1、杉並区
郊外選挙区杉並区では、定数6に17人が乱立する最大の激戦区となっています。群馬の「アカネさん」こと 茜ヶ久保重光のお孫さんの細君にあたる嘉代子候補は強いでしょう。彼女自身は「希望の塾」出身ですが、その支持者は旧無産勢力の人脈も少なくはないです。2期8年は乱立の中でも抜群の知名度で、「国政」のゴタゴタに巻き込まれていないというのはプラスです。選挙は多くの人に投票してもらうものなのでマイナスがないのも強みです。たまに泡沫と見られていた無所属が票を伸ばすのはそうした事も大きな投票要素になります。こうなると現職は強い。本人に大きなマイナス要素(ネット上の振る舞いは別です)日本共産党の原田候補や立憲民主党の関口健太郎候補なども上位を目指せる可能性があります。自民党は都議団の金銭スキャンダルもありますが、候補者を絞ればトップ当選の可能性もありましたが2人出馬、国民民主党から石原伸晃事務所から1人出馬しています。石原事務所は長島昭久も自民党からではなく民主党からキャリアを始めたようにちょっとした中小企業なので、「転職組」も多いですね。引き抜き方というのも本来は問われるものです。かえって支持者を固めてしまいますから。ただ石原事務所も杉並区自民党も元々地盤があるわけではなく、まずは団体票狙いでしょう。自民党が地方選において粘るのは、最初から無党派を諦めていて団体票を固める体制になんの躊躇なく切り替えられる事が、非自民側から見た自民党型後援会選挙です。地方選はトップ当選の必要なく一定の当選ラインを固めたら、それで終わりですから。ただ同選挙区同士の自民党現職同士は非常に隙間風が流れます。これは自民非自民関係ないですが、選挙は自分たちに近しい立候補者を非常に嫌いなんならあちらには絶対に負けるな!と言う気運が運動員にも伝わるのですよ。しかもどちらも未記載があったのに、一方は非公認、一方は公認、他党へ走る人間もいたとなれば、正直合同選対は機能しないでしょうね。個人同士の選挙となります。国政では元々立ち位置は近かったのに、同選挙区だから一方は中間派でしたが、一方は親江田三郎の右派に傾斜していった土井たか子と堀昌雄が好例です。堀は元々左派の派閥、和田博雄派の出身から社会党最右翼になりました。
2、江東区
下町選挙区である江東区は、かつて無産運動の聖地とも呼ばれる地で非共産系左派のやり方の不味さに失望した人達は戦後の日本共産党再建に尽くした人脈が同区から何人も輩出し、日本社会党の退潮から共産党の台頭の象徴のような場所です。最初の当選は民主党だったのに、いつのまにか自民党に移籍しそこで議長になってしまう。連合と現地の民主党勢力はそんなことは何度も経験しましたが江東区も同様。民主党という政党は右はサッチャー、左はブレアというぐらい政策的には圧倒的に新自由主義者の独壇場で、地方議員は本当にそういう人ばかりでした。連合や労働組合に極めて評判が悪い(江田憲司よりもです)柿沢未途の起こしたスキャンダルで保守だけでなく民進党系まで大打撃、労組出身で社会民主党に残留し、立憲民主党公認となった新島恒雄区議も惜敗。一気に世代交代が始まった印象です。基本的に江東区も現職は強みですが、自民党非公認となった元区長の息子は典型的な地域ボスの御曹司で、もう無党派票、浮動票は諦め組織票一本でしょう。地域ボスという人達はどこでも同じような選挙運動をしますが、野鳥の会とか地域のフットサル同好会にも人を派遣するぐらい徹底的にやります。その半分でもフダが取れると勝ち。対抗馬は基本戦略として少ない固定票を完全に固めながら、あとは浮動票を求めて握手握手握手しかないです。そういう意味で国民民主党も地域ボスの3代目を擁立したのは正直吉と出るか分かりません。選対幹部を保守系から引き抜く事はどこの都道府県でもやりますが、候補者本人を引き抜くのはあまり聞いた事ないですね。基本的に自民党は非自民陣営の10倍ぐらい組織の差が違うので、必ず当選するように全力支援だったのでしょうが果たして。須藤元気票は果たして国民民主党に好意的なのかも正直微妙です。「自由を守る会」現職は、どこの政党からも一定の切り崩しができているという事で、そうした候補は強いです。立憲民主党の千葉候補は急造擁立とはいえ、候補者としてのポテンシャルは申し分はないと思いますが、やはり準備不足の部分は大きいですね。これは国民民主党にも言えます。旧民主党江東区議団もかつてに比べて大幅に縮小しましたが、酒井菜摘代議士の誕生はやはり多少プラスに働いていると思います。こうした混戦の中で、急造候補が当落レースに残っているのだから選挙陣営としては大成功の方です。元々東京15区補欠選挙において、連合東京の推薦は出なくても東京交通労働組合など地域協議会の有力単組からの推薦は受けていた酒井代議士ですから、あとはそれを基礎に浮動票を1票でも多くが勝負の分かれ目でしょう。
3、港区
労働運動発祥の地。社会党、友愛、共産党傘下の労働組合にとってもある種、一定の敬意ある地東京港区は現在、労働運動どころか政治的には保守派が圧倒し共産党が食らいついているぐらいです。そもそも港区を地盤とする代議士は民主党系は海江田万里代議士で彼はネットでリベラル系どころか極左扱いされていますが、大臣時代に「年収1500万円は中間層」と言えるような人は普通に経済右派だと思いますよ。何よりも海江田さんは民主党時代、鳩山腹心の1人でしたから。民主党東京都連は鳩山系の影響力が大きく、その後は長妻昭の運営もかなり難あり、現在の手塚仁雄運営も大きく批判されています。手塚仁雄運営が1番ダメなところは共産党と共闘するのではなく、恣意的な人事を行う事で選挙戦略もほとんどないということです。前回の東京都知事選は本当に反省した方がいいです。ネットで騒いでいる事が票には結びつかないです。1人街宣という行為はぜひ続けてほしいですが。
港区は立国分裂区で、連合東京も匙をなげ立憲民主党の山野井候補を「支持」します。これは地域協議会がそれなりに活動してくれる事もあります。推薦より弱いので、どこまで連合東京が支えるのか不確定ですが。ポスター貼り、 証紙貼りのボランティアは多分派遣される。土地勘あるスタッフは非常に重要です。自民党も都心保守を固めて、それなりに票を集めるでしょう。なぜか都民ファーストが港区を放棄し、国民民主党に譲ったとも見えます。基本的に自立国、国には事実上都民ファースト支援込みの三つ巴です。労働運動の聖地において有権者は誰を選ぶのか?そしてどの候補にも言えますが当選はゴールではなくスタートです。議会活動が疎かなら、有権者は容赦なく審判をくだすのです。