ペテルブルクはウラディミル・プーチンの本拠地で政権には「サンクトペテルブルク派閥」が政府の高官に続々抜擢して、まさにイデオロギー的紐帯でロシアを支配しています。極右インターナショナルは実業家コンスタンティン・マロフェエフ、極右地方議員として有名なコンスタンティン・チェビキン、さらに参加した政党にフランス国民連合、ドイツのための選択肢など影響力ある極右政党が参加しています。
この大会ではロシアだけでなく、主に西欧各国の右派、「ニューライト」の作家、学者など参加し、ロシアこそがキリスト教の守護者、愛国者の祖国、移民反対、多様性の反対を宣言しました。最も細かい部分は各国極右に意見の違いが見られ、かつてコミンテルンよりは一致団結しているわけではありませんが、不可能と見られていた極右の「国際政党」構想の第一回大会では、上々の立ち上がりです。「 反グローバリスト・パラディンの国際同盟」という名称ですが、パラディンとは国王や領主に仕えた騎士の事で、日本では「サムライの国際同盟」のような名前になるでしょう。極右はいつも歴史、時代で活躍した人をシンボルマークにします。フランス国民連合の場合はジャンヌ・ダルクは党大会で絶対に出てきますね。
この国際組織にはロシアの極右運動のもう重鎮クラスになったアレクサンドル・ドゥーギンも顔を出しています。ただドゥーギンの頭の中は本当に机上の空論なので、特に記す事はないです。ただ一致しているのは西側諸国の自由民主主義、資本主義、個人主義、さらにグローバリゼーションは徹底批判しているので、その4点だけでインターナショナルを組めている稀有な団体です。しかしその極右は国政政党も参加していますが、ネオナチやリバタリアンなど極右革命に必ずしも意見が合う人たちではない人も混じっていたので、第一インターナショナルのように党派性はかなり違います。おそらく今後生き残るのはネオナチのような古い右翼運動ではなく「新反動」勢力です。
サンクトペテルブルクには、ヨーロッパの過激派ネオナチ、白人至上主義者を集めて軍事教練を課す事で革命戦士を輸出しようとしている「ロシア帝国運動」という団体のホームです。その革命戦士たちは数々の戦場で参陣しました。また民間軍事会社「ワグネル」の本社もペテルブルクに存在します。かつて国際共産主義運動の聖地はモスクワでしたが、現在の極右革命勢力の聖地はサンクトペテルブルクにあります。ここに訪れる人が日本の政治家にいたのなら警戒しましょう。
革命極右たちが仮に国際政党のようなものを完全に立ち上げた時に、再び日本でもこうした勢力が躍進するでしょう。彼らの広報としての民主主義ハックは優れています。警戒心を持った方がいいし、ましてやその思想に降参してはならないです。しっかりと対峙できるだけの理論が今のところありません。極右の躍進を止めるには、極右以上に資本主義を改造、今は省みることが少なくなったとは言え資本主義に唯一対抗できる、社会主義の理念が必要です。21世紀でも通じる社会主義政策はあるはずです。国有化ではなく、何かしろ経営事業に労使共に参加できる共有政策で資本主義の問題点を消し去り、そうした革命は必要です。資本主義の問題点が消えて無くなった時に極右は倒れるのです。