3x3x3キューブをCFOPで解ける人向け。
私は別にメガミンクスが速くはない。 だからこそ、遅い仲間が増えてほしいという気持ちで書いている(下衆)。 でもこの解法自体は速くなる道の上には乗っていると思う。
Kanto Autumn PM 2025
Kanto Autumn PM 2025 | World Cube Association
3x3x3とメガミンクスの大会。 2025年9月21現在、まだだいぶ空きがある。
で、この大会はメガミンクスの制限時間がとても緩い。 カットオフ(切らないと平均の記録が残らない)が3分30秒、制限時間(切らないと単発の記録も残らない)が4分。
5月の大会はカットオフが1分30秒の制限時間が2分だった。 制限時間はギリギリクリアできたものの、カットオフは全然無理だった。 私が遅いだけかと思ったけど、話を聞くにこのカットオフはけっこう厳しいらしい。
3分30秒なら、(3x3x3で知っているであろう以外の)手順を覚える必要も無く、他の種目に慣れている人だと1日練習すれば達成できるのではないだろうか。
「やっぱり3分30秒だと大会運営の時間的に厳しいね」となって1分30秒に戻るかもしれないし、平均の記録を手に入れるなら今がチャンス。
Kansai Mega Day 2025 | World Cube Association
11月の大阪もまだ空きがある。
スクランブル
スクランブルできないと練習もできない。
メガミンクスはスクランブルの方法が特殊。 スクランブルはこんな感じ。
R-- D-- R++ D++ R-- D-- R-- D-- R-- D-- U' R++ D-- R++ D-- R++ D-- R++ D-- R-- D-- U' R-- D++ R++ D-- R-- D-- R++ D++ R-- D-- U' R++ D++ R++ D++ R-- D-- R-- D-- R-- D++ U R++ D-- R++ D++ R-- D-- R++ D++ R++ D++ U R-- D-- R-- D++ R++ D++ R-- D++ R-- D-- U' R++ D-- R++ D-- R++ D++ R++ D++ R++ D++ U
白面を上、緑面を手前に持つ。 R は上の図の左の赤い部分を、 R++ なら時計回りに、 R-- なら反時計回りに2/5回転多層回しする。 D は上の図の中央の赤い部分を、 D++ なら時計回りに、 D-- なら反時計回りに2/5回転多層回しする。 これらは左手で灰色の部分を持って回すと良い。 U は上の図の右の赤い部分を回す。 U については、 U なら時計回り、 U' なら反時計回りに1/5回転。 2/5回転ではない。
上のスクランブルでこの図のようになれば正しくスクランブルができている。
このスクランブルは、Pochmannさんが考えたらしい。 3x3x3目隠しのM2/OPのOPは、Old Pochmann法の略。 このPochmannさん。
このスクランブル法は、 R と D 、 U の位置は固定で、方向のみが変わっている。
全部で77手あるけれど、 U の向きは直前の D に応じて決まっている。
つまり、このスクランブル法は高々 通りの状態を作る。
ところで、メガミンクスの状態は
通りある。
メガミンクスのスクランブルは、全ての状態の極一部からしか選ばれない。 これが許されているというのはわりと驚き。
メガのスクランブルは実は全パターン出来ない問題 pic.twitter.com/LZVrBirHPm
— ナナシ⚓️ラノベ (@majomajoEnvy) 2025年5月8日
D--の後には必ずU’が来て、D++の後には必ずUがくるので、70通りです
— ナナシ⚓️ラノベ (@majomajoEnvy) 2025年5月8日
大会規則には
4b3e) 5x5x5 Cube, 6x6x6 Cube, 7x7x7 Cube, and Megaminx: sufficiently many random moves (instead of random state), at least 2 moves to solve.
https://www.worldcubeassociation.org/regulations/#4b3e
と書かれている。 全ての状態を生成しないのに「sufficiently many」なのだろうか。 誰かこのスクランブルの性質を解明して、このスクランブルなら通用する解法を編みだしてほしい。 スクランブルが面倒になって恨まれそうw
回転記号
スクランブルは上記の通りであり、WCAの大会規則はスクランブルで使う回転記号しか定義しておらず、公式の回転記号が無い。
この記事では次の回転記号を使うことにする。 Twizzle Editor ᴬᴸᴾᴴᴬ がこの記法だった。

解法の流れ
- スター
- F2L
- S2L
- OLL(エッジ)
- OLL(コーナー)
- PLL(エッジ)
- PLL(コーナー)
OLLとPLLは、エッジとコーナーに分ける。
スター
黒は揃っていないピースを表す。
ある面のエッジを揃える。 3x3x3キューブは十字なので「クロス」だが、メガミンクスは星なので「スター」。
特に手順などは無い。 1個のエッジを揃えるごとにスター面の向きを揃えるのは無駄なので、側面の色の位置関係を把握して、スター面の向き合わせは最後だけにできると良いだろう。
メガミンクスは色が多すぎるので、スター面は固定にするのが良いとされている。
まあ、良いと言われているだけで、本当に固定が速いのかは分からない。 CNの前段階としてデュアルにするとき、3x3x3では白と黄色にするが、メガミンクスでは白と側面の色にするという手があるらしい。
F2L
入れたいスロットの上の面にエッジとコーナーを持ってきて、3x3x3のF2Lと同様に揃えることができる。 正6面体でも正12面体でも1個のコーナーに3個の面が集まっているということは同じ。 例えば、下の図の状態なら R U' R' とか。
エッジとコーナーを持ってくるときに、揃えやすいように考えて持ってくることができると良い……という話がこの動画でされている。
今日のメガの動画
— 佐村健人 (@KuSupermrm) 2025年3月5日
結構話したいことを話せた pic.twitter.com/OTBh0pTGaK
この動画に出てくる「正中線型」が有用。
ここから、 R BR U2 R' でスロットインできる。 エッジの見えている色が赤ならば、 F' L' U2' F 。 S2Lでこの手順を使っていて、BR面がすでに揃っているならば、 R' の前に BR' が必要。
S2L
Second 2 layers。 LL以外を揃える。
一部が揃っている面のエッジを入れ、その両側のスロットをF2Lの要領で揃えていけば良い。
一例。
14のスロットは、 F' して15の位置にし、スロットインした後に F で戻す。
S2Lの重要なこととして、基本的に順番は固定する。 次のスロットのペアがすでに揃っていたら先に入れるとか多少の入れ替えは良いと思うけど。
任意の順番にして手数の短いスロットが選べることよりも、先読みがしやすいことのほうがメリットが大きいのだと思う。 特に、順番を固定するということは、あるスロットに取り組んでいるときにすでに揃っている部分も固定になり、そこからはピースを探さなくて良いというのが大きい。
F2LとS2Lがメガミンクスの面白いところだと思うし、ここでタイムに大きな差が付きそう。
OLL(エッジ)
2個のエッジが反転している場合が2パターン、4個のエッジが反転している場合が1パターンの3パターンしかない。
左は F R U R' U' F' 、右は F U R U' R' F' 。 それぞれ下の3x3x3のOLLと同じ。 6手OLL。
4個反転している場合。 左の向きから、6手OLL、 U2 、6手OLLの (F R U R' U' F') U2 (F R U R' U' F') 。 専用の手順を覚えるのであれば、右の向きから、 F R U2 R2' F R F' U2' F' 。 5角形なので、 R2' と R2 などは異なることに注意。
OLL(コーナー)
最大2回のSune系の手順でとりあえず揃えることはできる。
3個のコーナーの向きが合っていない3COは次の4パターン。
それぞれ次の手順で揃う。
- 1: R U R' U R U2' R'
- Sune
- 2: R' U' R U' R' U2 R
- 1を前後反転した手順
- 3: R U2 R' U' R U' R'
- 1の逆手順
- 4: R' U2' R U R' U R
- 2の逆手順
3x3x3では、1と4、2と3は同じ結果になるが、メガミンクスでは異なる。
3と4の向きがちょっと覚えづらい。 私は、1個離れているコーナーのU面色をR面に向けて、向きの合っていない2個のコーナーの向きを変えるのだから、それらをR面に放り込むと考えている。
2個のコーナーの向きが合っていないときは、そのうちの1個と、向きの合っている2個のコーナーを、向きの合っていない1個の向きを合わせるように回せば3COになる。
4個のコーナーの向きが合っていないときは、向きの合っていないコーナーのうち任意の3個を選ぶと、必ず1個だけ回転方向が異なる(4個のコーナーの向きがあっていないとき、時計回りと反時計回りが2個ずつなので)。 その1個の向きを合わせるように回せば3COになる。
5個のコーナーの向きが合っていないときは、1個が時計回りで2個が反時計回りか、1個が反時計回りで2個が時計回りの3個のコーナーを選び、2個を揃えるようにする。 なお、側面に2個のコーナーのU面色が並んだヘッドライトがあれば、その2個のコーナーは回転方向が異なる。
Sune系最大2回ではなく、1回の手順で揃える方法はこの記事に載っている。 以降のPLLの手順なども載っている。
「エッジも含めてOLLを1 lookにするぞ💪」というなら次の記事を参照。 まあ、3分とかのタイム帯の人が取り組むことではないだろう。
PLL(エッジ)
3x3x3のJbパームで良く知られた手順である R U R' F' R U R' U' R' F R2 U' R' で、図の左のようにエッジが時計回りに動く。 反時計回りのときは、この手順を反転するか、逆にするか、2回繰り返すか……などと思うかもしれないが、実は、この手順は図の左のようにエッジを反時計回りに動かす手順でもある。 5角形面白い。
この手順を何回か使ってエッジのPLLを完了することはできる。 でも、残りは2パターンしか無いので、他の手順も覚えておくと良いだろう。
R2 U2' R2' U' R2 U2' R2' で図の左のようにエッジが時計回りに動く。 R2 でオレンジのエッジを退避し、 U2' でオレンジのエッジを入れる場所を持ってきて……というイメージ。 この手順は、図の右のようにエッジを反時計回りに動かす手順でもある。 こちらは前後反転や逆の手順も簡単なので、それらでも良いかもしれない。
2点交換×2。
何かしら3点交換の手順を回すと3点交換の状態になるので、とりあえずそれで揃えることはできる。
1度で揃える手順は R U R' U (R2 U2' R2' U' R2 U2' R2') U2' R U' R' 。 R U R' U の後、上の2個目の3点交換の手順を回して U2' 、出ているS2Lペアをスロットインする。 この手順は、U面がどの向きでもOK。
判断方法。 3点交換の状態のとき、U面を回してくと、2箇所で2組のエッジと側面センターが合い、2箇所で1組も合わず、1箇所で1組だけ合う。 2点交換×2は、U面がどの向きでも、1組のエッジと側面センターが合った状態になる。 ということで、次のように判断できる。
- 適当にエッジと側面センターを合わせる
- 5組のエッジと側面センターが合っていたら完成状態なので終了
- 2組のエッジと側面センターが合っていたら、3点交換
- 1組だったら、1で選んだものとは別のエッジと側面センターを合わせる
- 2組のエッジと側面センターが合っていたら、3点交換
- それでも1組だったら2点交換×2
4の時点で、合っていないエッジの入れ替わり方を見て、2点交換×2かどうかを判断しても良いかもしれない。
PLL(コーナー)
1個ずつコーナーを揃えていく。
U? (R' FR' R) U? (R' FR R') U? (R' FR' R) U? (R' FR R') ... という動きで揃えていく。 偶数回目は FR' が FR になることに注意。
最初のU面の動きで、合っていないコーナーxを位置URFに持ってくる。 R' FR' R でコーナーxが下段に退避される。 コーナーxがあるはずの位置をURFに持ってきて、 R' FR R でその位置にコーナーxが戻り、URFにあったコーナーyが下段に移動する。 コーナーyがあるはずの位置をURFに持ってきて、 R' FR' R ……と繰り返す。 必ず偶数回目で終わる。 もし奇数回になったら、揃わない状態になっているので、分解して直す必要がある。
目隠しでURFバッファを使いコーナーを揃えていくイメージ。 あるいは、コミュテーター [U?, R' FR' R] を繰り返していくと考えても良い。
↓ステップごとの詳しい説明がある。
1個ずつではなくまとめて揃える手順。
この記事のうち、エッジが揃っているものの説明も合わせて読むと良い。
3CPの手順がなんか自然な感じがしなくてなかなか覚えられなくて心が折れかけたが、4CPや5CPのほうがむしろ楽に覚えられる手順が多かった。
画像
ステッカーの色を指定してメガミンクスの画像を生成するツールが見つからず、スクリプトを書いたらけっこう面倒だった。 置いておくのでご活用ください。
https://gist.github.com/kusano/2c2e7f075a7f55c126b96e89b7759be2
LLならツールがある。




















