※ 日本の民主党には私達の理念というものがありましたが長らく綱領がなく政権陥落後に決定されました。ドイツ社会民主党バードゴーデスベルク綱領から日本社会党も政権与党になるべく綱領を制定すべきという声は多くあったものの結局政権を失った民主党のものしかなかったです。
ここでは綱領と1998年民主党、基本理念を比べてみます。最後に私の所感も載せます。
2013年2月に決定された民主党綱領
日本は古来より東西の文化を取り入れ、大いなる繁栄と独自の誇るべき伝統・文化を築き上げた。多大な犠牲をもたらしたさきの大戦からも復興を遂げた。
しかし、経済の長期停滞、少子高齡化、人口減少による国力の低下に加え、新興国の台頭等による国際環境の変化は国民に長期にわたる閉塞感と不安感を与えている。
このような状況下で発生した東日本大震災及び原子力発電所事故は、未曾有の被害をもたらし、私たちに生き方や、科学・技術、物質文明のあり方までも問い直している。
大きな変革期を迎えた今、公正・公平・透明なルールのもと、生きがいを持って働き、互いに負担を分かち合う持続可能な社会を再構築しなければならない。そして政党と国民が信頼関係を築かなければならない。
私たちは、政権交代の実現とその後の総選挙の敗北を受け、あらためて原点を見つめ直し、目指すものを明らかにする。そして道半ばとなった改革を成し遂げるため、必ずや国民政党として再生し、政権に再挑戦する。
私たちの立場
我が党は、「生活者」「納税者」「消費者」「働く者」の立場に立つ。同時に未来への責任を果たすため、既得権や癒着の構造と闘う改革政党である。私たちは、この原点を忘れず、政治改革、行財政改革、地域主権改革、統治機構改革、規制改革など政治・社会の変革に取り組む。
私たちの目指すもの
一、共生社会をつくる
私たちは、一人一人がかけがえのない個人として尊重され、多様性を認めつつ互いに支え合い、すべての人に居場所と出番がある、強くてしなやかな共に生きる社会をつくる。
1.「新しい公共」を進める
私たちは、公を担う市民の自治を尊び、近代以降、官が独占してきた「公共」をそれぞれの主体に還す。地方自治体、学校、NPO、地域社会やそれぞれの個人が十分に連携し合う社会を目指す。
2.正義と公正を貫く
私たちは、互いの人権を尊重し、正義と公正を貫き、生涯を通じて十分な学びの機会と環境を確保する。男女がその個性と能力を十分に発揮する男女共同参画を実現し、不公正な格差の是正と、将来にわたって持続可能な社会保障制度により、すべての国民が健康で文化的な生活を送ることができる社会をつくる。
3.幸福のために経済を成長させる
私たちは、個人の自立を尊重しつつ、同時に弱い立場に置かれた人々とともに歩む。地球環境との調和のもと経済を成長させ、その果実を確実に人々の幸せにつなげる。得られた収入や時間を、自己だけでなく他者を支える糧とする、そんな人々の厚みを増す。
ニ.国を守り国際社会の平和と繁栄に貢献する
我が国の発展は開かれた交流の中からもたらされた。私たちは、外交の基軸である日米同盟を深化させ、隣人であるアジアや太平洋地域との共生を実現し、専守防衛原則のもと自衛力を着実に整備して国民の生命・財産、領土・領海を守る。国際連合をはじめとした多国間協調の枠組みを基調に国際社会の平和と繁栄に貢献し、開かれた国益と広範な人間の安全保障を確保する。
三.憲法の基本精神を具現化する
私たちは、日本国憲法が掲げる「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義」の基本精神を具現化する。象徴天皇制のもと、自由と民主主義に立脚した真の立憲主義を確立するため、国民とともに未来志向の憲法を構想していく。
四.国民とともに歩む
私たちは、地域社会に根差した活動の中から課題を見出し行動する。積極的な議論と結論の遵守を旨として、健全な党内統治を徹底する。公開・参画・対話を重んじ、広く国民との協働による政策の決定と実行を目指す。
※98年民主党の記念理念を掲載します。
自由で安心な社会の実現をめざして
●私たちの現状認識
日本は、いま、官主導の保護主義・画一主義と、もたれあい・癒着の構造が行き詰まり、時代の変化に対応できていません。旧来の思考と権利構造から抜け出せない旧体制を打ち破り、当面する諸課題を解決することによって、本格的な少子・高齢社会を迎える21世紀初頭までに、「ゆとりと豊かさ」の中で人々の個性と活力が生きる新しい社会を創造しなければなりません。
●私たちの立場
私たちは、これまで既得権益の構造から排除されてきた人々、まじめに働き税金を納めている人々、困難な状況にありながら自立をめざす人々の立場に立ちます。すなわち、「生活者」「納税者」「消費者」の立場を代表します。「市場万能主義」と「福祉至上主義」の対立概念を乗り越え、自立した個人が共生する社会をめざし、政府の役割をそのためのシステムづくりに限定する、「民主中道」の新しい道を創造します。
●私たちのめざすもの
第1に、透明・公平・公正なルールにもとづく社会をめざします。
第2に、経済社会においては市場原理を徹底する一方で、あらゆる人々に安心・安全を保障し、公平な機会の均等を保障する、共生社会の実現をめざします。
第3に、中央集権的な政府を「市民へ・市場へ・地方へ」との視点で分権社会へ再構築し、共同参画社会をめざします。
第4に、「国民主権・基本的人権の尊重・平和主義」という憲法の基本精神をさらに具現化します。
第5に、地球社会の一員として、自立と共生の友愛精神に基づいた国際関係を確立し、信頼される国をめざします。
●理念の実現に向けて
私たちは、政権交代可能な政治勢力の結集をその中心となって進め、国民に政権選択を求めることにより、この理念を実現する政府を樹立します。
【所感】基本理念より多少文字数が多くなりましたが、これでは再分配を目指すのか?新自由主義路線を突き進むのか、ましてや別の路線なのか?分かりにくいです。98年は当時厚生大臣として名を挙げ、人気も高かった菅直人の路線「日本版•サードウェイ」のような事が書かれていますが、2013年は文字数が多いものも何を言っているのか分かりにくいものです。新自由主義へに対して、平和志向のための安全保障論、あえて外した中道という言葉。ここで社会民主主義的な再分配論を唱えていたら民主党自体は今も残存したように思えますが、とは言えこれが民主党の限界でした。結果として民主党は新自由主義からの脱却を目指す事ができず、当時の右派、右翼執行部の玉虫色の結論に靡いてしまったように思えます。実はこの後、民主党周辺団体である民社協会系のシンクタンクや日本社会党のシンクタンクで総括論や再生論が提示されましたが、これはいずれnoteでやるつもりです。第3の道、サードウェイ路線を肯定したドイツ社会民主党のハンブルグ綱領からすでに18年。もはやサードウェイ路線の改善、修正、改革は必要です。まだ民進党が存在していた頃、ドイツの労働組合関係者が来日欧州の事情を色々と教えてくれたりした事を聞いた事がありますが「新自由主義者はネオコンはサッチャーだったりコールだったが、新自由主義者で社会民主主義を名乗るのはブレアだったりシュレーダーだったり、ジョスパンだったりする。DGB(ドイツ労働総同盟)はもう社会民主党支持に必ずしも拘るものではない。本来、DGBとしても今後は緑の党や左翼党に票を寄せるつもりだったのに極右革命の登場で多分悩ましい日々が続いているでしょう。同志に連帯して私も政治運動はバンバン新自由主義からの転換を訴えていきたいです。そう言えば、一つ後に住沢博紀先生なども指摘していましたが、ドイツの労働組合から言わせると日本も特に左派、社会民主主義なら別に代表は1人で限らなくていい。共同代表制を敷いて1人は実務家を1人は女性や若手を思い切って抜擢すれば良い。政党の人事は本来規約なんてあってないものだから、政治運動の中で支持政党を決定するなら党員を中心に労働組合としての意見としてできる、とれる選択肢は全て取るべきだ。と言われた事があります。何でもやらないといけないよという言葉もありました。欧州に比べれば日本の政党に労組役員が党員になるケースは少なくもないですが、多くもなく欧州や南北アメリカと比べて労組の影響力は限定されることもありますが、日本の場合党の代表ばかりが目立ってしまい共同代表という概念は特殊な事例を除いてほとんどないでしょょう。ドイツは極右すら共同代表制度です。こういう手法を使ってくる前にこちらが先にやっておく事も重要なのかもしれないです。当時の組合内には立憲民主党や希望の党が分裂したのはもう取り返しのつかない事だが、参議院だけでも民進党を存続させかつての公明党のように最後に総結集させようという意見はどんな小さな単組の執行部もそうなるんだと思いましたが、結果としてもう分断を10年近く、当時はそんな事を思っていませんでしたがそう言えばドイツ労働総同盟の人も次世代の左派としてリーダー候補として育成すべきという5人をあげていました。必ずしも日本の政治を完全に網羅しているわけではなく、ほとんど保守派の面々を選んでいましたが思い出したので書いておきます。山尾志桜里、菊田真紀子、阿部知子、小宮山泰子、福山哲郎でした。これは一つの意見でしょう。私の個人的な意見ですが、共同代表制なら当然男女1人ずつで1人は若手、もう1人はベテランです。この辺りも各社会主義政党の綱領や人材育成を今後、労組からもなんらかの寄与」と言ってもその支援ができても党の運営までは口を出せないですが、私達も労働運動をやる上で様々な市民団体やNPO団体、既存の団体との関係もこうした混乱の最中ではありますが、少しずつ進んでいるようにも感じます。日本に本格的で現実主義でありながら、キチンと左派として筋を通すメキシコの クラウディア・シェインバウム政権のような体制を何とかその糸口でも掴めるように頑張ります。