「出張するときは出張したときにしか出来ない時間を大事にすべき」
これは同僚と話していたときに話題に上がった内容なんだけどぼくは普段京都で働いてる。 本社は東京にあるので何かあると東京に出張することになる。 特にイベントごとが多く集中する8月から10月は特に多くなる。
だいたい東京にいるときはカンファレンス会場に引きこもることになるんだけどできるだけ前日入りするようにして、東京でしか会えない部署や役職の人と積極的に"雑談"やコーヒーブレイクをしにいくようにしている。
職種はあまり問わない、ただエンジニアの知り合いが多いので比較すると圧倒的にエンジニアとの雑談やコーヒーブレイクが多くなる。 VPoEやCOOのような経営層を誘うこともあれば比較的関わりやすい人事採用部や広報部、開発部を誘ったり、関わりの薄いマーケやデザイナー、セールスの人を誘うこともある。
京都開発拠点はマネーフォワードの中でも特異な拠点でセールスやCSがいない、本当に開発職ばかりの拠点になっている。 (厳密には経理部や広報、採用、ほくのような特異な職種の人もいるがみんな事情がかなりマネーフォワード内でも特殊なので例外として扱わせてほしい) 開発に専念できるやコンテキストが近しいので何がするときのアクションが早いなどいい面もあるが組織内で「何故こうなったのだろう?」といった情報のやりとりによる混線が生まれにくいという課題もある。
これは特に問題ないケースもあれば、そうでない場合もある。 何か気になったときにフラッと人に聞ける状態というのはいざそういう場面が来てもなかなか話しかけることが難しいということがある。 まして、関わりの薄い部署や職種、何よりも経営層のような権威勾配の上に位置する人たちはなおさらだろう。
「仕事中はビジネスライクな関係だけでいいです。自分の守備範囲外のことは一切やりません」という人は、そりゃ威勢のいいことで結構だけど、そういう人が蔓延すると「どの人も微妙に守備範囲外であるタスク」が発生したときに、ボール取る人がいなくて、組織として容易に機能不全に陥ります。間違いな…
— kmizu (@kmizu) December 1, 2024
上記の投稿にもあるけどぼくのタスクはまさしくこの職種の境界に落ちるボールがメインなので、誰かの助けなくして何も成し遂げることができない。 このあたりは少しエンジニアリングマネージャーと似てるかもしれない。
話を戻す。 この「境界」というやつはとにかく厄介で、答えを知っている、導き出せる人からすると自明なことが本人からは自覚できない、自覚しにくい構造を持っている。
ではどうするといいのか? 正解のようなものがあるかどうかはわからないのだが自分なりの答えを出したところ、境界がわからないのは自分の領域内にないから。 であるならば、相手の領域を自分の領域で染めてしまえば良い。
これは上記の結論から逆算した結果なのだけど、自分は普段京都に住んでおり、東京に住んでいたら取らなかった戦略だと思う。 京都にいるからこそ、東京にいる時間を最大化しようと考え、30分の雑談やコーヒーブレイクに誘おうと考えたのだと思う。
そしてこれが出来たのは社内でpublicになっている個人の分報(timesチャンネル)にほぼ全て入っているからだと思う。 (きちんと数えたことはないが1セクションに500以上チャンネルを登録できなかったので最低でも500はある。現在2セクション目なのだがそろそろまたリミットに到達するのでは?と思ってる)
件の投稿では「全く話したことがない人」と表現される距離よりは近く、「話したことがある人」よりは遠い…そんな雑妙な距離だが、それでもないよりはマシ程度の効果がある。 普段から職種や役職に関わらずほぼ全てのtimesに入り、たまに雑談しているだけで少しお互いに気心が知れる前のコミュニケーションの心理的ハードルが下がる。
ただチャンネルに入るだけではなく、たまにコメントしたり、全社のチャンネルなどで投稿して、相手が一方的に知っている状況になっているだけでもかなり違う。 相互理解ほどではないが片側理解になっていればコミュニケーションする際のハードルが単純計算で半分になる。 相手が知ってくれてるところから始めることができるのでこれはとても最初のコミュニケーションをする際に大きな差となる。
以下は実際にぼくが主に役職者sにお誘いをしているところ。 なお、ぼくはただの一般社員です。
時間にして東京滞在のせいぜい15-30分の話で経営層や横断本部の室長、それぞれのチームのキーメンバーと交流が持てるならコスパは悪くない。 こういう話をすると「それはあなたのような職種だからではないですか?」と言われるんだけど、全然そんなことなくてどの職種であっても知り合いがチームにいるという状況はとても重要なサブウェポンになる。 メインの武器は当然主務としているもの、エンジニアであればソフトウェアエンジニアリングだし、デザイナーなら設計になるだろう。
でもサブウェポンにこの知っている人がいるという武器があると助かるケースがある。 困ったときに誰に聞けばいいかわからないときに「ちょっと聞きたいんだけどいい?」ができる。 こう書くとインターネットでは「仕事なんだからそれくらいやれ」と叩く人もいるが意外とこれができる人というのは少ない。
質問をするまでに時間をかけすぎてしまったり、変に謙った結果、話しがわかりにくくなってしまったり……。
そういった潤滑剤として人の流れや人が持つ情報の流れを滑らかにするには大層なことをする必要はないが関係性を構築する必要がある。
仕事の先には結局人がいて、それがユーザーと言われる人たちだったり、同僚と言われる人だったり、上司と言われる人たちだったりする。
「敬意を持とう!」とか言っても話したこともない人に無形の敬意を向け続けることは難しい。
あって話す、たったこれだけで事態が自分が思っているよりもずっと上手くいくこともある。 そのときになってから「コネクション」を求めてもだいたいのケースでは手遅れか遅いので、常日頃からメンテしておくのが最終的なコスパがよい。 なので、ぼくは出張するときはその時間を最大限利用するようにしている。
出張してずっと会議をして、残りの時間は席でいつもの通りコードを書いて帰る、もしそんな仕事をしてるならそれはもったいないとぼくは思う。
もし、あなたが新卒ならその新卒という看板を大いに利用し、いろんな人の話しを聞きに行くべきだし、あなたが入社後間もないのならそのことを利用すると良い。 つまり理由や看板は何でもいい。
「たまたま出張して東京にいるからコーヒーでも飲みに行かないか?」
ほんの15分話すだけでこれまで記号だった人たちが何を考え、何を感じ、どういう人か知ることができる。
人と話すのが苦手という人もいると思うので、同じことをしろとはいわない。 ただその場でしか会えない人がいて、その場でしか取れないコミュニケーションがあるならそれは積極的に行うべきだと思う。
普段と異なる場所でどこでも出来ることをするのはもったいない。それは普段からやればいいことなので出張のときにやる必然性が低い。
こんな感じの雑談を同僚としていて、これは社内だけでなく、社外の人も知っておいていいことじゃないか?と思ったのでここに書き記しておく。
会社の文化や風土によってはこれらのコミュニケーションは怒られることがあると思う。 なので、これはあくまでもマネーフォワードで出張する場合は決まった仕事だけをするのはもったいなさすぎるので仕事でない仕事を取りに行くことを勧めるという記事になる。
他社の場合はそれに合わせたアレンジが必要だと思う。 それぞれの組織のプロセスで万能な方法をぼくは知らないし、そんな大層なことを言いたかったわけではない。 ただ出張する回数がそれなりに多いので、出張したときほど決まってない仕事の価値を高めること、情報は発信する場所に集まる性質があるので人が多い本社に出張するときほどそのことを意識した振る舞いをすると透明無形の資産になるよ!みたいな話しがしたかった。 お終い。