都築響一さん主宰のメルマガROADSIDERS'weekly
に連載中の「ユーラシア後ろ歩き」が更新されました。
早くも33回です。
入子型のお話なので、読んでいると、途中で方向を失うかもしれませんが、
それもお話の一部になっています。
先回がちょっとエクストリーム&爆走系だったので、
今回は敢えて緩くてスローな内容にしてみました。
さっき気づいたのですが、何と、この回にも出てくるエニセイ川で、
6月9日に石油を輸送していた船の船体の破損による石油流出事故が起き、
30トンもの石油が川に流出したとのこと。
現在、全力を挙げて回収しているようです。
一刻も早く、清らかな流れが回復することを願っています。
🏒🏒🏒🏒🏒
最近、イルクーツクっ子を驚かせ、
また悲しませたニュース。
それは、今年の3月10日に
イルクーツクのプロ・ホッケーチーム(バンディのチーム)
「バイカル・エネルギー」が、
リーグからの撤退を発表したこと。
前身は1930年代結成という、歴史あるチームで、
かつてはロシア全体の中でも強豪チームに数えられ、
メダル争いの常連。
花形選手が一人去ったせいか、
最近は確かにちょっと不調だったけれど、
それでも、地元っ子たちの支持は厚かった。
だからニュースを聞いたイルクーツクっ子、
とくにホッケーファンと
チビッ子ホッケー選手たちの落胆は大きい。
撤退の主な理由は、設立者でもあったエネルギー企業が、
財政状況の悪化により、スポンサー契約の終了を決定したこと。
今後は方針を転換し、
子供たちのスポーツの振興をサポートするという。
つまり、青少年向けのホッケーチームは存続するわけだが、
それでも、
「目標とすべき選手やチームが
町に存在しなくなるのは、
子供たちにとって打撃が大きいはず」
という地元っ子の意見はしごくもっとも。
イルクーツクにはサッカーもバスケットも
プロチームはないから、
ホッケーまで、というのは寂しい限り。
正直を言えば、私は
アイスホッケーの大ファンという訳ではない。
なりたくてもなれないのだ。
なぜなら、視力が悪いから。
どんなに目を凝らしても、動体視力がない私は、
小さなホッケーの球を
すぐに見失ってしまう。
慣れると、選手のスティックの動きから、
球を手中にしている選手は見分けられるようになるが、
思い切りパスとかシュートをされてしまうと、
「あれっ、球はどこ行ったんだ? 」となってしまい、
観客の投げかける声の調子でやっと、
シュートが成功したか否かが、
分かることもしばしば。
でも、何といっても、誇るべき地元のチームだ。
親近感はあったから、
誘われれば試合に行き、一緒に応援していた。
以前は露天のスタジアムしかなかったので、
ファンたちの応援も一苦労で、
熱い紅茶などを手に、
マイナス20度くらいの寒さを我慢しながら、
時に和気藹々と、
時にひどく興奮しながら一喜一憂。
その独特の親密感ある雰囲気が好きだった、
というのも私が応援に加勢した理由だ。
そんなこんなで、ときおり試合に足を運んでいるうちに
自然と集まったのが、以下のファングッズ。

じつは全部もらいもの。
隣りに座っていたおじさんとか、
夫がホッケー選手だったというおばさんとかが、
日本人にもファンがいるのを喜んで、
「ぜひ持ってって!」と。
それほど熱かったのだ、ファンたちの思いは。
彼らの熱意は今後、どこに行くのだろう?
新しく建てられたばかりの、大きな屋根付きスタジアムは、
どうなるのだろう?
残念でしかたないが、
これも今のシベリアの現実。
今はただ、スポーツを通じた
子供たちの体力作りという新しい名目が、
未来の兵士たちの基礎体力作り
ということにならないよう、祈るばかり。