こんばんは。
Patricia Ryan Madsonさんの『improv wisdom Don’t Prepare, Just Show Up』、5つ目の格言である「be average」。
昨日は「look for the obvious」が持つ、もう一つの利点についてお話しました。
ここで勘違いしたくないのが「look for the obvious」を消極的な考え方、行動ととらえてしまうこと。
「特別を求めてもうまくいかないから、ふつうに、ありきたりにやろう」といった、後ろ向きな思想ではないということです。
Patriciaさんの続く文章を見ていきます。
Do what is natural, what is easy, what is apparent to you.
あなたにとって自然に感じること、簡単に思えること、言わずもがなであること、そういうことをやりなさい。
なぜ、Patriciaさんはこうもこの考え方にこだわるのか? その答えは次の文章に表されています。
Your unique view will be a revelation to someone else.
あなたがふつうに思っていることや、考え方、見方は、他人にとってはそうではない。全く持って意外で、特別なことであったりする。
この文章を読んだり書いたりしていると、スマップのヒット曲「世界にひとつだけの花」を思い出します。
「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」というフレーズです。
そうなんです、私たち一人ひとりはそもそも違うんです。自分のあたりまえが、他人とってはそうではない、そういうものなのです。
もともとユニークであるのに、それを認識せずに、自分の外側にある「何か特別な」「何かユニークな」ものを探そうとする。そもそもが間違っているんですよね。
自分をそのまま出せば、それは特別。あなたにとっては「ふつう」に感じられても、他人にとってはまったくふつうではなかったりするんです。
Patriciaさんは興味深いストーリーを引き合いに出しています。
Aaron, a software designer, shared this insight: “I used to censor many of my ideas before discovering a useful one. Now I look for the obvious in designing user interfaces for my product. When I go to meeting with Development and state what seems most readily apparent to me, the design executive slap their heads and say, ‘Why didn’t we think of that?’ – which is when I know I have a good idea. Before, I often searched for something clever or innovative – missing what was right in front of me. The maxim [seeing the obvious] really makes sense.”
ソフトウェアデザイナーと聞くと、独創性に満ちて、誰もが思いつかないようなアイデアを出せる人、という印象がありますよね。
このAaronさんも、以前は何かクレバーでイノベイティブなものを追い求めていた、自分の目の前にあるものを見逃しながら。でも、自分の目の前にある、自分にとっては明らかなことが、他者にとっては「思いもつかないこと」であったりする。
あなたが当然だと思って気にしないこと、見えていないもの。それが「クリエイティビティ」の源泉なんでしょう。
もしかしたら、クリエイティブな人というのは、このことを知っている人なのかもしれません。ただ、それを周囲には言わないだけ。この事実が知れ渡ってしまうと、だれでもクリエイティブになってしまうから。