誕生から半世紀を迎えてもなお、リアルタイム直撃世代の胸に強烈な印象を残し
また作品そのものの有するパワーと楽しさが、新たな世代のファンをも生んでいる
本邦「ロボットもの」の金字塔、永井豪とダイナミックプロ原作による作品群。
さて、歯や1年前となる昨年の能登半島地震において全焼し、その所蔵品について
誰もが絶望視していた永井豪記念館の瓦礫と焼け跡の中よりすっくと立ち上がった
「偉大な勇者」の立像、その勇壮さが多くの人々に与えてくれた希望と勇気が
未だ鮮烈だった2024年冬……

そのタイミングにおいて、中村淳一氏描きおろしのド迫力イラストが表紙を飾る
こんな素敵な一冊が目に入ってしまったら、そりゃもう後先考えず手に取って
書店のレジに直行ですよね(笑)。

1974年放映の名作『グレートマジンガー』全56話において、毎週グレートとの死闘を
繰り広げたミケーネ帝国の”戦闘獣”たち。
そんな悪の勇者たちにスポットを当て、その毎回の激闘における戦闘の流れや
勝負の展開、その最期までの紹介にテーマを絞り込んで押し通した編集方針の潔さは
戦いに次ぐ戦い、その中での攻防のシーソーゲームや新兵器・技の応酬そのものを
ドラマと捉えて突き進んだ『マジンガー』の力強い作風、その本質に肉薄する意味で
極めて適切・的確なアプローチで、そんな戦いが生む大きなストーリーのうねりの
骨太さにもまた感服させられます。

前作『Z』時代のあしゅらVSブロッケンの対立構図を更に発展させ、
ミケーネ帝国と言う巨大国家の枠組みの中に渦巻く七大将軍同士の軋轢や対立、
暗黒大将軍VS諜報軍の足並みの揃わなさなどと言った「悪の人間模様」は、
ナマっぽいリアリティと共に敵側のスケールの大きさをも実感させてくれる
『グレートマジンガー』ならではの大きな魅力であり、それらのしっかり作り込まれ
設定の重厚さが必ずしも本編では理想的に活かされなかった無念までもを含めて、
今もなお大きな魅力と存在感とで僕らを妖しく魅了してくれているかのようです。

そんな『グレート』の戦闘獣たちはこんなにも魅力的なのか、と
改めて感嘆できる本書。

マミレス、ガンサー、ドカイダー……はもはや当たり前、
「実験用のグレートマジンガー型戦闘獣」や「ゴモドラー回の巨大トカゲ」にまで
まるまる1ページが費やされる無茶編集、ああっもう最高(笑)!!

ページをめくるたび、気持ちは完全に子ども時代に帰って
頬の筋肉が緩みっぱなしで……
そして読み終わった時には、間違いなくもう一度、といわず二度、三度と
『グレートマジンガー』が見たくなっている本書。

文句なしにお勧め、もう最高です!