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『ウルトラマンアーク』10話、見ました!

”……さようなら。

 私に出来た、最後の友達……”

いかなる神の悪戯か、あるいは宇宙の意思の優しい気まぐれか……

地球から遠く離れた見知らぬ、名も知らぬ星の住人との少女との間に、電波無線による

通信と会話が成立してしまい、そんな束の間の日々における夜毎の不思議な「交流」が

孤独にさいなまれていた地球人青年の中に沁み込み、ささくれだった心をも癒して

彼にとって彼女との交流がかけがえのないものになっていく。

 

と言う筋立てだけを取り出しても、所謂「ちょっといい話」な感じのSF掌編として

リリック&ハートウォーミングに成立させることの出来る素材ですが、そこにきて

そんな彼らの更新する電波に引き寄せられる形で、「音」を常食としている設定の

宇宙怪獣・ノイズラーが飛来し、破壊と混乱の特撮スペクタクルと、孤独を癒し合う

「お互いに顔も知らない」ふたりのささやかなドラマとが同時進行してしまうのが

本話の『ウルトラ』たる所以にして大きな醍醐味。

 

そう、本作の主軸たる地球人青年・木崎カズオと電波通信を通じて知り合った

異星の(おそらくは)少女・フィオとの奇妙で、他愛なく、それでいて間違いなく

二人にとってかけがえのない交歓のドラマの中にあって今回のメインゲスト枠たる

騒音怪獣ノイズラーは全くの無関係であり、事実ノイズラーも「二人」のことなど

歯牙にもかけずパワフルな暴れっぷりを見せてくれるわけですが……そんな怪獣が

地球に呼び寄せられてきた理由が、本来ならば有り得ないカズオとフィオとの間の

惑星間(!)更新電波の特殊な波長によるものだったことは厳然たる事実であり、

また同時にその事態が、かつて中学生時代の知人であったという主人公・ユウマと

カズオとを思いがけない形で再び結び付けていく……

 

それぞれの要素が物語の中で時に微妙に、また時に大胆な乖離っぷりを見せながらも

同時にそれらは密接に関連して、ひとつの大きな物語の「うねを」を生み出していく。

 

これもまた「怪獣もの」と言うジャンルだからこそ生み出し得る詩情や感動であり

そういった意味で今話の『アーク』が、ニュージェネ路線の中では久々と言って良い

「本編・特撮の別班体制」をとることによって、本編班監督・徳木監督の双方が

それぞれのフィールドに注力して100%の実力を発揮できるようにしたと言うのも

なかなかに悪くない、どころか適切な采配だったと思います。

 

片や「全く顔を見せない」ながらも、間違いなく本編のキーパーソン……

環境汚染が進んで滅びゆく運命だという惑星の最後の住人、その孤独を紛らわすために

残された僅かなエネルギーでカズオちの交信を続けていたのだというフィオ。

人気声優の佐倉綾音氏キャスティングによる、思春期男子のハートにキュンキュンくる

「アニメ声」での甘い囁きかけとメリハリの効いた抑揚には、僕ぐらいの歳になると

逆の意味でお尻がむずむず痒くなる面もあるんですが(笑)、それもまたフィオの星の

翻訳装置のせい、と言うことでそれなりに納得は出来ますし、何より物語が進むにつれ

そんなことが気にならなくなってしまうほどの切なく、奇妙で、あまりにも儚かった

二人の「絆」の終わりに激しく胸を締め付けられ(これは実質的な独り芝居によって

今回のドラマを支えたカズオ役・佐久間悠氏もまたお見事でした)、自然に促された

感情移入とともに、瞼の奥に熱を感じることは必至(ほろり)。

 

また一方で、今話を『ウルトラ』たらしめるに相応しいパワフルな暴れっぷりと

オリジンたる『80』時代から受け継がれた設定・能力などの描写を丁寧に「拾い」

一箇の生命体としての存在感を見せつけることで、本編側のドラマに食われることも、

また本編の流れを無遠慮に断ち切ってしまうこともなく、あくまで物語の駒に徹しつつ

ファンを喜ばせてくれた騒音怪獣・ノイズラーも忘れるわけにはいきません。

 

音波に引き寄せ垂れて地球にやって来た「彼」の、夜のビル街を舞台に繰り広げる

破壊絵巻やアークとの肉弾戦を盛り上げる精巧なミニチュアセットの凝り具合、

現在最先端のCG技術がフルに活用された縦横無尽の空中戦(今では難しいのであろう

防衛隊の迎撃戦闘機カットのインサートが嬉しい!)。果ては戦いを見守っている

SKIPの面々のノイズラー対策に関する会話を、巨大なアークがいつの間にか隣にいて

ふむふむと聞き耳を立てていると言う、ワンダー半分ギャグ半分(笑)な描写など

本編・特撮を別班体制にして臨んだからこそ発揮できる力、それゆえの余裕が生む

画作りのこわだりや遊び心の光り具合が実に楽しかったですね~。

 

そしてラスト、全てが終わり……

放心しきったような横顔がどこか寂しく、悲しく、そしてまた清々しげにも見える

カズオに「これからの道」を示したり、彼の生き方を断罪したりするのではなく

ただ隣に「寄り添う」ユウマの姿に、改めて主人公としての輝きをも感じつつ。

 

次回、そんなユウマとSKIPが大いに「試され」そうな気配です……!

 

 

 




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