"「シュウ」で良いですよ。ユウマ君"

さて、先月末の公式アナウンスが多くのウルトラファンの間に激震を走らせました通り
11月の『ウルトラマンアーク』は、三週連続での「ウルトラマンブレーザー」との
本格的なコラボレーションが為されるとの由。
そんなお祭り騒ぎの幕開け・導入部となるにしては、本日放映の16話の出だしは
むしろ静かで、繊細なリリックさえ感じさせるものでしたが……そんな風にして
どちらかと言えば淡々としている物語展開の中で改めて提示されry人間ドラマ要素、
とりわけ地球防衛軍・宇宙科学局からSKIP星元市分所へと出向してきている設定の
石堂シュウのキャラクター性が掘り下げられることとなり……
そうして浮かび上がり、垣間見えて来る彼の「内面」が実に素敵で、今日までの
放送を追い続けてきた視聴者にとっては一種“ご褒美”とも言えるものでした。
そう。
出現した怪獣モグージョンによって引き出された、シュウの中にある「恐怖」……
一連の「オニキス」事件がひとまず落ち着いたことで、宇宙科学局へ戻ることとなり
同時にそれは、今日まで苦楽をともにしてきたSKIP星元市分所の面々との別れであり
その瞬間をこそ彼が何より怖れていたのだと提示することで、ここまでの物語を通じて
シュウもまたSKIPの人々の中に溶け込み、心を許し、かけがえのないものとして
大切に思っていたのだ、ということ。
勿論そんなことは、ここまでの『アーク』を楽しんできた視聴者にとりましては
改めて語るまでもない自明のこと、と言えなくもないのですが、それをこうして改めて
明確な形で……それも、TVの前の我々視聴者だけにこっそり(←ここ何気に重要・笑)
示してくれたというのが何とも嬉しく、感慨深くなりますし。
その描写を受けるかたちで、モグージョン出現で大混乱に陥った市街地でのシュウが
改めて「私たちならできるはずです!」と、SKIP星元市分所の一員としての姿勢を見せ
お馴染みレギュラー陣は勿論、ものいわぬウルトラマンとも確かに心が通じ合ったり
事態収拾後も自ら望んで星元市分所にとどまることにしたり、その上でユウマに対し
「シュウ」と下の名前で呼ぶことを望むことによって、ふたりの心の距離がまたひとつ
確実に縮まったことをはっきり顕してくれたり、などなど……
単純な視聴者サービスとしても勿論嬉しいものなんですが、そんな丁寧な描写は
ここから本格的に幕を開けることとなる『ブレーザー』世界観とのコラボ展開と言う
大きなお祭りに向けての『アーク』側の地固めであり、その点におきましても
本話はまったく抜かりありませんでした。
そうそう、『ブレーザーコラボ編』の開幕を視聴者に告げる一番手として
星元市でも猛威を振るった怪獣モグージョンを忘れるわけにはいきませんよね。
ちょうど去年の今頃、『ブレーザー』でのデビュー当時から、どこか愛嬌のある
デザイン&ルックスとは裏腹に、自らが放つ閃光で相手の恐怖を具現化させて怯えさせ
その混乱に乗じて他の動物たち(勿論人間も!)を捕食していくヤバい奴でしたが
今回の再登場においては「幽霊」と言う要素が加わって、確かに存在している筈なのに
こちらからの攻撃や物理的感傷は全て体をすり抜けて無効かされてしまい、そのくせ
モグちゃん側の攻撃は、こっち側にバッチリ「効いて」しまうというチートっぷりで
その厄介さに更なる拍車がかかり、単に同種族怪獣の別個体がと出現しただけではない
意外性の魅力によって視聴者の興味をそそってくれます。
はてさて、この難敵をどうやって下すのか!?
と言ったところで、窮地に陥ったアークの前に姿を見せた巨大宇宙人……
『ブレーザー』でもアクの強い存在感を見せつけ、高い人気を得ることとなった
宇宙侍・ザンギル。
アークアイソードに自らの力を付与することによって、物理的には斬れない
霊体モグージョンを「斬る」ことが出来るようにして、いま現在の事態の収拾と
アークの勝利に貢献し……そしてラスト、そんな霊体モグージョンの出現は
あくまで前兆に過ぎず、更に巨大な脅威がこの地球に迫っていると言うことを
告げるべく、ユウマとシュウの目の前に改めて姿を現した!
彼の口から語られた「ヘルナラク」なる存在……
霊体モグージョンが自らの閃光を浴びせられ、猛烈におびえていた謎のシルエットが
恐らくはそれなのでしょうし、それがユウマたちの地球に及ぼすであろう災厄や
ザンギルとSKIP星元市分所の面々が出会うことによる展開の「化学変化」などなど
全体に淡白な出だしとは言いながらも、視聴者の興味をそそる要素をそこかしこに
油断なく提示して見せつつ。まずはコラボ編、好調な滑り出しです。
とりあえずシュウとザンギルには、どちらも「コーヒー好き」の共通項がありますから
その辺にまつわる小ネタ拾い、あったりすると嬉しいですねぇ――
あ、当然次回もまたまた登場しちゃう『ブレーザー」組……
タガヌラーとゲードスの活躍については、もう言わずもがなですよ(笑)!