
日本でBBQといえば薄切り肉をさっと炙って食べるグリル(grill)スタイルが定番だから、軟らかく脂がのった肉が好まれる傾向にある。先日七輪で焼いた佐賀牛のサーロインなどは生まれたての赤子でも食べられるんじゃないかというほど軟らかく、ほがらかに脂が溶けていった。明治時代に翻訳された西洋料理の本では「BBQ」にあてられたのは「焼肉」だったようで、いまだにその名残があるのかもしれないが、日本の焼肉はあくまで「Yakiniku」もしくは「Japanese BBQ」である。
アメリカのBBQは比較的固い赤身や肩肉などの塊を丸一日かけて低温で焼いていく。焼くというより、熱い空気(煙)で燻していくから、使う道具も蓋付きのものが一般的だ。長時間ゆっくりと加熱された肉は黒っぽくて、繊維はほろほろに崩れ、噛むごとに肉の旨みが感じられる。
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日米対照的なのは、時間と肉質と道具なわけだ。
毎週のように七輪で肉を焼いていると、いくら調味料や薬味を変えたところで飽きてくるものだ。たまにはアメリカンなBBQも食べたくなるのは人心。
七輪で手軽にあのアメリカンな風味をだすにはどうしたものか?
ふとひらめいて、挽いたコーヒー豆を肉を擦り込んで焼いてみることにした。というのも、アメリカのBBQではスモークパプリカをよく使うからだ。コーヒーもすでにローストしてあるからオーブンでもスモーキーな風味を再現できるかもしれない。
たっぷりのコーヒーと胡椒を塗りたくった真っ黒な肉をクッキングペーパーとアルミホイルで肉を包み、肉の表面を熱から守りながらオーブンでゆっくりと蒸し焼きにして、最後に炭火で仕上げる。
気まぐれ料理にしてはなかなか近いものが出来上がった。オーブンで焼く時間は長いけれど、焼いてしまえば日持ちはするし、必要なぶんだけ切って食べられる。当日の調理にも時間はかからないから、客を待たせることもなく重宝しそうだ。
牛バラ肉のコーヒーロースト
材料

| 牛バラブロック | 400g | 豪州産100g186円 |
| ドライラブ(スパイスミックス) | ||
| 挽いたコーヒー豆 | 小さじ2 | |
| 塩 | 4g | 肉の重量の1% |
| 黒砂糖 | 2g | 塩の半分 |
| 黒コショウ | 小さじ1 | |
| パプリカ | 小さじ1/4 | |
| ニンニクパウダー | 小さじ1/4 |
つくりかた
① スパイスを混ぜる

② ドライラブを塗る

③ 肉を包む

空気をいれないようクッキングペーパーで二重に包み、さらにアルミホイルで二重に巻く。そのまま冷蔵庫で一晩寝かせる。
④ オーブンで焼く

120℃で1.5時間、100℃で1.5時間焼き、そのままオーブンに放置する。常温まで戻ったら、冷蔵庫で一晩寝かせる。
