜日で思い出したけど、)水曜日に学食に行った人は~」
という流れが生じなくもないので、自然な条件文志向にも目配せ程度はあるかもですが、まあ、そのへんは後付けですね。
そんな意思を含めて、わざとゆきえさんのコメントは説明口調で仕上げてみました。自然さを志向するなら、第三者の「先生」を登場させて語らせて、ゆきえさんには「おなかすいたー」だけ言ってもらう、とかの処理なのかもしれません。
ということで、こういうことを考えるのが好きなわたくしとあなたに向けての文章でした。特に、ニコリに投稿する場合などは、もろもろ先方がうまく対応してくれると思うので、余計なことを考えずに(2)、 気軽に投稿してみるのがおすすめです。
(1) もちろん、メニューがカレー、うどん、火曜日、野菜炒め定食などのラインナップであり、火曜日という名の唐揚げ定食などが提供されていれば、この限りではありませんが。
(2) 考えすぎて完成しないのを恐れています。完成まで辿り着くなら、考えるのは大いにアリ。そういう話もしませんか。