【あらずもがなな前置き】
以下の文章における「推理パズル」は、マトリックスとかグリッド表とか呼ばれているアレを活用して、情報を整理して進めていくあんな感じのパズル、を指しています。パズル通信ニコリで展開されている「推理パズル」を強く意識していますが、そこに限定する意図ではありません。また、彼我の距離を感覚でも良いので認識してみたい、という動機で書いており、「パズル通信ニコリで展開されている推理パズル」を上手に作るには、みたいな話ではないんじゃなかろうか、我ながらわからんけど、のような気持ちでいます。
さて、というわけで。
数ヶ月前に推理パズルについて、ここで書いた記事があります。 https://mainasuyon.hatenadiary.org/entry/2025/09/04/172029
こいつは業界内外が騒然、話題沸騰だぜ。問い合わせが捌ききれなくなったらどうしよう。とか、思いながら公開したのですが、特に触れられている場面も目にしないので、これから自分で触れます。
設定は、
「5人の子供たちが、かぞくのことを話してくれました」
であり、ヒント文のひとつに、
「さくらちゃんのねんれいは、あんずちゃんの話してくれたかぞくのねんれいより2つ上です」
というものがあります。
話題はあくまで、子供たちの家族の年齢なので、さくらちゃん本人の年齢は関係ない、ノイズである、と判断しそうになります(*1)が、別のヒントで、 「つばきちゃんとさくらちゃんは姉妹で、お互いのことを話してくれました」 とあるので、「さくらちゃんの年齢」=「つばきちゃんの話してくれたかぞくのねんれい」となり、きちんと情報として機能する、というのが意図したところです。
マトリックスに書きこむ段階で推理が必要、という例のつもりで作りました。
正直を言うとかなり頑張って構成しました。なんでこのアイデアを投稿に回してくれないんだ、という声すら聞こえてきそうです。
もちろんそうするなら、もう少し遠回りを入れたりとか、姉妹という情報の出し方をさりげなくするでしょうが。
で、ニコリで扱うには、という観点を持ったとき、この問題は、私の感覚ではまったく課題はない、と、感じています。
これまでのニコリの問題群から想定される範囲内。ただし、ちょっとは縁のほうには寄っているかもしれない、くらい。
さて別の例。いま適当に作りました。
設定は
「私は探偵。怪盗から予告状が来た富豪からの依頼で、この別荘に来ている。使用人がハルカ、ヒトシ、フジオの3人いるが、この中のひとりが怪盗の協力者で、ある時刻に怪盗と連絡をとっていたことが判明した。それは誰かを突き止めてほしい」
だとして、情報としてその時刻に各人がいた場所があり、
・物置
・書斎
・海辺 の3候補。
ヒント文に、
「ヒトシのズボンは濡れていた」
があり、他のヒントからの影響はないとします。
このとき、ヒトシと海辺の交差点に○を付けさせる問題が、ニコリ慣れしたあなたの前にあらわれました。出題はニコリではありません。さて、どういう反応になるでしょう。
「うわ、これはぼくの期待する推理パズルじゃないや、回避回避」となるかもしれませんし、「ああ、そういう感じで来るのね。OKOK調整完了、どんとこい」となるかもしれません。
が、まあおそらく、「ニコリの推理パズルとは明らかに違うな」と感じるのではないでしょうか(*2)。
ですがこれも、「推理」ではあります。
物置、書斎、海岸で、ズボンが濡れる可能性が高いのはどこか。
あるいは、濡れたままにせざるをえない可能性が高いのはどこか。
さらにはメタ視点で、探偵がわざわざ言及したんだから、これには意味があるはず、というのもそれはそれで立派な「推理」でしょう。
ニコリのパズル、という限定を外した場合に、こういう「推理」を期待するユーザーがいてもおかしくはないと思います。(*3)
で、最後。これは(ニコリ以外の)書籍で見かけた表現です。換骨奪胎するつもりではいますが、わたくしの手腕が及ばないかも。
設定は同じく、
「私は探偵。怪盗から予告状が来た富豪からの依頼で、この別荘に来ている。使用人がハルカ、ヒトシ、フジオの3人いるが、この中のひとりが怪盗の協力者で、ある時刻に怪盗と連絡をとっていたことが判明した。それは誰かを突き止めてほしい」
だとして、情報としてその時刻に各人がいた場所があり、
・村の集会所
・古い神社
・沖合の離れ小島 の3候補。
ヒント文に、
「ヒトシは村の入り口から自転車だけで行けるところにいた」
があり、他のヒントからの影響はないとします。
これで、ヒトシと沖合の離れ小島の交差点に×がつくんですが、これは、けっこうニコリの推理パズル寄りになっているんではないでしょうか。
もちろん、我々(*4)の感覚からすると、
「離れ小島への道が潮汐の関係でできるとかは?」
「海底トンネルでつながっているとかは?」
「村の入り口が離れ小島に存在する可能性は?」
などいろいろ思い浮かぶところはありますけれども。
前置きに書いたように、感覚をつかみたい、が、動機なので、〆の言葉として「どうなんでしょう。あなたの感覚はいかがか」を採用して終了の運びとさせていただきます。
(*1) ここはひとつ私の顔を立てて、そうなりそうだということで納めていただけませんか。平に平に。
(*2) とか書いて、舌の根も乾かぬうち頭をよぎった感覚ですが、ニコリでも、ごく小さなお子さま向けのパズルならこの程度の飛躍を許容するかも。でもさすがに、設定自体を変更して、もう少し限定させるようにするか。どうなんでしょう。
(*3) というか、多数派なんではないか、という感覚でいます。
(*4) 明確に主語を大きくしてみました。