本日は、2度目の新国立劇場です。

京葉線で同じ駅から乗り込んできて隣に座った若い奴が臭くて、幸先が悪かったですが。特に若い奴は代謝いいんだから、風呂くらい毎日入れ。
さて、先週末に続くオペラですが、本日はグルックの「オルフェオとエウリディーチェ(Orfeo ed Euridice )」を聴きに来ました。

先週「バロックオペラ聴きたい」とヘンデル「ロデリンダ」を鑑賞してきた訳ですが、そのチケットを買った時こちらも買ってましたと。
管弦楽はシンプルなヘンデルに対しこちらは仲々豪華イメージなのですが、多分に私のリファレンスがショルティ盤であることに由来する印象でしょう。バロックオペラにありがちな忘れ去られた時期を持たない作品であり、フルトヴェングラー、カラヤン、ショルティさんに現役でもムーティさんといった現代楽器の指揮者とオーケストラによる録音が多く残っています。
私はバレエから最近は学校で習うらしい「ダンス」まで踊りの類には全く興味なく、クラシックでもショパンのワルツとウィーンフィルのニューイヤー・コンサート(most favoriteの「猫のワルツ」も「こうもり」序曲も3拍子じゃありませんが)ぐらいで、バレエ音楽すら聴きませんが、、、あれだ、多分エマーソン、レイク&パーマーの「ナットロッカー」だけだ。
あとは舞踏家麿赤兒さんは何度か観てますが、舞台俳優としてだけ。唐組の紅テント芝居「電子城Ⅱ」の少女アセトアルデヒド役でした。確か花園神社にも目黒不動尊にも行きましたね。テント芝居は、ベニヤ板床にゴザ敷きなので、お尻が痛くなって舞台終盤の記憶が残り難いのが難点ですが、映像作品を出してくれないのよね。
ということで、この舞台は、恐らく勅使河原三郎さんが重要なんだと思いますが、私はそこは重視しておりません。
先日オペラに散財しているので、少しでも財布への負荷の小さい席を、というか寸前に買っているからですが、C席もC席、4階建の4階席、4列の4列目、即ちステージから最も遠い席を購入しました。

遠いな。

階段上の客席はお年寄りに辛いと思うので、ヨーロッパのオペラハウスのように、平らな桟敷席にしましょうよ。
【指 揮】園田隆一郎
【演出・振付・美術・衣裳・照明】勅使川原三郎
【アーティスティックコラボレーター】佐東利穂子
【舞台監督】村田健輔
キャスト
【エウリディーチェ】ベネデッタ・トーレ(Benedetta TORRE)
【オルフェオ】サラ・ミンガルド(Sara MINGARDO)
【アモーレ】杉山由紀
【ダンス】佐東利穂子、アレクサンドル・リアブコ、オフィーリア・ヤング、ハビエル・アラ・サウコ
【合唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
「黄泉比良坂」の話ですね。
イザナギノミコトが、亡くなったイザナミノミコトに会いに黄泉の国へ行く。会って待つ間にイザナミが「私を見てはいけない」と忠告したのを守らずにイザナギが見てしまうと、イザナミは異形に変化する。怒って追手を差し向けるイザナミに対し、命からがら逃げるイザナギは、黄泉比良坂に大きな「千引岩」を置いて道を塞ぎいで生還し、二人は永遠に別れることになった。まあ、日本ではホラーです。(古事記)
あとはソドムとゴモラの町から逃げるロトの家族のうち、振り返ったロトの妻が塩柱になりました。これはどう言う寓意だか知りませんが、奥さんだけ不幸になりました。(創世記)
で、ギリシャ神話とウェルギリウスの詩のミックス「オルフェオとエウリディーチェ」は、亡くなった妻を連れ戻しに夫が黄泉の国に降りたが、連れ戻す途中、夫の顔を見てはいけないという禁忌を破った妻がまた亡くなってしまうという悲劇ですが、グルックの作品ではそれを愛の神アモーレが蘇らせるというハッピーエンドです。ヴェルディとワーグナーなら両方とも亡くなること確実です。
それで舞台ですが、黄泉の国を象徴するのは静謐か、幽玄の美的な印象深いものですが、若干左に寄った円盤状の舞台装置は丁度前の人の頭に隠れ、アルト同士のオルフェオとアモーレのシーンなど、どっちがどこで歌っているのかわからない、という、私としては残念な結果でしたけども。で4人のダンサーですが、コンテンポラリーダンスなんですかね、多分バレエとはかなり違う動きなのだと思うのですが(バレエ観ないから知らない)、腕の振りなどが乱暴に見えて、世界観が台無しだったと思います。しかも前で踊っているから歌手が遠いし。振り付けでよかったのは杉山由紀さんのアモーレ。分かり易いアクションをギクシャク表現しているのは、人ならざる神らしかったです。
歌唱は、合唱団が非常によかったです。
ツートップのサラ・ミンガルドさんとベネデッタ・トーレさんは、2人とも初めて聴いたと思いますが、サラさんの表現力と、ベネデッタさんの舞台映えする姿と美声、いずれも素晴らしかったです。ただあまりバロック的ではなかったような。
管弦楽は、ショルティさん/ロイヤル・オペラのように豊穣ではありませんが(当たり前)、舞台と同様に幽玄の美でしたね。
第1幕と第2幕は通し演奏で1時間ちょっと、休憩を挟んで第3幕が30分程。14時に開演し、カーテンコールが終わるまで席にいたのに16時10分に初台駅でした。オペラ聴きに行って現地滞在時間は2時間半は、驚異的に短かかったです。
パンフレットは、定番の新国立仕様B5版50ページ1,500円。

以上で今年のオペラ鑑賞は終了。国外5回、国内4回の計9回は、自分史上ぶっちぎりの最多でした。
来年も楽しみ。
