
TL;DR
- タイトルの通り
- オフライン会場で「Money Forward TechBook #11」「Money Forward TechBook #12」ともに「紙 + 電子版」が完売してめでたい
- とはいえ、いまのところ純利益が1万2000円ととても寂しい状況なので買ってくれ
新刊2冊とも完売したぞ、やったああああああああ!!!!!!!!
— luccafort@技術書典19 お18 (@luccafort) November 16, 2025
電子書籍版と既刊本は変わらず販売してます。
オンラインマーケットよりちょっと安いよ!
#技術書典 pic.twitter.com/D5l6foTAvd
なにはともあれ買ってくれ
本日14時時点で以下のような状態。印刷代は回収できたけど執筆してくれたメンバーの打ち上げ代が払えねえやべえ!!!!!という状態。
売上 69,800円
印刷代、▼57,040円(関西版 24,960 円 + 福岡版 32,080 円)
純利益 12,760円
というわけで、なにはともあれ買ってください。
今回は新刊が2冊あります。
価格設定の前提について

弊サークル「まねふぉ執筆部」の編集長をぼくがやり始めてから値段設定は以下を原則としています。
ページ数 x 10円がだいたい頒布する同人誌の値段になる- オフライン会場に参加する場合、「電子のみ版」よりも「紙 + 電子版」を安くする
- オンライン会場の値段が最も高額になるように設定する(オフライン会場の「電子のみ版」と同額のケースもある)
- オフライン会場では現金受取不可を遵守。どうしても駄目な場合は応相談
他のサークルがどういう値段設定をしているかは知らないんだけどぼくらはだいたいこんな感じで値段設定をしている。
実際にはキリがいい数字にしたり、諸経費が発生していたりするのでプラスアルファを計上したりして調整しています。
新刊が2冊になった経緯について


薄くない薄い同人誌は高い
前作「Money Forward TechBook #10」を買われた方はご存知かもしれないんですが、これ1,800円してたんですよね。
で、頒布する側として思ったこと……たけえ!!!!!!!
(現在開催中の技術書典19では若干安くして1,500円で頒布してます)
ともあれ、これは別にボッタクっているわけではなく、だいたい印刷代を回収しようと思うと前述した計算式に乗っ取るとこのお値段になります。
よほど電子版が売れない限り基本大赤字になっちゃう計算なので、こうせざるを得なかったというのが正直なところです。
この問題作(?)は160ページ超だったこと、100部刷っていたこともあり、在庫を抱える危険性がありました。
そういった諸々を加味したお値段が1,800円になります。
なんですが、やはり会場で「読みたいものはあるけど、自分が読みたい1章のために1,500円は高い」であったり、「重そう&高そうなので他のところを見てからまた来ます(忘れてしまってこない)」であったりとやはり頒布には苦労しました。
これは弊サークルのような合同誌の弱点だが深く1つのテーマを掘り下げることが難しいという課題がある。
そのため、どうしてもトピックはとっ散らかるし、広く浅くを攻めることとなる。これが故で売りにくいと言われたこともあるし、自分自身でも感じたことがある。
それでもなんとか90%ほどは頒布し終えたわけです、頑張ったなぁ……。
前回の話は以下に書いてるので興味があったらお読みください。
あ、打ち上げですが夜にやるとたいしたことないけど、昼間にやると高級ランチが食べられてQoLが爆上がりするので個人的にはオススメです。それよりも酒じゃい!!!って方でなければ1度試していただけると。
ともあれ、そういった形で意図せず(本当に意図せず書いてくれる人が多く集まってしまった)「薄くない薄い本」ができてしまったわけです。
いいかい学生さん、同人誌をな、同人誌を好きなだけ買えるくらいになりなよ。 それが、人間えら過ぎもしない貧乏過ぎもしない、ちょうどいいくらいってとこなんだ。
そうするとお値段が跳ね上がる。
まあ大人なら気にせず「買ってくれるよね???(圧」みたいにして買ってもらうんだけど、前回のときにちょっとしまったなぁ〜となったことがありました。
なんと学生の方が買ってくれたんですよ、それも1,500円出して。
さすがにこれはしまったなぁと思いました。
学生の方が弊サークルの本を買ってくれる理由はいくつかあるんですが、身近にいた学生の方に聞いた内容だと以下になります。
彼ら、彼女らからすると「お世話になった・これからお世話になる(かもしれない)人たちが書いた同人誌なので買っておいて損はないだろう」という気持ちで買ってくれているそうです。
あと、これからインターンや新入社員の面接を受けるときの話題としてもよいそうです(これは弊社にインターンをしてくれている人から聞いた話)
もちろん、中身に興味を持って買ってくれている人もいるとは思います。でも心のどこかにこれらの影響がないとは言えないんじゃないかなぁと思います。
ともあれ、このような学生から1,800円を巻き上げたいか?でいうとぼくは「NO」です。
技術書典側に学割のような機能があると嬉しいんだけど、かんたん後払いシステムだけでも助かっています。
これ以上運営の負荷を上げるようなことはしたくない、さりとて学生の方の負担はできるだけ減らしたい。
その妥協案が2冊に分冊することでした。
合計の印刷代は変わりませんが、1冊あたりの手に取りやすさは格段にあがります。
実際、今回の新刊2冊の合計ページ数と前回の既刊本のページ数はさほど差がありません。
ところが、(オフセットからオンデマンドに変更していることもあるけど)お値段は劇的に変わっています。
前回オフライン会場の値段が1,500円だったものが、2冊あわせても1,000円です。
お金がない場合はどちらかだけを買うこともできますし、お金に余裕があれば両方買うこともできる……
そんなバランスのよい落とし所になったんじゃないかと思ってます。
地方拠点は拠点長や中心人物の色がより濃く現れる

2冊に分冊したのはわかった。なんで「関西版」と「福岡版」なのか?
これは今回技術書典19 オフライン会場のブースでも何人かの人たちから質問を受けました。
理由としては単純で「執筆者が所属する地方開発拠点で分けるとちょうど半々だったから」になります。
一応その他にも理由はあって
- 拠点ごとに書籍を印刷しておけば拠点に遊びにきたエンジニアの会話の糸口にしやすい
- インターンや入社を考えている人が同人誌を買おうと思ったときに、所属先のみの技術について触れることができる
- 在庫が余ったときに拠点で技術イベントを開催したときなどに頒布しやすく、収益の分配もしやすい
といったあたりのことをぼんやり考えていました。
同僚と話していたことなんですが、「地方拠点は社内ベンチャーのようなもの」と表現しているメンバーがいました。
これはとてもいい得て妙だなと思っています。
地方拠点が数百名規模になることはWeb系やIT系の会社では珍しいんじゃないでしょうか。
大手SIerさんなどならあるかもしれないんですが、技術イベントなどでよくご一緒するようなベンチャー、スタートアップ企業ではあまりいないように思います。
そうすると自然ダンバー数に収まるメンバーの数に集約されます。
ダンバー数の数値は人によって違うそうなのですが、ここでは主に100〜150名ほどをイメージしたいと思います。
この係数は言い換えてしまうと「人の顔と名前がわかる上限数」と言い換えることができると考えています。
実際にそうなのかはさておき、気持ちよくコミュニケーションが取れる限界値かなと個人的に感じています。
この心地よさとは何に依存しているか?
人間は知らない人の前だと無意識に評価されるのではないか?と身構えてしまいます。
どうやら、これを「社会的評価懸念」というらしいのです。
少なくとも他人の目を気にしてしまうことがある程度のストレスにつながってしまうことは一定あるようです。
閑話休題。
ともあれ、知っている人同士というのはそれだけ心地が良いわけです。
心地よい空間を共有していると良かれ悪かれ相手の影響を受けます。
地方拠点は良くも悪くも顔が見える距離に相手がいます。そして地方拠点の宿命として経営が悪化するとまっさきにお家取り潰しになってしまいます。
「ネームバリューは本社も含めて有名だが、地方拠点があることは知らなかった」
おそらく多くのメガベンチャーや企業で働く地方拠点所属の方が言われたことがある発言じゃないかなと思います。
(これ言われないのぶっちゃけはてなさんくらいじゃないか?羨ましい……っていつも思ってる)
そういう自分たちの心地よい環境を守っていくためには何ができるか?
地方拠点が設立される大きな目的の一つは「優秀な学生の採用ルートの確立と確保」です。
そのために自分たちがここにいるんだ!と発信する場を大事にする意識が東京よりも強いメンバーが少なくとも弊社は多い気がします。
そして、地方ではどうしても「発信の場」が少なくなりがちです。これは過去にも書いているので割愛。
ともあれ、発信する場を自分たちで作って、自分たちで発信する場を育てて、自分たちで発信する。
そういった自走力のようなものが東京とは異なる意味で求められる環境なんじゃないかなって思ってます。
なので、ダンバー数の影響とか周りの人に影響を与えられる人たちが地方拠点に多かった結果執筆者が地方に偏ってしまったんじゃないかな。
実はまねふぉ執筆部は企業サークルではない
どこかでいったかどうか忘れてしまったんだけど弊サークル「まねふぉ執筆部」は会社のお金を一切入れずに運営してます。
これは前編集長である @syarihu が広報部に名称を使ってもいいかどうかの利用許諾を取ったが、会社としての活動にしなかったことに起因します。
会社にケツモチしてもらうとお金の心配はなくなるんだけど、その瞬間から義務になっちゃう。
それはまあ書いてて楽しくないんじゃないかと思う。
しゃりふくんが会社の活動にしなかったの理由までは知らないんだけど、結果として「技術がテーマであればなんでもOK」という制約でこれまで執筆と頒布を続けられたので感謝している。
自分たちが書きたいことを書いて、それが売れる。読んだ人が感想をくれる……これはなんというかぼくのような人間にはとても心地よい体験なのだ。
やっぱりあの「サークルで自分たちが印刷した同人誌を買ってもらう」という体験はなかなかに捨てがたい。
会社のお金ではないので当然執筆者の執筆時間はプライベートだし、執筆者への打ち上げもぼくの自腹(だいたい売上から出している)。
オフライン会場でブース設営しにいくときの宿泊費・交通費も当然自腹になる。これが意外と馬鹿にならない。
それでも続けているのは金銭的価値以上の何かを技術同人誌即売会(技術書典しかり技術書同人誌博覧会しかり。コミケもかな?)に感じてるからではないかなと思う。
一方でこういう話もある。
会社のお金を出してもらって売れなかったとき、それは会社が抱える在庫、赤字になってしまう。
(このあたりは整理の仕方次第で販売物ではなく、広告宣伝費にしてしまえばいいという考えもある。その場合0円にして売上が立たないようにしないといけないけど)
そうなったときに「会社に少額とはいえ赤字を出させる覚悟で自分が書きたいものを書けるのか?」と考えると少々自信がない。
ぼくはそれでも書くかもしれないが、他のメンバーは書くためのハードルが上がってしまうだろう。
そういう形にはしたくないなぁと言うのが正直なところだ。自分で書いた記事が紙になる、同人誌として本の形になって読める……
これが楽しい、嬉しいからぼくは続けているのでそれがなくなるなら手を引くんじゃないかと思う。
なので、「まねふぉ執筆部」はあくまでマネーフォワード社員が有志で集まって書くというスタイルを取っている。
継続した成果……なのか?
実はオフライン会場開催の前日メロンブックスさんから「委託しませんか?」とDMをいただく機会に恵まれた。

今回は完売するであろう部数しか刷っていないこと、委託した場合の売上の扱いが自分や会社にどう影響するのか未知数などの理由から残念ながら辞退させていただきました。
こんな機会めったにないのでとても残念。
正直ぼくたちの書籍はアラカルト形式、悪く言ってしまえば闇鍋形式なので仮に委託したとしても販売しにくいだろうなぁと思っていました。
ですが、一方でこういったお声がけをしていただく機会が生まれたのはこれまで継続的にサークル出展をし続け、新刊を出し続けてきたことを評価してもらえたのかなと思ってます。

継続は力なり、とかいうつもりはないんだけど目の前のことに熱中していると誰かの目に止まることがあるんだなぁと少しうれしくなったし、これまでのぼくたちの活動全部に対して誇らしく思えたのでここで自慢させてください。
まとめる気がないまとめ
長々と書いたんだけどまあようは好きに書きたいので書いた!
気になる章があったら買ってくれ!!!ということが言いたいのだ。
そうそう。写真を漁っていて思い出したけど、会場で「どんなトピックの話が聞きたいですか?」という設問を用意していた。
これは次回の執筆の参考にさせてもらおうという思いつきだったのだけど、QAエンジニアの方から「テストやQAの話はないんですか?」と直接お声がけいただけたので、翌日東京本社にいったときに執筆希望のQAエンジニアを誘う流れができた。最高



というわけで、さっそく次の技術書典20に向けて執筆メンバーを募集開始している。
まだ技術書典19 オンラインマーケットも開催している(なんと11月30日日曜までなのでそれまでに新刊を買ってくれよな!!!)ので気になる本があればぜひ眺めて、気になったら買ってあげて欲しい。
最後に2つ宣伝をさせてほしい。
1つは今週末開催のKyoto.js。
ぼくは主催者や関係者じゃないんだけど、弊社オフィスを貸し出してイベントをやっています。
まだ参加枠があるので興味があったら参加してほしい。
もう一つがKyoto Tech Talk。
これは「技術を楽しむ」がテーマになっているイベントで、だいたい3ヶ月に1回ペースで開催している。
登壇者は京都のWeb企業の方に声をかけたり、学生の方にLT公募枠(5min)に応募してもらって発表してもらっている。
別に企業枠のほうは協賛企業じゃなくても登壇はできるので、もし登壇したいよ!って人がいたら教えてほしい。
時間を調整して入れられそうなら登録しておきます。
以上かな。そろそろ書かないとな〜〜〜って思っていたらあっという間に時間が経過したので頑張って書いた。
推敲とかしてないけどまあ変なことは書いてないので大丈夫じゃないかな〜ということでそろそろおしまいにしておく。
完全なる余談
マジでこれは余談なんだけど、次回執筆メンバーで執筆合宿を関西のどこかでやりてぇ。
いまのところ考えている候補が「滋賀(おごと温泉)」か「奈良」「和歌山」あたりがいいんじゃないかと思っている。
もし、オススメの合宿所があれば教えてください。
ちなみに合宿したくなったのは次のSNSで見かけたレポート漫画を見たから。
ぼくらは完済済みなので湯河原まで行くのは大変だけど、関西にも似たようなスポットあるんじゃないかなぁ……
10月に湯河原の THE RYOKAN TOKYO YUGAWARA(@TheRyokanTokyo
— 山田南平Official (@nanpei_yamada) November 15, 2025
)さんへ、日高万里さん高尾滋(@sigezoooo)さんの三人でネーム合宿に行った際のレポート漫画を描きました。お世話になりましたまた行きたいです!【山田】
(1/4) pic.twitter.com/mNzw07VpZB