興行収入って期待だよね
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細田守脚本による「竜とそばかすの姫」が興行的に成功しているのに、アニメファンが細田守脚本を望まなかったとしても細田守以外の脚本で映画を作るはずがないよねというお話。
なんだけど、興行収入が絶対的な作品の評価だみたいな話と受け取っている人が散見されて、もにょる。
映画の興行収入が上がる理由は数あれど、その中の一つとして作品への期待というものがあるだろう。細田守に限らず、後の作品ほど興行収入が高くなる傾向にある。たとえば、宮崎駿による「ラピュタ」よりも、「もののけ姫」の方が興行収入が高い。初期作品と比べればネームバリューが高まった後の作品の方が興行収入が高くなるのは道理であろう。
FF7よりも8の方が売れていた
期待により売れるのは映画だけけに限らない。その例としてスクウェア・エニックスによるファイナルファンタジー(FF)シリーズをあげよう。
2025年現在、日本国内で最も売れたFFシリーズは400万本売れたFF7である。次点が370万本のFF8である。
しかし、初期の販売台数で比較するとFF8の方が売れていた。
FF7のオリジナル版の販売本数は328万本であり、それと比較するとFF8の方が売れている。FF7の現在の販売台数とされる400万本には、廉価版のアルティメット版とインターナショナル版が含まれていると考えられる
販売台数のみを比較すればFF8の方が評価が高いと言えるだろうが、アドベントチルドレンやリメイクなどの展開からFF7の方がファンが望む作品であることは言うまでもない。そもそも、FF8の販売台数が多かったのも、FF7を評価したファンからの期待によるものが大きいだろう。ちなみに、FF7自体も、発売前から期待された作品ではあったけども。
ジェームズ・キャメロンがやばい
ゲームの販売台数や映画の興行収入の多寡の要因のひとつに「期待」がある。そのため、過去作と比べるのは酷である。
また、以前よりも現在の方が売れる世の中である。映画の興行収入は、2010年以前と以後では全く様相が異なる。それを解説するために、ジェームズ・キャメロンのやばさを語りたい。
世界の映画の興行収入に目を向けると、現在の1位は2009年公開の「アバター」で29億ドルだ。惜しくも2019年公開の「アベンジャーズ/エンドゲーム」は28億ドルに留まり抜くことができなかった。
続く3位は2022年に公開されたアバターの続編である「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」で23億ドル。そして、4位もジェームズ・キャメロンによる1997年公開の「タイタニック」で、興行収入は22億ドルだ。
上から数え5本の内、3本がジェームズ・キャメロン監督作品というのも異常であるが、1990年代の「タイタニック」が4位に入っているのも異常である。1990年代の作品として、50位以内だと37位の「ジュラシックパーク」(1993年)と50位の「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」(1999年)しかない。2000年代も、32位の「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」(2003年)と44位の「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」(2006年)の2作品のみで、その他は2010年代以降の映画なのである。
物価の違い、シネコンによる上映館の増加など様々な要因はあるけれども、2010年以前と以降の興行収入を比較する際には注意した方がよい。
日本は、世界と比較するとそこまで顕著ではないもののやはり近年の映画の方がランキングの上位に食い込んでいる。
ちなみに「タイタニック」はリバイバル上映が定期的に行われるため、今も興行収入が伸び続けている。ジェームズ・キャメロンやべぇ。