貪 瞋 痴の三毒の煩悩を退ける。仏教の前提だ。
貪りと瞋りは意識しやすい。
だが、愚痴は難しい。
愚かさの根本はそれが愚かだとわからぬことにこそある。
ゆえに釈尊の言われるように「もしも愚者が『われは愚かである』と知れば、すなわち賢者である」が大事だろう。
ほかに対処のしようがない。
愚かさは経験からその結末を見て学ぶほかはない。
ゆえに浄土宗粗・法然上人の言う「知者のふるまいをせずして、ただ一向に念仏すべし」も大きな学びだ。
法然上人の一番言いたいことはこれだと思う。
天台宗粗・最澄上人もみずから「低下の最澄」と語った。
愚痴の認識である。
最澄上人は国家に様々な提言を行ったが、「これではダメ!」という思いの本源は、多分に自分のうちに見つめる愚痴だったのだろう。