id:kojitaken さんのブログ「kojitakenの日記」において非常にユニークな仮説がありました。
タイトルは「共産党支持ブログの雄だった『BLOG BLUES』が、参院選の比例区に「ラサール石井」と書くと宣言していたーhttps://kojitaken.hatenablog.com/entry/2025/07/12/144306
の中に「それはおそらく、税制にはビルトインスタビライザーの機能に加えて、ある程度安定的な財源であることが求められるからではないかとの仮説を私は持っている。」と言う一文があります。間接税最大のメリットに景気に左右されず、安定的に税収を確保できる事です。消費税がその代表例ですが、不景気になったとしても買い物を一切やめてしまう事はなく、累進性よりも歳入の安定性を企図した税制度であり特に北欧福祉国家においては高度な社会保障を維持するためには必要な財源です。当然累進性を高める制度ではないのだから低所得者層の負担は重くなる逆進性の問題は常につきまとうものです。私は税制の専門家ではなく、素人が制度設計について勉強する機会があり、基本的に「配るぐらいなら最初から取るな」と言う人たちよりは多少誠実であるだけで、何か著名な人から教えを受けたわけではないですが例えばミネルヴァ書房ではシリーズで現代の福祉国家というテーマで書籍を出しています。図書館などで置いてあるのでご興味あれば是非。図書館も市民が購入しないと読めない書籍を無料で開放している重要な公共サービスですね。私はそれで支払った住民税のもとを取っています。給与明細の税金に嘆くなら今存在する公共サービスを使うと言う視点が一部の「積極財政派」には全くない事を大変残念だと思います。
社会民主主義レジームの福祉国家として北欧諸国は色々と情報が錯綜しますが、多くの成功例と共に改善点も向き合い闘ってきた歴史もあります。例えばスウェーデンの場合は1947年に税制改革が行われて高い累進性を持つ税制度に変換されました。社会保障に関してもこの時代に大幅に拡充され、累進性「のみ」に関して言えば理想的な福祉国家が完成しつつありました。しかし1950年代に発生した朝鮮戦争では、日本では高度経済成長を産みましたが、スウェーデンは輸出が伸びた代わりに国内物価のインフレを招き、そのインフレ率は所得の向上を招いたものの累進性を強めすぎてしまった結果、階層としては低所得者なのに名目所得の上昇ゆえに税負担が重くなってしまったという経験を積んでいます。だから間接税の引き上げによって社会保障の維持をはかる路線に変えています。そのため酒税やタバコ税といった間接税はスウェーデンでは比較的引き上げやすかったという歴史もあります。だからスウェーデンの税制史は直接税は減税で、間接税は増税の歴史でした。1960年代までは社会保障費の値上げは将来受けられる、また現在でも恩恵を得ている社会保障に対して反論は少なかったです。これだけサービスがあるなら、これぐらいの負担は当然かもというほど公共サービスの信頼はスウェーデン市民は高かったです。社会保障を充実させて、税金も安く、尚且つ高い所得でのんびり暮らせる「社会」を求めていた時期もありましたが、私は非常に甘かったと思います。どこかを勝ち取るためにはどこかを一旦引っ込めないといけない。そして引っ込めた部分を勝ち取るためには、普段の行いも客観的に評価されている事を自覚せねば大変な事になります。
今回の参院選において、「組織内を出せる産別はいい。自分達みたいな小さな産別は見向きもされない。だから蓮舫の立候補は組合は反対する」という意見がありましたが、それは明確に間違いです。私は蓮舫前参院議員は労働組合活動を敵視までしないが、知らない人。彼女は政治家生活の延長で労働者の待遇に関して意見をしているだけ。という評価でしたが、労働組合全てが蓮舫の立候補に反対しているという意見はもうデマゴーグに近いです。参議院比例区の労働組合組織内の選挙は、自分達と関連が深い産別にも協力をお願いして運動員を出して頂く選挙です。私もかつては私鉄総連の専従でしたが、現在は会社の人事異動で別企業の所属になり、そうした経緯から誘われて現在は別産別傘下ですが、当然私鉄総連が応援を要請しているために、また応援を要請されるぐらい友好産別であるため手伝っています。これは私達以外の中小産別も同じ気持ちでしょう。組織内が単独では出せない産別はそこに連なる産別が最終的には組織内に通じるルートがあり、組織内を立候補させ当選させた大産別は応援してもらった友好産別を優先する義務が生じます。そこは譲らないです。労働者の団体だから当然です。労働組合運動を擁護してくれるの非常にありがたいですが、労働組合は政治団体ではないので多くの人の協力があって政治運動が成り立っています。 木下ちがや先生は連合労働運動について非常によく理解して頂いていると私自身は肯定的ですが、大産別が中小産別を蔑ろにしひいては連合政治運動自体が蓮舫前参院議員の立候補に反対しているという意見は明確に違うのです。木下先生には是非労働運動の苦悩も前進も知ってほしいと思います。現在多くの組合員に投票して貰えるように苦悩している最中です。そして政治運動に少しでも興味を持った組合員が私達の集会に1人でも多く参加して貰える運動を目指すために日々奮闘しています。労組の政治運動は党派問わず明確ですから。職場を良くしろ。まずはそれだけです。党派が関わると面倒な方程式が必要となります。最適の解は見つからないまま今まで来てしまったという後悔もあります。
話が随分と脱線しました。これを機に言いたかった事なので思い切り感情をぶつけました。「知性ある」という事が重視されるべきなのかもしれないですが私は基本的に感情の人なので知性ある代弁は託した組織内議員に任せたいと思います。北欧社会民主主義の雄であるデンマークは社会保険料を徴収せず、全て税金で賄う制度を取っていますが、それに従事する公共サービス従事者は比較的安価な賃金であり、政府は財政規律のもと職員削減を主張し現場は当然これ以上削減されたら現在のサービス水準は維持できないと対立します。賃上げと同時に人手不足の問題。現場を預かる管理職であれ、現場の最前線で働く従業員も同じ問題を抱えます。日本人は家族の問題は全て家庭で見るものだ。という傾向が強く、保育士の友人に聞いてみたら自分より一回り若い親に「でも先生は子育ての経験がないですよね」と面と向かって言われてしまうのも、またこの国の市民の率直な感想なのでしょう。「長期的な視点で見れば、消費税の減税はいいよね」とベテランの労働組合関係者に言われました。「長期的な視点で見れば、福祉サービスの削減に繋がりかねない消費税削減は悪手なのでは?」という意見は私のような労働運動の末端にいるから言える事でしょう。旦那様もご健在で自分も元気にパートができるという環境は誰にとっても当たり前ではなく、公共サービス、民間セクターの一部の破綻で維持できなくなると私は確信しています。どこかが破綻すれば、たちまち中流階級と思っていた人も生活は立ちいかなくなります。もう5年後どころか来年破綻してもおかしくない。そういう産業は少なくないと思います。私がずっと従事してきた運送運輸業は瀬戸際です。製造業が発展すれば運輸関係も一緒に成長しましたが、今はとてもこの産業が未来も安心できると言い難いです。必要なのは安心してどの産業にも従事する労働者でも育児も介護も手助けしてくれる社会です。個人的に子育てケアマネはいい目線だと思いました。北欧福祉国家が色々と思い悩み、現在でもその制度設計に悩んでいるだから議論を、反対意見を恐れてはいけないです。万国の労働者よ!団結せよ!というのが私の目指す社会像で労働で安心して人生設計ができる社会を目指し、様々な理由で労働を諦めざえる得なかった人が安心して自分の人生を歩める社会を目指すために日々奮闘しています。人生において健康な体を持ち労働ができるのもまた特権でしょう。そして何かがきっかけでその機会も奪われるならそれは自己責任なのか?社会の質そのものが問われていくのか?それこそ労働者の政治運動も問われていくものだと感じています。
日本の福祉は全て申請主義であって、必ず見落としがあるのも事実です。仕組みに精通している専門家を配置できるかどうかは全ての歳入に関わってきますが、皆が皆、予実表を見れば算盤が自分の取り分が分かると言い張るので、私は家族の未来のために図書館で本を借り続けたいと思います。数字だけを追ってしまえば皆が皆「配るぐらいなら取るな」という考えになるでしょうね。人件費全てが手取りになると思い込んでいる労働者に対して、社会や福祉国家を語る意義は労働組合であっても人権派であっても政党であっても伝える意味はある、諦めずに粘り強く運動すべきという考えは変わらないと思います。
今後また現在の北欧福祉国家がどういう奮闘をしているかどうか何かしろ記事にしたいと思います。