$`\newcommand{\u}[1]{\underline{#1}}M = (\u{M}, (*), e)`$ をモノイドとして、例えば可換律は:
$`\quad \forall x, y\in \u{M}.(x* y = y*x)`$
次の正規表現で表される言い方は事実上同じ。
- {可換 | 交換}{法則 | 律}
- 可換性{の}?{条件 | 公理}
可換性〈可換律 | 交換法則〉のような命題に関して次の言い回しは(その場の微妙な使い分けがない限り)同義。
- ~(命題)~ を仮定する。
- ~(命題)~ を前提する。
- ~(命題)~ を要求する。
- ~(命題)~ を要請する。
- ~(命題)~ は公理だとする。
- ~(命題)~ は公理として仮定する。
- ~(命題)~ は満たされるものとする。
- ~(命題)~ は成立しているとしよう。
- ~(命題)~ は成立しているからな。(定理ではなくて天下りに言っている。)
- ~(命題)~ は使ってもいいとする。
- ~(命題)~ は使ってもいいぞ。
命題自体は論理式で書いたとしても、それに対する判断〈メタ命題〉は通常日本語で述べる。日本語ゆえの“ゆらぎ”や(個人の)口癖が入る。
日本語のゆらぎをさけるために論理(のモデル理論)で使われる記号は '$`\models`$' 。
$`\quad M \models \forall x, y\in \u{M}.(x* y = y*x)`$
'$`\models`$' は、英語だと "satisfies" と読むようだが、日本語なら「‥‥ は ~~ を満たす」とかだろう。
モノイド $`M`$ について語っていることが文脈から読み取れるなら、次のように略記する。
$`\quad \models \forall x, y.(x* y = y*x)`$
さらに、全称限量子も省略すれば:
$`\quad \models x* y = y*x`$
これは、今話題にしている(文脈から読み取れる)モノイドが可換律を満たすことを主張している。
次の言い回しはすべて同義。
- ~(命題)~ を仮定しない。
- ~(命題)~ を前提しない。
- ~(命題)~ を要求しない。
- ~(命題)~ を要請しない。
- ~(命題)~ は公理だとはしない。
- ~(命題)~ は公理として仮定はしない。
- ~(命題)~ が満たされるものとはしない。
- ~(命題)~ が成立しているとはしない。
- ~(命題)~ は成立しているとは限らないからな。
- ~(命題)~ は使ってはいけないとする。
- ~(命題)~ は使ってはダメだぞ。
これらは、当該命題を否定しているわけではない。モノイドの可換律に関して丁寧に言えば:
- 今話題にしているモノイドが可換律を満たすことは仮定しない。よって、可換律を使った証明もできない。しかし、「可換律が成立してない」とも断言はできないし、そう主張しているわけではない。たまたま可換律を満たしていることも可能性としてはある。が、その保証を得られてないので、可換性の仮定はしないのだ。
モノイドが可換性の否定に関しても、いくつかの表現がある。
- $`\lnot \models x*y = y*x`$
- $`\lnot \models \forall x, y.( x*y = y*x )`$
- $`\models \lnot \forall x, y.( x*y = y*x )`$
- $`\models \forall x, y.( \lnot (x*y = y*x) )`$
- $`\models \forall x, y.( x*y \ne y*x )`$
- $`\models x*y \ne y*x`$
すべてが論理的同値というわけではない。こういうのをキチンと区別するときは、次の概念を使う。
- 論域〈domain of discourse〉
- 自由変数と束縛変数の違い
- ド・モルガンの法則