こんにちは!
リンクアンドモチベーションでプロダクトデザイナーをしている辻井です。
現在、モチベーションクラウドという組織改善クラウドの開発に携わっています。
今日のブログでは、直近のリリースで取り組んだ新たな試みについてご紹介したいと思います。
まだα版の機能となっているため、機能の詳細についてはお伝えできないのですが、非常に効果的な取り組みだったので、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
どんな取り組みだったのか
取り組みとしては至ってシンプルで、
「新機能リリースに合わせてアンケートフォームを用意し、画面にリンクを設ける」
というものです。
利用ログを分析することで、実際の利用率や利用状況について、定量的なデータは取得可能な状況でした。
しかし、α版リリースということもあり、「実際に使ってくれたユーザーはどう感じているんだろう?」「改善するとしたら、どんな課題があるんだろう?」といった検討を進めるために、一次情報を集める必要があり、今回はアンケートという手段を取りました。
正直に言えば、「任意回答のため、回答数はあまり期待できないだろうな…」というのが当初の予測でした。
しかし、リリースから1週間で100件、3週間で200件を超えるご回答をいただき、想定を大幅に上回るお声を集めることができました。
定量・定性の両面で設問を設計していたのですが、
- 新機能が『役に立った』と感じた方が90%を超えていることがわかった
- 具体的なユーザーの声から、機能が解決した課題・ニーズを分析できた
- 機能に価値を感じなかったユーザーの不満点を明確にすることができた
など、非常に得るものが多かったです。
工夫したこと
今回のアンケートにおいて意識したのは、以下の2点です。
- 自分たちが必要としている情報を、どれだけ効率的に集められるか
- 回答いただくユーザーの負荷やストレスを、いかに最小化できるか
これらを実現するために、次の工夫を取り入れました。
任意項目と必須項目の使い分け
項目数が多くなるほど、回答の手間が増え、離脱率が高まります。
そこで、定性コメントはすべて任意項目としました。そして、機能の利用有無や機能に対する満足度など、選択式で回答できる設問のみを必須としました。
「最短1分で回答可能です」という情報提供も合わせて行うことで、回答のハードルを下げ、一人でも多くの方に回答を完了していただけるようにしました。
選択肢に応じた分岐の活用
「機能を使った」「機能を使わなかった」の分岐を最初に設け、「なぜ使わなかったのか」についてのお声も集められるようにしました。
その結果、「何ができるか分からなかったのでスルーしてしまった」「必要ないと感じた」といった具体的な回答をいただくことができ、今後の改善に向けた情報収集も進めることができました。
(「使わない」という判断をした上で、アンケートに回答してくださった方がいらっしゃったのも、とてもありがたいことでした…!)
不具合が生じている場合の環境確認も行う
今回の新機能においては、ブラウザ依存の不具合が生じることが想定されていました。
そこで、機能が正常に動作しなかったユーザー向けの設問も設け、「端末がWindowsなのか、Macなのか」「利用しているブラウザが何なのか」といった情報収集も行いました。
この取り組みも大きな成果をもたらしました。
リリース前のテストやQAは、もちろん万全を期していましたが、そこですべての不具合を検知できるとは限りません。その意味で、リリース後に「実際、どんな環境で不具合が起こっていたのか」をファクトベースで集めることができたのは非常に大きく、そこからの改修計画をスムーズに立てることができました。
今後に向けて
今回の取り組みにおいて、工数はほぼかかっていません。
アンケート設計には多少の工夫を凝らしましたが、実装としてはリンクを埋め込んだ一文を画面に差し込むだけなので、極めて費用対効果の高い取り組みだったと思います。
また、副次的な効果として、
- リアルタイムでユーザーからの声が届くので、開発メンバーの達成感やモチベーションの向上にも大きく寄与した
- ユーザーの声をもとに今後の改善計画を策定し、データに基づいた迅速な判断が可能になった
- CSチームとも情報連携することで、サービス全体の運用を検討するための情報収集にもなった
など、本当にたくさんのメリットがありました。
私たちは、「価値生産性の向上」にこだわっています。
これは、開発生産性を高めて、ただ高速かつ効率的に機能を届けるだけではなく、「確実にユーザーに使われる機能を開発・リリースし、サービスの価値向上にこだわろう」という指針です。
この方針に沿って機能開発を進めていくためにも、今回の打ち手はシンプルですが非常に強力な打ち手だったと思います。
今後もこの取り組みを標準プロセスとして継続することで、より大きな価値を生み出せる開発プロセスの実現を目指していきます。