Google、YouTubeを運営するAlphabet労働組合(CWA)がある警鐘を論文にしました。タイトルは「機械の中のゴーストワーカーズ」という刺激が強いものです。いわゆる人工知能が人間の雇用を奪うという内容のものですが、今後労働運動の方向性をどう変えるか教えてくれます。人工知能は1億ドルどころか1兆ドルの利益を出す世紀の発明であり、その利便性はここ数年で格段と上がりグローバル企業ですら労働力不足で悩む環境を劇的に変えてくれる一方で、そのお膝元で働く労働者は「ゴーストワーカー」を発明しながら、そのおかげで自分自身もロボットのように扱われる。という現場の声から聞いたエピソードも掲載されています。ただ人工知能は自我を持つわけではないので、その性能を十分に活かすなら、それを設計、運営する「人間」の労働者が必要ですが、その雇用形態はさながらパッチワーク。最近、「トクリュウ犯罪」というものが流行っていますが、こうした匿名、流動型はテック産業もそれを模倣したかのような労務管理であり、下請けは臨時雇用か委託業者に人工知能をさらに利便性が高めるように、犯罪になるような事はしていませんが、様々な国の労使慣行は平気で無視をする企業活動をしています。この論文には日立グループが買収したあるIT企業の手法が書かれていますが、日本の電機産業は製造業からIT企業にシフトしている、当然その最大の売り物である人工知能は創作産業は十分警戒しているという企業通しの鍔迫り合いがすでに始まっています。またMicrosoft、Google、Amazonと言った人工知能開発に多くの資金や人を投入している会社は、それに呼応するようにあまりに膨大な利益を手にしました。今やゼロから会社をスタートするには、どうしてもこうした帝国とも言えるテック企業の買収攻勢をかわす必要があり、資本主義というものは当然そうした部分は色濃く出るものです。
Alphabet労働組合は今後政策を立案する上で何が必要か4つのポイントを発表しています。1、労働者の生活費の改善。2、過重労働になりやすい現場の改善。3、メンタルヘルスの改善。4、人工知能が人間に与えるリスク。こうしたものを総合的に考えて組合として運動方針を決めないといけないですが、1、2、3は労働問題ですが4は社会問題です。ただこれはどんな産業の労働者にも一定考える事です。例えば私達、運輸業で働く人は事故のリスクは1番考えるもので、何かを重大なミスを犯せば多くの人が犠牲になる事も必然です。自分の仕事は、社会に重大なダメージを負わせるリスクを常に頭の中に入れて、リスクヘッジに務める事は現場の労働者こそ現場を1番精通しているのだから考えるべきはずです。深刻な事故を防ぐには労働者が常に様々な事故を想定して、労働組合はそれを吸い上げ、産業を持続可能にするためにありとあらゆる改善点を考える。働く事に関しては様々な考えもあり、ビジネスライクに賃金のために働くという人がいるのは別に構わない事どころか、賃金のために自分を高めていく事は非常に素晴らしい事だと思います。それがひいては社会貢献にどこかで繋がるからです。適当な仕事をしてミスばかりな事を改善もしようとせず給料だけを貰い、副業や投資にばかり目を向ける人はアマチュアリズムです。副業や投資を悪いとは言っていません。正業も副業も投資も含めてやるなら徹底的に自分で勉強することも必要ですが、最近はそれもインスタント食品のような手軽さで乗り切ろうとする。悪いのはそういう風潮です。労働者の尊厳を取り戻すには、自分自身の仕事をプロフェッショナルな視点で客観的に見つめてみる事。そうでないとなかなか本質に辿り着けないので、好む好まざるを別として自分の労働がどこに1番強みを発揮をできるのか?考えましょう。