ウオーッと叫んで万事解決!!

……と言う一言でまとめてしまうと、あまりにも悪意に満ち満ちてますが(苦笑)、
そんなニュージェネ・テレ東ウルトラマン最終回の「お約束」とも言うべき展開を
いかに単なる予定調和ではなく、そう言う結論に至ることが最も自然であるのだと
視聴者に納得させるためにこそ、1話から最終回に至るまでの丁寧な描写と挿話の
しっかりした積み重ねがものを言うのは改めてご説明するまでもないことですが。
そういう点において、最終目標である大ボス・マザースフィアザウルスを
殲滅するために、ウルトラマンとGUTS-SELECTが完全な共同戦線によって
最後の戦いに臨む、と言う一点に物語の焦点が絞りこまれた本作の最終話は
スフィアバリヤーによる閉塞的状況が打破されたことによって未来への希望を、
また同時に「未熟な訓練生たちの寄せ集めだった防衛チームの成長」と
そんな中で戦ってきたウルトラマンデッカー=カナタが、それらの経験の中でも
戦うことに対する「確かな自分なりの答え」が見いだせなかったことをはっきり自覚し
だからこそ、それをこれからもひとつづつ探し、目の前の出来事と真摯に向き合って
自らの歩みを止めずに進み続けていく……と言う決意を自らの中にしっかり抱いて
彼なりのひとつの「答え」としてくれたことで、これまでの積み重ねから考えるなら
こうでなければならない、と言う綺麗な着地をそれぞれが綺麗に決めてくれて、
火星から地球に戻って来た宇宙船群が地球の空に現れ、地上の人々がそれに手を振る
本作ならではのラストともども、実に気持ちの良い幕切れとなってくれました。
そして、そんなクライマックスの盛り上がりを邪魔することなく、彼もまた
最終決戦における自らの役割を全うしてくれた前作ヒーロー・トリガーの雄姿も
この最終回を語る上では決して忘れてはならない重要ポイントで……
「自らがエタニティコアの力を有している」と言うキャラ設定を上手に活かし
マザースフィアザウルスの体内からエタニティコアのエネルギーを吸収し、それを
デッカーへの変身エネルギーとして、一度は変身の力を失ったカナタに与えることで
彼自身の格を落とすことなく、現行ヒーローの出番や存在感を食ってしまうこともなく
新旧ヒーローの見事なバトンタッチを果たすと言う、番組内の「先輩」キャラとして
理想的な立ち回りを見せてくれたことは特筆に値すると思います――
やー、所謂「第二期ウルトラ」における旧作ウルトラマンの扱いのぞんざいさに
幾度となくTVの前で身悶えさせられた身からしますと、こういう扱いの丁寧さは
まさに隔世の感がありますし、同時に心底羨ましくもありますねぇ(笑)。
と、そんな盛りだくさんな趣向でみっちみちの本編だけに、番組当初の売り要素だった
ディメンションカード怪獣たちの存在が、完全にどっかへ行ってしまったと言うのが
残念、と言えなくもないのですが……
それにも増して、終始地に足の着いた物語展開とキャラクター描写の丁寧さを損なわず
「かくあるべし」な着地を決めてくれた爽やかさが圧倒的に心地よい『デッカー』。
スタッフ・キャスト陣の皆さん、本当にお疲れさまでした――
そして、半年間の楽しく素敵な時間を、本当にありがとうございました!