10月30日木曜日
建物の真ん中に階段ってのはよくありますが、これは中が空いているから回し階段・折り返し階段ではなく、上が抜けている(昨日は雨が降り込んでいた)から、パティオです。

流石☆☆☆☆だけあって割といい朝食です。私の「いいホテル」の条件である生ハムもあるので、ごっそり取ってきました。店内スライスでなく小売そのもので1枚づつフィルムが挟まっていますけども。
前日のル・グラシエでは大き過ぎて手を出さなかった蕎麦粉のガレットもいただきました。まあ葉っぱも卵も食べる嫁と違って、私は肉と菓子パンばっかりですけども。
但し、カプチーノはセルフでした。
上階まで行って見下ろすパティオ。
因運気が煙突のように抜けていくということで、東洋ではパティオは凶相ですけどね。
ルームチャージ96.2€、朝食が17€@1人、宿泊税が2.2€@1人でした。
www.hotel-marquis-de-la-baume.com
旧市街でも端の方だからなのか、安いですね。
ここもよかった。暖房の効き以外は。
さて、チェックアウトして、荷物を駐車場に置いてから旧市街をぐるっと一回りします。
ニーム'Nimes'
ここニーム'Nimes'は、ユリウス・カエサルに仕えてガリア戦役を戦ったローマ軍の退役軍人が入植した「コロニア・ネマウサ」'Colonia Nemausa'がルーツ。私の大好物です。
Église Saint-Baudileのすぐ横、昨日ニームで最初に見ていましたが、「アウグストウス門」'La Porte Auguste'(ニームの観光 62件中14位)。
昨日我らは北東からニームに至りましたが、この門の寸前で合流した東からの道がガリア最古のローマ街道であるドミティア街道。街にはアウグストゥス帝が築いた延長6kmに亘る環状の城壁があり、ドミティア街道から街に入るためには、この門を通る必要があるのでした。大きいアーチが車道、小さいアーチが歩道。嘗ては皇帝の彫像が立っていたであろう壁龕もしっかり残っています。
後方には今もアウグストゥス像が佇みます。
そこから旧市街を巻くガンベッタ通りを西に移動し、途中ニーム大学の方に北上すると、「カステルム・アクアエ」'Castellum Aquae'(TAニームの観光 62件中10位)があります。

配水盤って言えばいいのかな、昨日見てきたポン・デュ・ガールから運ばれた水は、ここで分配されていたのです。即ちここがユメスから続いてきた水道の終点。
まあこれだけと言えばこれだけなんですが、行程で52km先の水源とここの標高差は12.6mだそうです。ローマって凄いな。
そしてローマ遺跡と言えば猫。彼/彼女はこれから私の方に寄ってきて、すりすりしてきました。
こっちはトラちゃん。
更に西進して「ラ フォンテーヌ庭園」'Jardin De La Fontaine'(TAニームの観光 62件中1位 トラベラーズチョイス2025)。
美しい都市公園です。
とは言え、国外からの観光客が目指すべきところではないと思いますが。
我らの目標は、公園内の一角にある「ディアナ神殿」’Temple De Diane’(TAニームの観光 62件中7位)。
荒廃の度は進んでいる観は多分にあります。
アーチのある廊下の残り方など素晴らしいと思います。
ユベール・ロベールが描くにはスケールが小さいかもしれませんが、保存状態が良過ぎで現役バリバリよりも、荒廃して基礎しか残っていないよりも、「遺跡」感があります。
数多あるローマ遺跡の中での優先順位が決して高い訳ではないでしょうが、我らのニームにおける優先順位は高かった。
ここまでの3施設は見学無料です。中に入れるのはこの神殿だけですけども。
次からは有料施設、4施設セットで入場・見学料20.5€@1人です。
その1、昨夜も前を通った「メゾン・カレ」’Maison Carrée’(TAニームの観光 62件中8位)。
この旅3つ目の世界遺産です。都市全体とかローマ遺跡纏めてでなく、これ単体「ニームのメゾン・カレ」'La Maison Carrée de Nîmes'として2023年に世界遺産登録されました。
新古典主義のパリ・マドレーヌ寺院のモデルだそうです。
一段低くなっているところは地盤ではない筈で、目的は知りませんが、池(水盤)だったんじゃないかな。

土台を上げ、構造は壁が担いつつ細いデザインをコリント式の列柱が支える典型的なローマ神殿が、極めて良好な状態で保存されています。
4世紀のキリスト教会化以降利用目的を変えながらも生き存え、一体化した周囲の建物を撤去して今の姿を取り戻したのが19世紀だそうです。

ポルティコは再建物なので、天井の装飾は後代の再現。
内部はメゾン・カレの歴史を展示しているのですが、建物内部は古典を示したものでもなく、展示自体も大したものはありません。見学はすぐ終わります。価値は、20€の2€ぐらいかな。少なくともメゾン・カレに関しては、無料でアクセスできる部分に見るべき価値のほぼ全部があります。
その2、「ニーム円形闘技場」'Arènes de Nîmes'(TAニームの観光 62件中4位 トラベラーズチョイス2025)。

圧倒的な威容を誇るローマのコロッセオに比べると小さい(=低い=収容人数が少ない)ですが、素晴らしい保存状態です。
アーチが美しい回廊。
ここはアレーナに出ることができます。走り回ることができます。
逆にコロッセオのような大規模な地下構造があるかどうかは分かりませんが。

剣闘はないにしても、闘牛、最近ではコンサート会場として長く現役を続けており、石材の転用も少なく、客席のステップも規則的な状態でかなり残っています。

残念ながらそっくり無くなっているところもありますが。

古代の石積みがなくなったところには仮設座席や、また安全な移動のため手摺が追加されたり。当時も木製の手摺があったんじゃないかと思いますが。
上層は身分の低い人の席。まあ今でもD席とかE席は上の方ですが、アレーナ全体を見渡せて全然オケーです。
こうやって見るとスケール感が分かりにくいのですが、高さ21mなので、1階層10m程。

ほら、こんなにデカい。
でも2,000年後の街に溶け込んでいます。

長辺130m強、収容人員24,000人だそうです。
こんなのを各地に作っているローマ人に感嘆。
その3、「ニーム・ローマ博物館」'Musée de la Romanité à Nîmes'(TAニームの観光 62件中2位 トラベラーズチョイス2025)。
アレーナに隣接しているモダンな建物です。
どなた様かの墓碑。
ここにも立派な床モザイクタイル。
この木目の細かさ、家の床に欲しい。
モザイクの展示が素晴らしい博物館でした。

その4は「マーニュの塔」'la Tour Magne de Nîmes'(TAニームの観光ニームの観光 62件中6位)。先程のフォンテーヌ庭園の先、街の北側にあるローマ時代の塔(アウグストゥス門のところで言及した当時の城壁の見張り塔の1つだと思われる)で、中に入れて登ると展望台になっているそうなのですが、写真を見た限りあまり魅力的でなかったので敬遠。4施設中3施設見たので、ばら売りよりも安くはなりました。
アレーナに隣接するエスプラネード広場'Square de l'esplanade'のバースタンド'Chez Lucette'でサンドウィッチとパニーニとコーヒーで軽いランチにしました。70年前から営業している歴史のある店だそうですが、名前のオーナーは大分前にお亡くなりになり、このお店自体の評価は低いです。我々の選択理由も「ここでいいや」だったしなあ。
ここから真っ直ぐ一本道を歩いてアウグストゥス門まで戻り、

ニームに到着したときからずっとそこにあるのに素通りしていましたが、見上げる「サント・ボードル教会」'Église Sainte-Baudile'(TAニームの観光 62件中19位)。
ゴシックです。19世紀に建った新しいネオ・ゴシックですけども。
フランスの教会は、どちらもステンドグラスが立派ですね。
可愛らしい身廊の祭壇。
以上でニームの観光は終了。
Parking Indigo Nimes Porta Augusteの駐車料金は25€。高いように思いますが、一晩駐めたらこんなもんかな。イタリアよりは安いです。イタリア(南イタリア)は高い。
ニームといえば、私も愛用する「デニム」発祥の地。
“serge de Nîmes”(セルジュ・ド・ニーム)の、セルジュが省略されて“de Nîmes”になり、英語読みされて“denim”になったそうです。そっち方面の博物館もあるんじゃないかと思うのですが、我らは道を急ぎます。
続く。