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フリーランス法はいつからどう守ればいいのか?

フリーランス法の施行が迫ってきて、所属先でもいよいよ社内周知の段に来ています。

数か月かけて準備をしてきましたが、まだまだわからないことだらけ。
もう、公正取引委員会も走りながら考えると見た。

フリーランス法を知るためのツール

できたてほやほやの法を解釈する場合、作り手(行政)の考えをヒントにするほかなく、今回だと条文・ガイドライン以外に有用なものは、今のところ以下あたりだと思います。

もとい、白状すると、ここまで見るので精一杯でした。公正取引委員会が頑張って動画とか作っているけど、全部は追いかけられません。

気合いを入れて専用サイトまで作ったのだから、パブコメの結果も一元的に載せておいてくれたらうれしいのに。

誰とのどのような取引が対象になるのか

この法律の保護の対象は、法人であれ、個人であれ、従業員を使用していないBtoB取引の事業者です(法人の場合、他に役員がいないことも要件)。役員が他にいないことは登記で確認できるとして、従業員の有無や変動なんて、簡単にわかるものですかね。

対象となる取引類型は、発注者がその事業のためにする業務委託で、パンフレットには「委託する全ての業務が対象」だと言い切っています。

パンフレットp.5

仲介も社外役員も対象外、でも顧問は対象

個人に何かしてもらう取引は、およそ全部対象かと思いきや、パンフレットやパブコメによるとそうではありません。そして、似ていそうなのに対象になるものも。

【対象外】

  • 仲介*1
  • 役員(委任型執行役員含む)*2
  • 使用許諾*3
  • 賃貸借(使用許諾が対象外なら、賃貸借もそうだろうという推測)

【対象】

  • 士業への業務委託*4
  • 各種顧問契約(士業でも業務委託なら、相手は問わないはず)

内部関係にすぎないから対象外って、本当にその理屈でよかったんですかね。守る必要はないかもしれないけど、役員だって会社の事業のために委任を受けているのでは…相談役みたいな名誉職はどうしたらいいんでしょう。

海外在住のフリーランスへの発注も対象?

社内にどのようなフリーランスとの取引があるか調査したところ、海外在住のフリーランスに仕事を頼むこともあるそうです。なるほど、海外の展示会のサポートや翻訳を頼んだりするらしい。

では、海外在住のフリーランスとの取引もこの法律の対象になるのでしょうか?越境取引について、条文には特に何も書いていません。何かヒントはないのか?と思ったら、国会審議の際に担当大臣が答弁していたことを知り、原文を確認してみました。

 

国又は地域をまたがる業務委託については、その業務委託の全部又は一部が日本国内で行われていると判断される場合には、本法案が適用されると考えています。

具体的には、日本に居住するフリーランスが海外に所在する発注事業者から業務委託を受ける場合や、海外に居住するフリーランスが日本に居住する発注事業者から業務委託を受ける場合について、委託契約が日本国内で行われたと判断される場合や、業務委託に基づきフリーランスが商品の製造やサービスの提供等の事業活動を日本国内で行っていると判断される場合には、本法案を適用されると考えています。

ー2023年4月11日開催の第211回国会参議院本会議での後藤大臣の答弁

業務委託の一部でも日本で行われた場合には本法の適用があり、「日本で行われた」とは、以下のいずれかの場合を想定しているらしい。

  • 日本国内で契約が締結された
  • 受託業務が日本で行われる

委託した業務自体が外国で行われるとしても、クラウドワークスやココナラを使う場合は適用ありということですかね。

「業務委託をした日」をどうやって伝えるのか?

フリーランス法の適用を受ける場合、取引条件の明示義務が課せられ、一定の事項を通知しなければなりません。公正取引委員会の示すサンプルは以下のとおり。

パンフレットp.8

そして、通知のタイミングは「業務委託をした場合は、直ちに」です(法3条1項)。「業務委託をした」とは、解釈GLによると、フリーランスとの間で「業務委託をすることについて合意した」という意味とのこと。

サンプルでは「業務委託をした日」として「発注日」と記載しているけど、これは発注日と受注日が同一である前提ですか…?
受注が数日後だったら、「ありがとうございます。●月●日付で受注いただけることを確認しました」とかいう形式的なやりとりが必要なのでしょうか?*5

発注書というのは、理論上は契約の申込みに当たるもので、契約成立前に出すものではないかと思うのですが。。

フリーランス法はいつから守ればいいのか?

最後に適用のタイミングについて。施行日は2024年11月1日なんだから、それ以降の発注分から守ればいいじゃない?なのですが、これもややこしい。

基本契約があるときは、基本契約の契約期間で考えればいいのでしょうか?結論、基本契約の内容次第でしょうが、パブコメを読む限り*6、施行日後に成立した個別契約から適用ありと考えるべきだろうと認識しています。

「業務委託をした」とは、個々の業務を委託したと考えるのが自然ですからね。とくに、うちの人たちが結ぶ基本契約は「委託業務の内容は個別契約で定める」とか、何を頼むのかさっぱりわからないものも多いし。

 

謎はまだまだ続きます。来月から、やっていけるかな。

*1:「単に仲介をしている場合には該当しません」(パンフレットp.4)

*2:「…株式会社の内部関係にすぎず、これらの者は当該株式会社にとっての他の事業者とはいえないため、本法上の「業務委託」には該当しません」(パブコメ1-2-29)

*3:「本法における「業務委託に係る契約」とは、特定業務委託事業者と特定受託事業者の間において、「業務委託」(本法第2条第3項)を行うことについての合意を指し、情報成果物の使用を許諾することは「業務委託」に該当しません。」(パブコメ2-3-15)

*4:「「特定受託事業者」には業種の限定は無く、士業等であったとしても、業務委託の相手方である事業者であって、①個人であって、従業員を使用しないもの、②法人であって、一の代表者以外に他の役員(理事、取締役、執行役、業務を執行する社員、監事若しくは監査役又はこれらに準ずる者をいいます。)がなく、かつ、従業員を使用しないもののいずれかに該当するものであれば、「特定受託事業者」となります。 」(パブコメ1-2-23)

*5:本来発注事業者から通知が必要なところ、フリーランスから、「OKです」のメールで返事をもらえればそれで代替できるように思うのですが、パブコメ2-1-23では、電子契約の場合、電子署名の日時を見れば確認できるから契約日の記載は省略してよい?という質問に対し、フリーランス「に認識される合理的かつ適切な方法によって表示される必要があ」ると、署名パネルでの確認には否定的な考えのようなので、メールの送信時刻も同様に考えるのが無難に思いました…

*6:2-1-4ほか




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