先日、歌手のアイ・ジョージさんの訃報記事を見ました。
私は彼を存じ上げないのですが、
何となく名前を聞いたことがあるような気がして
もしかしたら彼の歌を聴いたことがあるのかも、と思い
彼の代表曲をいくつか聴いてみましたが
聴き覚えのある歌はありませんでした。
が、「見たことがある題名」を発見。
それが、
「 Cucurrucucu Paloma (ククルクク・パロマ)」です。
これは、映画「ブエノスアイレス」で使われていた
歌ではないか?
まさかの「同じ題名で違う歌」?
聴いてみると、
アイ・ジョージさんバージョンは
アレンジが違っているものの
映画「ブエノスアイレス」で使われていたのと
同じ歌でした。
この映画のサントラの中で一番好きな歌です。
映画「ブエノスアイレス」は、
ウォン・カーウァイ監督による1997年の香港映画。
カーウァイ監督といえば、
それまでのデンジャラスでディープな香港映画と比べて
ちょっとライトでポップに香港を描いた監督という
イメージです(素人判断)。
返還前の煌びやかな香港が描かれています。
同監督による映画「恋する惑星」(1994年)で
トニー・レオンのファンになった私は、
「天使の涙」(1995年)
(同監督作、トニー・レオンは出てない)を経て
すっかり同監督の香港映画にはまりました。
(フェイ・ウォンは、「ファイナルファンタジーⅧ」の主題歌
「Eyes On Me」も歌っています)
「天使の涙」では「Only You」(The Flying Pickets)
(まさかの「プラターズ」の「Only You」と
同じ題名で違う歌!)
など、ステキな歌もたくさん。
なんだか、90年代って楽しかったな。
まだ若かったからかな。
映画「ブエノスアイレス」は、
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスを舞台とした
苦く切ない恋愛映画。
そう、男性同士の恋物語です。
求め合っているのに反発し合い、
手を伸ばしても掴みきれないもどかしさが
とても切ない映画でした。
タンゴが劇中を流れますが
私はこの「ククルクク・パロマ」の
胸を締め付けるような切ない歌が
主演の二人を物語っているようで
好きでした。
歌詞は、
悲恋の果てに
夜ごと彼女の名を呼び続けながら
死んでしまった男の魂が鳩となり
窓辺で悲しく鳴き続けるというもの。
メキシコのトマス・メンデスが1954年に発表した歌です。
歌っているのはブラジルの歌手
「カエターノ・ヴェローゾ」。
とりわけ平和の象徴の白い鳩の意味だそう。
余談ですが、「パロマ」という給湯器メーカーがありますね。
「平和の象徴の白い鳩」の意味で社名を付けたそうです。
同じく「ククルクク」は鳩の鳴き声。
劇中の歌の「ククルクク~」の部分は
彼等の心の内を表してるかのように
観る者(私)の心を締め付けました。
レスリー・チャンがもう亡くなったということも
切なさを増してしまいます。
ところで、
「ラ・パロマ」という歌をご存じですか?
19世紀中ごろに
スペインのセバスティアン・イラディエルによって
作曲されたもので、
(Wikipediaより)
中学生の頃弾いていたピアノの楽譜に載っていて
曲は知っていたのですが
映画「ブエノスアイレス」で
「ククルクク・パロマ」の歌を知ってから
この二つの歌の歌詞の意味合いが似ていて
スペイン語圏では
「鳩に自分を託す」的な考え方があるのかな、と
素人考えながら感じていました。
アイ・ジョージさんの訃報で
そんな懐かしい記憶がいろいろ甦ってきました。
いつも読んでくださって
ありがとうございます。