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YUNOWA Phantom Tour2024

日記を基に、上半期行ったライブや聞いてたものをいくつかに分けて記録していこうと思います。今回はYUNOWAの新譜と、そのリリースツアーのライブレポート。

 


YUNOWA - Phantom(2024)

2月にリリースされたYUNOWAの1st。Phantomという名の通りどんな音楽なのか実態を掴もうとするとするりと手の間をすり抜けてしまうような、全くつかみどころがない、3ピースというのもあってそれぞれの音の隙間ははっきりわかるし、曲が組み上がっていく過程はしっかり見えるのに、何が起きてるのか全然わからない。全部のパートがミュータントみたいな異形の形をしながら成り立っていく謎のポップス。弾力があるようで着地した音が深く沈みこんでいくような、徐々に腹の底に溜まってくような重い雰囲気は完全にオリジナル。先行トラックだった「ヒカラビ」はベースラインが一瞬Talking HeadsのBorn Under Punchesになる瞬間がありこの辺がリファレンスなのかもと思ったけど、しかしこれを聞いて跳ねた人力ディスコを想像しながら今作を聞いたときのインパクトは絶大。中でも表題曲「ファントム」は完全に解体されていてすごすぎる。おどろおどろしく揺らめくアンサンブルと、淡々と隙間を縫うように曲の一本筋を通す歌、どことなくダビーな質感も怪しくて、こっからどんどんヘヴィになってく様もすごい。全パートバラバラに演奏しているようにもそれぞれを繋ぎ止めるリンクになっているようにも聞こえてしまう。ベースの音どうなってるんだろう。続く「あなたのそばで」はストレートな名曲。切ない。ルーツの気配を一切感じさせない、あくまでアンサンブルありき、しっかり歌が中心に据えられているように見えて、歌そのものがアンサンブルの一部って感じがしてグルーヴを担うのが絶妙なアルバム。この「全員が対等」な雰囲気がバンドとして本当にいいなと思う。

 

YUNOWA - What a Mess(2022)

2022年に出ている前作EPの時点でかなり化け物なので是非とも。こっちはもう少しソウルとか、フォークの流れも汲んだ10年代インディーからポストパンクまで多方面の気配を感じることはできるけど、それでもやっぱり最終曲「W.A.M」のインパクト一発がそれらを塗りつぶす。W.A.Mはライブでも一発目だったし異形な風体に押しつぶされるようなYUNOWAを象徴する曲だと思う。このままファントムへと直系で繋がる名曲で、ファントムほど解体はせずそのギリギリで引き留めたことで今度はバンドがユニゾンしていく瞬間がはっきりわかりかなりヘヴィな曲。

 

Phantom Tour2024 2024/2.23 下北沢LIVE HAUS

YUNOWA/aruga/Pot-pourri/SPOILMAN

この流れでライブへ。音源の時点で空間を意識させる立体的アンサンブルは生で体験したことで更に鮮明に。グルーヴすごすぎて行けて本当に良かった。Talking Headsっていうミッシングリンクありきの視点かもしれないけど、アンサンブルが意味わかんないのに調和してる感じとか、それでもしっかり歌があるところとか、個人的に80sのKing Crimson三部作を思い出した。対バンもすごすぎて、とくにPot-pourriがライブでいつも定番だった「Astra」「Comic」を演奏しないという完全に新しいモード(2ndリリース以降何度かライブを見てるけど初)、2月当時ちょっと前の12月にlittlegirlhiaceの企画で見たばかりだったけどそのときともまるで別物。イントロからダブ全開の隙間を見せた密室アンサンブル、そしてベースソロをフィーチャーした長尺のプログレテイストな新曲や、1分以上ブレイクを挟みいつも以上にドロドロでダブ色を増したことで、音源から想像もつかないくらいドープな姿へと変貌した「Kankitsu」だったり、YUNOWAに合わせてかなりエクスペリメンタルな方向に振り切っていたのが今でも記憶に焼き付いている。3ピースバンドを液晶氏がリアルタイムでエフェクトを掛けるという特殊な構成、あくまでアコースティックだからこそ、直接的な「ノイズ」を使わずとも人力だけで演奏の歪みを押し出していくような質感があって、それでもしっかり曲の中心に歌があるというのもどこかYUNOWAと一致するものもあるし、一緒に見れたことに意味がある一日だった。新曲だらけだったけどアルバム制作中とのこと。こちらも楽しみ。SPOILMANは最高に脂が乗っていて、12月に東京で入場無料のフリーライブを見たばかり、また昨年全国ツアーをしながらアルバムを3枚出すという偉業を成し遂げていて完全にエンジンが何倍にもなったようなパワーがあってすごすぎた。こちらも本当に圧巻。リアルタイムで完全にオリジナルの音楽をやってる人達の、まさに今躍動している瞬間を見ることができてすごく幸せだった。

 


関連記事

 

上記のYUNOWAとの対バンで触れたSPOILMANの年末フリーライブについて書いたものです。ギリギリ上半期から外れますが個人的に地続きの体験でした。

こちらのlittlegirlhiaceの記事でYUNOWAとの対バンで触れたPot-pourriのライブについて触れています。この日のラインナップにPot-pourriとLily Furyがいて、YUNOWAのライブ翌日にあったクラブイベントではLily FuryがDJでPot-pourriを流していたのも印象深い。またその更に翌日コミティアで頒布したpärkという音楽ZINEはPot-pourriのメンバーである液晶氏が発想の元であり、それぞれのライブ体験、やってきたことが少しずつ細い糸でつながっていて、それが集結した一つの日が先ほどのYUNOWAのライブだったかなとも思います。

4月に行ったCodeineのライブについてはこちらの単発記事で書いています。こちらも上半期。

以前に書いたPot-pourriのライブレポート。




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