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あっ、すべてのピースがひとつながりになった!!
こういうことだったんねー。
【とっても重要なお知らせ】 pic.twitter.com/f2I4CfDWiT
— 甲斐谷忍@カモのネギには毒がある12巻10月発売! (@mangakap) August 22, 2025
ようやく、最近になっての話なんだけど、幾つかの新作にも触発され、……自分が好きな作品の一系統
めっちゃ有名どころでいえば
・・・・こういうのはいわば「駆け引き」を描く作品なのだ、そういう作品を読みたいのだ…ということに今更ながら気づいたのでした。
例えば銀河英雄伝説ノイエ版、今年前半にTV版では第3期ぐらいだったか?神々の黄昏作戦が発動されるまでが描かれていましたが、そのシリーズの中で一番印象的なのが「ゴールデンバウム王朝残党が幼い皇帝の誘拐を企てるのをあえて泳がせて、ラインハルトが自由惑星同盟攻撃の口実にしようとする」ところでした。
相手の目的をあれこれ推測する中で「可能性としてはラインハルト様の姉上を暗殺するかもしれない」
「いや、その推測を訂正します。実行犯はロマンチストですから卑怯と思われるようなことはしたくないでしょう」
なんてやり取り部分が一番印象に残ってるのだからやはり個人として私は「駆け引きの描写が好き」なのでしょう。
思えば三国志だって戦国武将の物語だって、やはり自分は関羽や張飛が巨大な刀を振るって大暴れするシーンより、孔明が相手国の使者と論争をしたり、今後の外交方針を説明するような場面が一番印象に残っているのですから。
パトレイバーだって、自分はロボットもののバトルシーンや、特車二課の面々のコメディ、ロマンス等々より、「グリフォンを誘い出すためにあえて新型警察レイバーの高性能を宣伝する」「内海課長が上司たちの干渉を避けるために、極東マネージャーの船を避難場所にする」みたいなそういう駆け引き部分がやっぱり一番印象に残ってるのです。


そして漫画に限定して、ぐるりと業界と言うか雑誌界隈、サイトなどを見渡すと、もちろんそれなりに探せば「駆け引き」が漫画の中で登場する、大きな位置を占める作品はそれなりにあるはあるんです。
ただ自分が希望するのは、もう本当にどの雑誌にも、どの漫画サイトにも必ずあると言っていい「○○ごはん」「XXめし」などのグルメ漫画、あるいはそこまでではなくても野球漫画とかサッカー漫画と同じような頻度で「駆け引き漫画」とでもいうべきジャンルがかならずどの雑誌にも、どの漫画サイトにも載っている、そんな状況を待ち望んでいるのです。
……と言っても野球漫画とか戦争漫画とか、そういう風なはっきり区切ったジャンルではなく、むしろ「そういうジャンルを横断してどこにでもありえるジャンル」になるんですよね厄介なことに。
つまり野球漫画の中に駆け引き漫画があり、音楽漫画の中に駆け引き漫画があり、恋愛漫画の中に駆け引き漫画がある…そういう仕組みなのですね。
その中でも駆け引きというのが本当に前面に出てきて、テーマの骨子となっているものの1つが「デスゲーム」なのでしょう。
このジャンルがイカゲームによって世界的にも大ヒットしているという点からも「駆け引き漫画」のポテンシャルは証明することができる。
デスゲームは多く、明示的なルールがあることも一つの特徴なんでしょうね。
外交や人間関係の駆け引きではこういう明示的なルールがないから、それによって面白くすることもできるし、足かせになることもある。
実際自分がレジェンドから現役まで駆け引き漫画の傑作を思い受かべると……
そして、現役の漫画で見渡すと、これがかなり上位の「駆け引き漫画」ですよねー。
・ふつうの軽音部
ふつうの軽音部 shonenjumpplus.comうん、音楽云々より、高校生らしいといってもらしくないといってもいいんだけど、部活動の中でみんなが人間関係の「駆け引き」をする、それが音楽より面白いわ(笑)次回作はポリティカル・サスペンスを描いてほしい。
・パラショッパーズ
パラショッパーズ これは本当に真正面から「デスゲーム」「異能バトル」を描いているから当然なのだけど、それだからこそ…これはあとで書くか
サンキューピッチ(プラス前作「ハイパーインフレーション」)
サンキューピッチ shonenjumpplus.com
「住吉九作品」はほぼ二作で、福本伸行のように「駆け引き漫画のブランド」になったのかもしれない。
ただ、それは「新本格推理」のような「純粋駆け引き漫画」…後述する”ブドウ糖感”もややある。
そのへんを論じたのがこの過去記事
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同時に、野球というイニング交代、一球一球ごとの「間」があるスポーツが、いかに駆け引きの宝庫か、ということも感じる。前述の「おお振り」も含め駆け引き漫画の傑作を野球は生み続ける。
・新九郎、奔る!!
新九郎、奔る! 伊豆での出来ごとに見てみぬふりを このセリフにぞくり、としましたよ。根回しは時に10万の兵に勝る。
というふうに、「駆け引き」を中心とした戦略性のある作品。それはどのジャンルにも併設可能でもある。編集部各位は、「そういえば、うちのラインナップにいま、駆け引き漫画が無いな…新人をその基準で検討してみるか…」となっていただきたいと切に願う次第です。
なお、この話をすると「じゃあ、”最近の”ハンター×ハンターはお気に入りでしょ?」と聞かれるんだが、「甘いものが好きだからといって、ブドウ糖をそのままかじるのは3月のライオンの名人ぐらいだろ」というのが返答(初期は凄かった!レジェンド駆け引き漫画です)。



(了)










