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龍智菩薩とは誰か

真言密教でいう伝持の八祖で第二祖に当たる龍智菩薩。

密教では龍猛菩薩と呼ばれる二世紀の僧、龍樹菩薩ナーガールジュナの次とする。

二世紀には密教はない、だが大乗仏教の祖と言われる龍樹菩薩が第一祖にあるのは

大乗仏教の系譜にある事を重んじるものだ。

実際7世紀の人、第三祖の金剛智三蔵までは500年の開きがある。

龍智菩薩は南インドの人で神通広大、飛行自在だったと言う。

700年もの寿命を保ち最後は天に生きながら登った。

思うにモデルはいただろうが龍智自体は実際の人物ではないだろう。

達磨掬多(だるまきくた)として善無畏に『大日経(だいにちきょう)』を伝授
633年に西遊記(さいゆうき)の玄奘(げんじょう)に教えを伝授した
742年に不空に教えを伝授した。食う買いもその生存を聞いたというが、最初の龍智がその間生きていたわけではないだろう。

 

真言八祖像のうち 龍智|奈良国立博物館

逆に言えば龍樹菩薩の初めから500年を得て密教の成立に到る道を歩んだ多くの無名の僧がいたはずだ。彼らこそが龍智菩薩だろう。

いにしえの無数の修行者たちこそが龍智菩薩だ。

密教は形状としてはインド教への回帰だ。

仏教教団、バラモン教の双方より可なりの抵抗があったと思う。

その中で弾圧や迷いを振り切り密教という全く新しいスタイルの仏教を形成してきた。

実に偉大な人たちだ。

故に密教八祖の中で最も尊敬すべきは龍智菩薩と思う。

彼らこそが密教を担って形成してきたのだ。

日本の伝説で龍智菩薩をモデルとしていると思われるのが役行者だ。

箕面の龍窟で龍樹菩薩から霊威相承を承けた彼は龍智と同じ、彼も行ってみれば龍猛に続く第二祖だ。

飛行自在にして神通広大。

故に神変大菩薩という。

最後には天井ヶ岳から天に登って消えたという。

まさに龍智菩薩だ。

 

 




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