
6月がやってきて、株主総会の季節ですね。
所属先はすでに終了していますが、今回は例年と少し違うこともあったので、備忘をば。6月総会の企業は、総会前開示に対応されるところが一定数あるそうなので、来年はうちもやるんだろうか…
株主提案とクレーマーにビビる
商事法務のメルマガを見ていると、株主提案を受けている会社が年々増えていて、最近は決算期が来るとしばらくハラハラします。
今年に至っては、こちらの本でイメージトレーニングまでしました。幸い、今年もターゲットにはならなかったけれど、それは魅力のなさの裏返しなのかも…
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さらに今年は、不安なことがもうひとつありました。それは、クレーマーの襲来、いえ、顧客対応にご不満のある株主のご出席です。
株主が、商品・サービスについて株主総会でご意見をおっしゃることはBtoC企業の常ですが*1、事前通告される方は珍しい*2。
とはいえ、株主が「株主総会で顧客対応への不満について発言する」と事前に表明された以上、現場(と法務)どめにはできず、株主総会事務局や社長、ご指導いただく弁護士などなどにも共有することになり、どんどん話が大きくなっていきました。
事情を知らない方たちのために事の経緯(半年近いやりとりの要約)の資料をつくるという、法務的にはブルシットジョブも生まれるし、準備もどんどん尖っていって、むしろおかしなことに。
たとえば、目的事項と関係のない発言・クレームをさばく想定問答は、もともと用意してあるのに、その株主専用のをつくったりなんかして*3。
さらには、直前に有報の総会前開示のニュースも飛び込んできて、例年以上に想定問答の準備はギリギリまで続いたようです*4。私は、自分のパート以外は知らぬ存ぜぬを決め込んでおります。
幕が上がってみれば・・・いない!
件の株主からは、招集通知が手元に届いているはずなのに「株主総会いつ?」というお問合せが直前に入るなど、関係者は最高潮にビビらされた状態で当日を迎えました。どれくらいビビっていたかというと、顔を知っている現場の者を受付に張り付かせるかという話がでるほど*5。
しかし、受付が始まっても、会議が始まっても、質疑が始まっても、来ない・・・わざわざ買ったのに?なんで?
「株主総会いつ?」が、最後のやりとりになりました。
例年と違ったところ
ほかにも、例年と違ったところがありました。周到な準備は重要ですが、見合わなくなってきているようにも感じますし、会社の魅力が落ちているのではないかという危機感もあります。
- 毎年お馴染みの株主がいらっしゃらなかった。
- 同業他社に全く同じ政治的な質問をして回られる方がうちにもお見えになり、同じ質問をされた。
- 一般株主と身内(お取引先や退職記念?に訪れる社員など)が同数では?というほど一般株主の出席が減り続けている。
お土産を復活させるか、ホテルの宴会場をやめるか
お土産を用意していた頃は1,000名近いご来場があったのですが、お土産を廃止してからは、桁違いに出席者が減り、今年は一段と少なくなりました。
あまりに寂しく、準備に見合わないのでお土産を復活させては?という声も上がっています。もっとも、お土産の準備は大変なので、担当部門は全く乗り気ではありません。むしろ、業績が芳しくないので、わざわざ値上がりが続く一流ホテルの大宴会場を借りなくても、身分相応の貸会議室でいいのではないか…という意見も。
ならばいっそ、バーチャルオンリー総会を導入すれば?なのですが、そこまで発展しないのが、株主も中の人も妙齢な我が社です。
*1:質疑応答は、裏方にとって一番緊張感が高まる時間なので、そういう発言のときはむしろなごんだりしていました。
*2:「株主総会で発言する」はクレーマーの常套句で、行動に移す人はほとんどいないと思いますが、わざわざ株式を購入されていたので驚きでした。
*3:もともと用意している想定問答だと、「不行き届きがあったようで申し訳ない。現場に確認して適切に対処する」程度なのに、「申し訳なかった。詳しく話を聞かせてほしい。従業員、話を聞きに行って」みたいな回答になっていました。もちろん、やめてもらいました
*4:去年は去年で大変だったのですが…
*5:要注意株主は、事前登録すれば議決権行使書を読み込むときにアラートが出るようになっていますし、お土産廃止後は出席株主が少ないので、お見えになればすぐにわかります。