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『不格好経営 チームDeNAの挑戦』 立案と実行の間の隔たりを埋める知恵

「何でも3点にまとめようと頑張らない。物事が3つにまとまる必然性はない」、本書『不格好経営』にはこんなコンサルタントあがりが思わずほくそ笑んでしまう言葉があふれている。

コンサルタントして、A案にするべきです、と言うのは慣れているのに、Aにします、となると突然とんでもない勇気が必要になる。コンサルタントの「するべき」も判断だ。しかし、プレッシャーのなかでの経営者の意思決定は別次元だった。
『不恰好経営』 第7章 人と組織 P.202

筆者南場智子は言わずとしれたDeNAの創業者。創業前、マッキンゼーのトップコンサルタントであった筆者がDeNAを創業し、「コンサルタントの考える経営」と「経営者として取り組む経営」の溝に奮闘していく日々が、飾らない言葉で実体験として綴られていく。両方の草鞋をはいたことのある筆者にのみだせる味で、これは本書の特徴の一つだ。

意思決定のプロセスを論理的に行うことは悪いことではない。でもそのプロセスを皆とシェアして、決定の迷いを見せることがチームの突破力を極端に弱めることがあるのだ。
検討に巻き込むメンバーは一定人数必要だが、決定したプランを実行チームに話すときは、これしかない、いける、という信念を全面に出したほうがよい
不格好経営』 第7章 人と組織 P.202

戦略を決めることと、その戦略を実行に移すことの間には大きな隔たりがあるものだが、その隔たりを超えるための知恵が本書には随所に記載されており大変勉強になる。例えば、戦略的な意思決定のプロセスをどの程度共有するか、ということ。筆者は、戦略を決める時にいかに迷ったとしても、実行メンバーに対してはその過程をみせず、「これしかない!」という信念のみを示すことが大事という。というのも、色々なとりえた戦略を提示すると、いざ実行に移して想定していなかった大きな課題がでてきた時に「やはり別の案のほうが正しかったのではないか、、、」という思いがメンバーに芽生えてしまい、その壁を乗り越える突破力が弱まってしまうとのこと。川上から川下まで一貫してやり抜き、その中で死ぬほど苦労している筆者だからこそ語れる至言と思う。


本書を手にとり「ほら、経営っていうのはコンサルタントが思うほど簡単じゃないんだ」と思う経営者がいるかもしれない。でも、そう思われた方は溜飲を下げるだけでなく、経営者として筆者の経営力を大いに学んで頂きたい。

1年に1回、株主とお会いするのは実によいことだと思う。実際私の場合、何らかの意思決定をするときに、議長席から見る株主さんの面々を思い出して、あの皆さんに「経営の確からしさ」を感じていただき、信頼していただける決定かどうか、と心に問うことが多い
不格好経営』 第4章 モバイルシフト P.202

こういう緊張感をもって株主総会に、そして日々の経営に臨んでいる真摯な経営者がどれくらい日本にいるだろうか。おそらくあまりいまい(特に日本のサラリーマン社長の中には)。筆者はあえて本書の中に記載していないが、コンサルタントとして多くの経営者と接していく中で、「こういう経営者にはなるまい」と思ったことが筆者にはあるはずだ。もがきながら、自分の描く理想の経営者像を追い求める筆者の姿は非常に清々しい。


勉強にもなるし、思わず声を出して笑ってしまうような驚きのエピソードが多く紹介され読み物としても秀逸。まだ読んでいないかたは是非手にとって頂きたい。




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