先日、京都市内某所にて結婚式披露宴を執り行うことができました。お越しいただいた皆様ありがとうございました。
結果的になんとかなってよかったものの、準備は後手後手でだいぶ大変だったので、備忘録的に記録しておきます。最近周りのオタクたちがどんどん結婚してるので参考になれば。
なぜ結婚式をしたのか
A. やりたかったから。
法的には役所に紙1枚出せば結婚できるので、結婚式なんてものは完全に自己満足です。
僕は今までお招きいただいた結婚式がどれも楽しかったんですよね。人の人生ほど面白いコンテンツは無いので。だからまあ平々凡々な僕の人生でも酒のツマミ程度にはなるのではないかと。
それに、選挙にでも出ない限りは自分が主役になるイベントって次は葬式まで無いんですよね。縁もゆかりもない他人である女性声優のイベントを消費し続けてきたオタクが、自分たち主体の場をクリエイティブできる最後のチャンスだと思ったのでやりたかったというのが大きな理由です。
とはいえ夫婦ともにめちゃくちゃモチベが高かったわけではなく、なんとなく面白そうだからやってみるかというノリで始めた結果、準備作業は遅々として進まなかったわけですが……。
会場選び
京都市内某所の神社にしました。かみちゅ!アイコンのオタクなので。
教会式、人前式と色々なスタイルがありますが、うちはクリスチャンでも無いし、なにより夫婦ともタキシードやウェディングドレスが似合うタイプではないので最初から和装での神前式一択でした。遠方から来てもらうゲストにも京都らしい雰囲気を味わってもらいたかったですしね。
ゼクシィ(自分がネタではなく必要に迫られてゼクシィを読む日が来るとは思わなかった)やネットで色々調べた結果、ここしかないなとという感じでほぼ決め打ちになり、見学に行った感じも良かったので会場選びについてはすんなりと決まりました。
日程は夫婦ともに暑がりなので涼しい時期で、かといって寒いのも嫌だし晩秋の京都は紅葉でありえない混雑になるため、残暑が終わって紅葉にはまだ早い11月上旬に。1年以上前の、予約受付開始日に即予約しておきました。ここまでは動きが早かった。
前撮り
前撮りだけでも業者に頼めば数十万円かかるし、なんか気恥ずかしいし……という理由でやらなかったのですが、お金に余裕があるなら前撮りはした方がいいと思いました。
というのも、後述する招待状やムービー、ウェルカムの制作で深刻な素材不足に陥ります。
普通に生きてたら夫婦そろって綺麗な衣装を着てプロがきちんと撮った他撮り写真は生成されないので、スマホ撮りの普段の写真の中から使えるものを選ぶことになるのですが、これがまあ大変だった。特に2人で写ってる写真が自撮りしかないのでどれも似たような構図になってしまいます。
うちはキラキラでエモエモ~な雰囲気を志向していなかったので結果的に素朴でいい感じになりましたが、キラキラウェディングを目指すなら前撮りはしておいた方が後が楽です。別にプロに発注しなくても写真好きの友人に頼んでいい感じの写真を撮ってもらうくらいでもいいと思います。
招待状
ありがたいことに最近はウェブ招待状が一般的になってきました。今まで参加する側として、アナログの招待状の「様」を二重線で消したり気の利いた一言コメントを添えたりする礼儀作法がとても苦手だった(ご招待していただけるのはとてもありがたいのですが)ので、ウェブにして非常に気が楽でした。ただし高齢の親族たちには難しかったようで、そのあたりの入力は父親に手伝ってもらいました。
システム的にも、当日の席次やアレルギーの有無、引出物の分配などあらゆることを式場のサイト上で管理しており、ウェブ招待状だと回答がそのまま出席者情報として反映されるのでめちゃくちゃ便利でした。
本来招待状は本番2ヶ月前までに送るものなのですが、モチベが上がらないまま時間がどんどん過ぎ、この時点で1週間ほど遅刻。
ムービー作り
当日撮影のOPEDとは別に夫婦のプロフィールを紹介する映像が必要で、一応動画編集の基本のキくらいの心得はあるので節約のためにPremiere Pro(1か月無料体験)で自作することにしました。
が、いざ始めてみると全然進まん。どういう構成にすればいいのか、単なるスライドショーではなく気の利いた演出も入れたい……などと考え始めたらキリがなく、時間だけが過ぎていきました。締め切りまで2週間を切った時点で完全自作は無理だと匙を投げ、ネット上で販売されているテンプレートを購入しました。
Canva用のテンプレートで、あらかじめ演出効果が入っていて写真と文字を当てはめるだけでそれなりの見栄えの動画が完成する優れもの。本当に助かった。完全に発注すると数万円以上かかるけど、テンプレなら数千円で済むのでおすすめです。

以前参加した友人の結婚式ではプロが撮影したドラマ仕立てのムービーが流れててすごかった。お金と時間に余裕があればそういうのも良いですね。
ペーパーアイテム
動画が完成したのが本番2週間前で、その後から席札や席次表の制作を開始。これも当初は全部自分で作るつもりでいたのですが当然間に合わず、今はウェブ上で発注できるさまざまなデザインのものがあり、特急料金を支払えば3営業日くらいで届くので何とかなりました。

今回はPIARYというサイトで紅葉デザインのものを選びました。会場内の装飾も秋をイメージした花にしていたので、統一感のある良い雰囲気になったのではないかと思います。
ウェルカムスペース
完全に後回しにしており、本番1週間前に作業開始。そんな夫婦おらんて。
まあ何となくイメージは考えていたので、100均でフレーム買って写真を入れたりAmazonでいろいろ揃えたりして何とか間に合わせました。
IKEAのミールヘーデンというフォトフレームが定番アイテムなのですが、を買ったら本物より一回り小さくて、1マスがチェキ1枚分くらいのサイズでした(本物はL判が入る)。
じゃあチェキ印刷して飾るか〜とヨドバシに行ったものの、最近はアイドルが買い占めてるせいでチェキフィルムが品薄で売ってくれませんでした。
なので代わりにスマホでチェキサイズのシールを印刷できるCanonのフォトプリンタを買いました。本番3日前に。

ウェルカムボードは適当なコルクボードに旅行の写真や旅先で入手したアイテムを貼り付けてそれっぽくしておきました。
全てのアイテムの持ち込みが完了したのは本番前日。式場には本当にご迷惑をおかけいたしました……。
本番当日
前日は大荒れの天気で気を揉んだのですが、当日はほぼ晴れていたので安堵しました。
予約時の狙い通り、10月末まで続いた暑さは過ぎ去り、お庭の紅葉が少しだけ色づき始めた状態で当日を迎えられたので日程選びは大正解でした。
神式での挙式は思っていた以上に厳粛な雰囲気で良かったです。誓詞を読み上げ、三々九度で神前に誓いを立てるのは改めて身が引き締まる思いでした。生バンド雅楽と巫女さんの神楽奉納もあって経験として楽しかったですね。もう三十路なのでゲストも結婚式に行き慣れた人が多かったけど、みんな新鮮に楽しんでくれたようでした。
披露宴は余興とか特に凝った演出は何も無かったんですけど、ゲストのスピーチが良い感じに場を温めてくれ、どのテーブルも高砂そっちのけでワイワイ楽しんでいる雰囲気で、それが何よりうれしかったですね。

とにかく準備がギリギリで大変だったので本番はもうワロタの気持ちでした。まさかこの自分が結婚式をしているという状況がにわかには信じがたく、なんか結婚式始まってワロタって感じで過ごしてたらあっという間に終わってワロタ!
あと当日アテンドしてくれたスタッフが矢野妃〇喜さん激似で最高でした。
セットリスト
Xに貼ったやつは1曲漏れがあったのでこれが完全版です。

自作したプロフィールムービーの部分は原盤持ち込みで、それ以外は式場と提携していた「WEDDING MUSIC BOX」というサブスク楽曲を流せるサービスを利用しました。使用料2万8000円でまあまあ高いのですが、原盤持ち込み不要で結構直前まで曲の入れ替えが可能、かつ1曲単位で曲順を指定できる(原盤持ち込みではCD単位でしか指定できなかった)のでセトリにこだわりたいオタクにはピッタリのサービスでした。
ただしサブスク解禁されてる曲が全て入ってるわけではなく、例えばELLEGARDENは1曲も入ってなくて使えませんでした。The Autumn Song流したかったんですけどね……。
今回はサンボマスターにめちゃくちゃ助けられました。乾杯の挨拶まではまだ少し緊張した雰囲気が会場を覆っていたのですが、乾杯BGMに「世界をかえさせておくれよ」が流れた瞬間に空気が緩んだ気がします。サビ始まりドカ沸きアンセムは偉大。
歓談中は予想以上に会場が盛り上がってたのでアップテンポな曲を流しても全然平気でした。アニソン流しまくったけど結局みんなそんなに曲聴いてないし、知ってる人だけが反応してくれるので職場の人など気を遣う相手がいないならガンガン好きな曲を流すべきですね。
役に立ったもの
Amazon Photos
前撮りしなかったので過去の写真を使っていろんなものを作ることになったのですが、Amazon Photosに大いに助けられました。さすがに幼少期の写真は実家のアルバム頼りですけど、高校以降のデジタル写真はほぼ全部アップロードしてあったので撮影日や人物自動分類で必要な写真を探し出すことができました。iCloudやGoogleフォトでも同じですが、プライム会員なら静止画容量無制限なのでとりあえず写真データは全部ぶち込んでおきましょう。
Insta360 GO 3S(ウェアラブルカメラ)
新婚旅行用に買ったウェアラブルカメラで、小さくて目立たないので入場時に袴に着けて新郎POVを撮影していました。


その後はミニ三脚で高砂に置いておいたのですが、新郎新婦目線の会場の様子を記録できたのがすごく良かったです。主役そっちのけで会話が弾むテーブルやオタク席に挨拶する両親などが映ってて面白い。BGMや高砂での雑談など、オフィシャルの動画には残らないであろうものを記録できてよかったです。
照明や外光で明暗差の激しいシーンもしっかり潰れずに撮れてました。会場が許すなら高砂にGoPro的なものを置いておくのはオススメです。
新郎新婦のアクスタ
結婚式、新郎新婦のアクスタ作ったらオタクにバカ受けしてよかった pic.twitter.com/VcNhue2RZk
— 湖底人 (@koteijing) 2025年11月1日
ウェルカムに何かオタクらしいアイテムを置いてみるか〜と考えて思いついたのが新郎新婦のアクスタ。ネットで個人の小ロットを受け付けているところはいくつかあり、今回は最も納期が短かった「ビジプリ」を利用しました。通常便でも当日発送可能、特急便なら最速3時間発送らしい。凄すぎる。
jpg元画像から人物部分の切り抜き、サイズの微調整も素早く対応してもらって良かったです。今回はギリギリで発注したので1体7千円弱となかなかの高級アクスタになってしまいましたが、日程に余裕をもって注文したら15cmサイズで1体3千円程度から作れるみたいですね。
オタクにウケたのはもちろん、スタッフにも大好評でカメラマンさんや司会の方が興味津々に「どこで作れるんですか?」と聞いてきてくれました。
お金の話
御祝儀をいただいている手前あまり生々しい話はできませんが、やっぱりお金はめちゃくちゃかかりました……。特に豪華なことはしていないのですが、昨今の物価高騰の流れもあってか、「これくらいならこんなもんかなぁ」とイメージしていた額よりも一回りデカい額になってしまいました。結構良い車買えちゃいます。
ただ料理はあえて良いコースにしました。一番かけたコストがわかりやすい部分ですし、ゲストも大半が30代以上で結婚式慣れしてて比べられちゃいますからね。親族からも料理は好評でした。
開催にあたっては両家からも一部ご支援をいただき、双方ともお金は出しても口は出さない素晴らしい姿勢だったので本当に感謝しています。それでも最後は夫婦とも口座残高がほぼスッカラカンになるくらいにはギリギリなんとか支払いを乗り切れた状況でした。

今まで参加する側としてご祝儀代キツいな~と思うこともありましたが、いざ自分が開いてみると呼んでくれたことに感謝するしかないですね。そして今回来てくれたゲストの皆さま本当にありがとうございました。チケ代の元が取れるくらい楽しんでいただけましたでしょうか。
まあ我々はフルスペックの結婚式+披露宴にしましたけど、特にこだわりがなければレストランでの会食形式とかにすればもっと費用は抑えられるので、やり方次第だとは思います。いろんなアイテムも自作すれば安いですし。
【まとめ】やってよかったのか?
間違いなく、やってよかった。
途中モチベ無くて最後は突貫工事でどうなることかと思いましたが、予想以上に良い雰囲気で、人生のいろんなところで出会った友人たちが交わりながら和気あいあいと語らう姿を見るのはとても幸せな時間でした。スタッフも本当に良い人たちばかりで、何の不満もなく式を作り上げてくれました。これだけ気配りあるサービスを受けられるなら高いのも納得です。
準備は予想以上にやることが多く、またやりだしたらキリがないので大変でした。特に自分はズボラのくせにこだわりが強いので……。これが原因で喧嘩する夫婦が多いのも納得ですが、うちの場合はお互いにこだわりたいポイントが違い、演出面は新郎、引き出物などゲストへのおもてなしは新婦と役割分担できたのでよかったです。
めちゃくちゃお金かかってめちゃくちゃ大変だったけど、得られた体験はプライスレスです。あんなに乗り気じゃなかった妻が毎日動画を見返して喜んでるので大成功だったと言えるでしょう。これから残りの人生でずっと噛みしめていけば1日あたりの値段はタダ同然になりますからね(オタク特有のガバガバ計算)。
実はオタクたちを呼ぶかどうかは迷った部分だったのですが、呼んで大正解でした。
「ハンドルネーム禁止」「強い曲が流れても奇声を上げない」「アクスタ持ち込み可」のレギュレーションを課しており、特に異常な動きをしていたわけではない(はず)なんですけど、やはり全身から現場を楽しもうとするオーラが出ていたのか、新婦側のゲストからも場を明るくしていたと大好評でした。「あのテーブルを他の結婚式にも貸し出すべき」などと言われていたらしい。みんな来てくれてありがとう。呼べなかったオタクの皆様、また飲みに行きましょう。
そして今回ギリギリの準備で何とかなったのも、オタクとしての経験値があったからだと思います。フラスタ出したりコール本作ったりしてきた経験がマジで活きました。オタクでよかった~
何となくノリで始めた結婚式でしたが、やろうと思えば何でもできちゃうし、それを助けてくれるいろんなサービスやアイテムが存在しています。先人の事例をもっと勉強して、もっと早く動き出せばもっと面白いことができたかもしれないなぁと思います。そして時間をかけてじっくり準備すれば、そんなにお金をかけずとも良いものが作れるはずです。今回各種サービスの特急料金だけで結構な額になってますので……。
何度も言いますが、お金はかかるし全員が結婚式をやるべきだとは思いません。そのお金を子供や家や車、将来の投資に回すのも大いに意味のある選択です。うちはこの先どうすればいいんだよ。
まあオタクというのはそもそも「今しかない」という経験に価値を見出して金をドブに捨て続ける生き物なので、今回もオタクならではの楽しい金ドブ体験ができたのかな~と思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。オタクもドシドシ結婚して経済を回していきましょう!
P.S.
本当に困窮しているので何かお祝いの品を送っていただけたら泣いて喜びます。