組織の地力は「当たり前のレベルがどういう水準か」に現れる。
たとえば「このレイヤーのテストコードは当然書く」とか「Pull Request の description はレビュワーや将来の自分たちのために丁寧に書く」とか。あるいは、「皆が今期のチーム目標を言える」とか「期日までに勤怠の提出を全員が終えてる」とかもそう。
こういった一つ一つの"当たり前"のレベルがどういう水準かが組織の強さと言えるが、これを上げていくのはなかなかむずかしい。この"当たり前レベル"を上げていくにはどういうステップが必要かを雑に書いてみることにする。
1. トップオブトップを知る
- まずはトップオブトップの組織ではどういうレベルなのかを知ること
- 現時点でのトップの当たり前レベルを知り、そこから自組織の相対的な立ち位置を把握する
- 手段はWebや書籍、Podcastからのインプットでもいいし、イベントやカンファレンスに参加するでもいい
- 専門職であれば継続的な学習は必須。とにかく世界を広げて知ることが大事。
- 広げていかないと目指すレベルをどこに設定したらよいかわからず、筋の悪い方針で進めてしまったり、無駄な再発明をしたり、井の中の蛙になったりする
2. 目線を合わせる
- どういうレベルにしていきたいか、チームでの目線を合わせること
- たとえば "デプロイ頻度" などは、エリートレベルのような指標も定義されているので共通認識を持って話しやすい。DX Criteria で定量化するのもよいと思う
- 内容によっては、ここで合わせたことがチーム目標になるかもしれない
3. 引っ張る
- 数人の引っ張り上げる役割がいないとレベルは上がっていかない
- 同じレベルのメンバーが色々工夫するのではなく、数人が先に "当たり前のレベル" を上げて見本を見せ引っ張り上げていく必要がある
- 背中を見せて「この人くらいやらないといけないんだ」と思えるようなタイプだと最高。そういう人はめちゃくちゃ貴重
- ただし、背中を見るだけで組織の当たり前レベルが上がっていくことはないので、"おかん"のような一定の口うるささも必要
- 「あの人にこう言われるかもな」という感じで、皆が少し緊張するくらいの人がいるほうがいいのかもしれない。そういういい意味での緊張感を作れる人もまた貴重
- もちろん、人に依存せず強制するような仕組みを作れるならその方がいい。実際にはそういう仕組みを作るところを引っ張っていく役割が必要になることが多い
4. 振り返る
- 定点観測して、前と比べてどうなったかを確認すること
- 振り返るには、定量でも定性でもよいので指標を決めて計測しなければならない
- これをやらないと効果も測れないし、効果が測れないとだんだんと形骸化して止まってしまう。ダイエットと同じである
5. やり続ける
- 1~4を繰り返し続けていくことで、少しずつ当たり前レベルが上がっていく
- なんだかんだこの"成果が出るまでやり続ける"というのが一番むずかしい
- これを続けていくと文化となり、"当たり前のレベル" がどんどん上がっていく土壌が育つ
雑に書き出してみたが、「せやな」って感じで読むだけだと何の意味もない話になってしまった。これを読んで実践できるならそもそも悩んでないんだよな。自分もできたと言える経験がほとんどない。
結局こういうのは誰かが覚悟決めて歯食いしばって愚直にやり続けるしかない。それこそが真のオーナーシップだし、"当たり前レベル"が高いように見える組織は誰かがその役割を担ってきた積み重ねによるものなのだろう。がんばろう。