もうここ数年はそういうのはないのだが無理やり、おせっかいというか親切と言うか。自分の信仰している祈願所に知った人を連れてきたがる人がある。
いやいやながら来ているのが見えれば「あなたはこんなところ、本当は来たくなかったんでしょ。じゃ帰れば?私も不本意に来た人は相談なんかしたって始まらないですから。 」で返してしまう。
それが私流。
私の武術の師匠N先生は手技療法にたけていて、ごく少数の知った人に施していた。
実に巧者であったが勝手に人を連れて行ったりしたらひどく怒られた。
あるご婦人が自分の治療に友人を連れて行ったら、例により大変に怒ったが、それでも連れてこられた人には「アンタはどこが痛むのか?」とは聞いた。
そして「俺はアンタの話は聞いていない。アンタはこの人が騙して連れてきたようなもんだな。気の毒だから治療してやる。代わりにお前さん(連れてきた人)はやらないから、もう来ないでくれ。」と元の客を断る風だった。
その話を聞いて私がいささか驚くと「なに、驚くこたあないだろ。俺はそいつに恥をかかさないように連れてきた奴はちゃんと施術するんだから有難く思うべきだ。てめえがいい顔したいばっかりに、人の苦労も考えずに他人まで連れてくるからそうなるのだ。」といわれた。
聞けばもっともだと思った。
私の根底には是がある。
だから不本意な人は来てほしくない。
ましてや「信者を紹介してあげてるんだ」などと威張ったことを公然と言おうものなら、かわりに辞めてもらうことにしている。
誰も客集めなど頼んでいない。
そんな事しなくても人は仏縁に依ってくるものだ。
信者レベルで布教などおこがましいと思っている。