この記事は
WORDIAN Advent Calendar 2017 - Adventar の1日目になります。
最高の卒業体験がしたい
卒業までの道は平坦とはいきませんでした。いや、まだ卒業してないんですが。まあ卒業可能性高ということで、浮かれている訳です。
卒業するためには何が必要なのか? それは卒論です。つまり最高の卒業は最高の卒論によって齎されるのです*1。
最高の卒論
最高の卒論といっても色々あります。
- 内容が最高の卒論
- 体裁が最高の卒論
- 卒業が可能な卒論
無論内容が最高であるに越したことはありませんが、そこは明日以降の自分に期待するしかありません。 よって考えるべきは卒論の見た目になります。
卒論を作成するにあたって利用できるツールは幾つかありますが、最終的には規定に沿ったPDFができれば勝ちです。 どのようにツールを選ぶかといえば、最高の執筆体験で選ぶべきでしょう。 最近はMSWord推しの人も随分見かけます。一太郎はテンプレートを配っている大学もありましたが、弊学はそうではなかったのでまあ除外します。
ところでMSWordで作成された.docxファイルには大きな欠陥があって、
platexコマンドやlualatexコマンドで処理できないんですね。ということでlatexコマンドが叩ける.texを使っていきたいと思います。
ここで弊大学が学内で配布している卒論テンプレートを見てみると
- 使用するクラスファイルがjreport*2
bf命令とか残りまくってる- timesを読み込んでいる
- アンダーラインと長い題目名で壊れる
など多くの学生が悲鳴を上げる内容になっています。そして皆思うでしょう、「俺が作るしかない」と。 しかし、自分で配布されたテンプレートを改造していく学生でもクラスファイルを変更する例はあまり無いようです。
幸い2017年を生きる僕達はTeXLive2017という資産を使うことができます。 これは大きなアドで、bxjsclassesを使えるしLuaLaTeXのバージョンは1.0以降だし、つまり結論としては
卒論をLuaLaTeXで書く
LuaLaTeX用に書いた.texはlualatexコマンドで処理できるんですね。.tex中でLuaが書けるとか余録もあります。
LuaLaTeX
LuaLaTeXはpdftexの実装の1つです。絶賛開発中な雰囲気を数年間出してたので敬遠していた人も多いかと思いますが、もうバージョン番号は1.0を超えているんですね。pLaTeXなどと比較すると枯れているとはとてもとても言えませんが、そろそろもうちょっと信頼されてもいいんじゃないでしょうか。
bxjsreport.cls
「LuaLaTeX使うって言ってたのに汎用(pLaTeX、XeLaTeX、LuaLaTeXで利用可能)クラスかよ」
って話ではあるんですが、「卒業が可能な卒論」を目指す立場なので、lualatexでのみ問題が発生する場合などに備えて選びました。
sourcehan
現代を生きる僕達には他にも源ノ角ゴシック、源ノ明朝の利用が許されています。pLaTeXから利用するにはちょっと手間ですが、LuaLaTeXなら1行程で済んでしまいます*3。
作ってみた
main.tex
documentclassの宣言と各種パッケージ、分割した各章の読み込みしかほとんどやらせていないですね。
\input{}は便利。\include{}は改ページしてしまうので注意しましょう。あと、元のテンプレートから引き継いだ突然の余白とか。
\documentclass[autodetect-engine,dvi=dvipdfmx,a4paper,base=11pt, jafont=auto, ja=standard]{bxjsreport} \geometry{left=25truemm,top=35truemm,right=25truemm,bottom=50truemm}
\geometry{left=25truemm,top=35truemm,right=25truemm,bottom=50truemm}
bxjsでは最初にエンジンをオプションで書いておく必要がありますが、autodetect-engine, dvi=dvipdfmxとすることで勝手に判別してくれるようになります。
jafont=auto,ja=standardでは、 jafont=autoによってupdmap-kanji-config-*で設定されたフォントが読み込まれるようになります。
autoではなくここをsourcehanにするとsoucehanを使ってくれるようになります。ja=はstandardにしておけば滅多に間違いは無い筈です。
base=11ptとしています。これは欧文文字サイズ基準が11ptになる指定です。日本語文字の大きさ基準を指定するjbaseもありますが、元のテンプレートでの指定[a4paper,11pt]{jreport}を考えるとこの指定が正しい筈です。
\geometryは他のクラスファイルであれば\usepackage[option]{geometry}とする所ですが、bxjsがgeometryを使ってる関係で既に読み込まれているのでこういう表記になります。
cover.sty
\usepackage[B]{cover} \input{personal}
卒論最大の鬼門と名高い表紙作成用スタイルファイル。基本的には\maketitle命令の改造をしているパッケージ。
オプションのBは学部生を表します。修論の場合はMを指定すると良い感じになる筈。
必要事項をpersonal.texに書かせて読み込む形にしています。
ulemパッケージを持ってくることで長文題目名でも壊れないという、皆が辿ることをやっています。
正直題目名以外は長くなるケースがほとんど無いので元の\underline指定のままで良い。というか\advisorに\andを挟んだりすると\ulineだと挙動が違ったりするのでそのままの方が良いです。
thesis.sty
\usepackage[B]{thesis}
基本は卒論の書式に合わせての改変命令集。
\andを全角空白2つ分に変えたり、abstract環境を中央寄せ「要旨」見出し付きに変更したりします。
packages.tex
input{packages}
必要パッケージを\usepackageしまくる場所。
commentcomment環境で囲むことで該当箇所をコメント化。試行錯誤するときに便利です。graphicx画像、図を用意するために。実質必須パッケージです。hyperrefメタタグ入れたりPDF内のリンクを用意したりします。urlurlを入れるときに使います。newtxtext, newtxmath実質必須パッケージ。より良いTimes New Romanを使うようにします。
終わり
最高の卒論にしていこうな。
明日の担当は @hid_alma1026 君です(棒) !