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9/18 風の圧に震えながら草原を駆ける(ナライフ近郊)

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 朝、6時半。何とかお布団から這い出して朝日が昇るのを見てから、二度寝
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 二度寝から目覚めたら、ナライフの街の方から来たと思われる飛行機雲を見ながら朝ご飯を食べに向かいます。
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 今日の朝ごはんはフルーツまでついてる。豪勢で嬉しい。
 
 ご飯が終わった後は手早く準備を済ませ、馬つなぎ場へ向かいます。

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 私が申し込んだ3泊4日のツーリストゲル滞在ツアーでは、乗馬ができるのは滞在2,3日目のみ。2日目はツーリストゲル周辺5km圏内くらいを散歩して体を慣らし、翌日3日目は朝から夕方まで時間を目いっぱい使って約15kmほど移動してチンギス・ハーン像へ日帰り観光をします。
 いやお前、初日にチンギス・ハーン像行ったじゃないかと言われそうなのですが、気にしてはいけません。大概のツアーを申し込むとテレルジ観光にチンギス・ハーン像は絶対についてくるので、むしろ2回行けてお得ぐらいのノリで私はツアーを組みました。今だから言えるけど、乗馬後のチンギス・ハーン像はめちゃくちゃ疲労困憊してたので、初日にも行っておいてよかったです。2回目の来訪の時はお土産屋さんとか見る体力は残ってなかった。
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(これは初日にチンギス・ハーン像のお土産屋さんでやらせていただいた羊のくるぶしの骨占い。『何やっても上手くいかない』って結果が出てきたので、じゃあ代替案片っ端から用意してやらぁ!!! ってテンションでこの旅は満喫しておりました。石橋は全方位全力で叩く方向でお送りしております)
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 この日、私と同じスケジュールでチンギス・ハーン像へ向かうメンバーは2人。一緒に意気揚々と向かいます。
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 昨日の午後の散策で向かった道路を超えて丘を越えて、小川も越えて、羊の群れを遠くに見たところで一度目の休憩。
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 お馬さん達を繋いでもらって、草原に寝転びながら、私がお世話になってるお馬さん、小さくて可愛いななどと思ってました。後で考えたらリーチがその分小さいのでめちゃくちゃ歩いたり走ったりしてくれたんだなと思うと、より愛おしさが増します。
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 いやしかし、本当に風景がずっといい。
 ただひたすら地平線が見たくて参加したツアー、写真にとる限りはええ感じの風景がたくさん残ってますが、実際小川とか草原とかゴミが結構散乱してるところもあったんですよね。周辺道路の辺りとか特に多かったので、ポイ捨てしてる輩のせいでゴミが風に乗ってどこまでも行ってるのとかもあるのかもしれない。ビニール袋とかペットボトルとか結構見かけてしまったし、ひらひらするものは馬がちょっと怖がるので早めに見せておくとか気を付けてましたけど、何とも言えないしょっぱい気持ちになりました。
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 そんな事を思ってたのですが、心に余裕があったのは、この休憩ぐらいまで。
 先頭を歩いていたスタッフさんが、緩く速足をさせたかと思ったら、あっという間に襲歩へ切り替えました。
 小走りから、競馬で見るようなガチ走りへの切り替えです。速足までは何とか自分のペースを保てましたが、馬が様子を見て襲歩へ切り替えた瞬間、周辺の風の圧が一気に変わりました。
 
 一瞬、息できなかった。
 
 少なくはない過去の乗馬経験の中で、襲歩をやったことがなかったわけではありません。諸事情により乗馬をやめることになる直前のレッスンでは、個人レッスン組んでもらって襲歩のレッスンはやってました。ただ、その時は教官が馬のくつわに綱を付け、教官を中心に円形に周りながらのレッスン。どちらかというと、私にとってそれ以外の襲歩の経験は、様々な要因によって馬が暴れ馬になってしまった時にこちらのコントロールが効かない状態でのものが多かったです。多くの場合、それは落馬をセットとしていました。
 ぶっちゃけ、襲歩に恐怖しかなかったんですよ。
 勿論、自分から個別レッスン組むぐらいですから、恐怖はあれど「走りたい」って欲はあるんです。
 思った以上にトラウマではないけど「怖い」って気持ちは残ってたんだなって、あの瞬間に思いました。
 結構情けない悲鳴を上げながら、あの瞬間鞍にかじりつくように乗っていたと思います。
 でも、ちょっとスピードとか景色に慣れてくると、めちゃくちゃ気持ち良かったです。
 馬乗ったことがある人なら、一度はやりたいと思うんですよ。『暴れん坊将軍ごっこ。あれを、遮るものなんて何もない草原でやってるんですよ。気持ちいいに決まってるじゃないですか、そんなの。
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 そんな訳でひーひー言うてはおりましたが、最終的には「やべぇ、気持ちいい!!!!!」って思いながら草原爆走いたしました。最初「おいおい大丈夫か」って気配出してたお馬さんも、こっちが楽しくなっちゃって体の力がいい感じに抜けた瞬間に「ええやん」って足取りが言ってた気がするので、やっぱり乗り手の感情って馬にはわかるんだなぁって思った次第です。
 風になって万里を駆けられるほどの技量はないけれど、それでも風が流れる音の中に自分の荒い息とたまに悲鳴、そして背中の私の動揺を気にせず平然と走る馬の蹄の音を混じらせながら草原を駆けるのは怖かったけどとても気持ちが良かったです。
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 と言いつつ、米粒ほどのサイズで見えたチンギス・ハーン像が大きくなってきてからもなかなか近付けないのにちょっと困惑したりしている内に、自分の体力ゲージがごっそり減っている感じがしておりました。馬に対する指示がだんだん雑になってきて、馬の方も「これ、好き勝手しても怒られないな?」ってちょっと舐められ始めてるのを感じて焦ったりもしました。
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 ……やっと、道路の向かいまでたどり着けました。
 「まずはお昼にしましょう」とスタッフさんからのご案内を聞いた途端、馬上で張りつめさせていた緊張が解除され、どっと疲れが押し寄せてきました。ずり落ちるように馬から降りると、車で追いかけてきた別のスタッフさんができたてのお弁当とお水を配ってくれました。
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 お昼ご飯は温かいツォイバン(モンゴル式焼うどん)。
 温かくて安心したし、力が出る美味しいご飯なのですが、思った以上に体が疲れていて逆に胃が食事を受け付けてくれない。
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 帰り道の事があるのでできるだけ食べましたが、完食どころか半分も食べきれずにギブアップしたのが切ない。
 体がぐったりし始めていますが、チンギス・ハーン像の中も見学します。
 今回は入口から徒歩入場なので、より色んな所を見て回れます。
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 まずは正門。お出迎えしてくれる9人の銅像チンギス・ハーンの戦友達なのだとスタッフさんが教えてくれました。一緒に行ってくれたスタッフさん、知識量もさることながら、それを日本語で教えてくれる語彙力が凄く豊富でとても分かりやすかったです。
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 地下の博物館も拝見し、
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 またハーンとも謁見させていただきました。
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 こっちの方から来たんだよな……と思いながら景色を見てたら、お馬さん達の姿が小さく見えました(門の向こう側)。
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 見学を終え、お土産屋さんや周辺で観光客相手にやってるラクダや鷲との写真撮影会場を冷やかしたりしながら、お馬さんのところへ戻りました。
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 さて、完全に体力の限界を迎えていますが、自力で復路約15kmの距離を戻らなければなりません。体がだんだん言う事を聞かなくなってきていますが、お馬さんと無事にツーリストゲルへ帰るまでが遠乗りです。途中で速足ならともかく、襲歩になった時は流石に落ちないよう必死にバランスとることしかできませんでした(そうは言っても、お馬さんからしてみたらよく行くルートの一つ。逆にこっちがへろへろでもちゃんとツーリストゲルまで乗せてってくれました……うん。正直悔しい。体力付けてリベンジしたい)。
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 途中の休憩時間、お馬さん達もちょっと疲れたのか、お互いの体にもたれて日向ぼっこしてました。可愛かったです。
 あと、スタッフさんたちは帰り途中の休憩にたっぷり時間を取ってくれたのですが、気付いたら草原のど真ん中で馬に乗る夢を見るくらい爆睡してました。背中の地面がだんだん冷たく感じてきて目が覚めたのですが、目が覚めるまであんなところで無防備に寝てた自分にびっくりしたのを今でも覚えてます。
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(お馬さんとの記念写真も撮ってもらえました)
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(どや顔してはる)
 最後の方は本当にへろっへろになって、お馬さんへの指示もままならなくて結構好き勝手されながらもなんとか帰って参りました。ちくしょう! 絶対にリベンジしたるからな!!! と思いながら、お馬さんをなでなでし、スタッフさんにお礼を言って……

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 できる限りの爆速で食堂ゲルに向かい、コーラを買いました。
 正直、死ぬほど疲れてる時にはこれが一番効く。
 
 糖分を一気に摂取してようやく動けるようになってからも忙しく、明日のツアー最終日に向けてゲルの中を片づけたり、お風呂に入ったりしている内にあっという間にお夕飯。
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 お夕飯は揚げパンと羊&野菜のスープ。わかめが入っているのが日本人向けにしてくれたんだろうなって感じですが、ほっとする味で心身に沁みました。
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 別の散策ルートに行ってた参加者さんがウォッカやビールを購入してみんなで飲んでたので、写真を撮らせてもらった。
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 狼デザインのウォッカ、パッケージがめっちゃ格好良い。
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 他にも、オーナーの奥様がチョコレート掛けのアーロール(乾燥ヨーグルト)をふるまってくれました。アーロール、個人的には酸味やもそもそ食感があるので、チョコが入るとまろやかになって食べやすかったです。
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 あと、奥様のおかげで私のスリッパ作りが無事に最終回を迎えました。
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 履いてみるとやはりでかいけど素朴で可愛い。
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 他にも、ツアー参加者さんがオプションの馬頭琴演奏を申し込んでいたらしたので、コンサートに同席させていただいたりして、ちょっぴり夜更かししながら楽しい最終日の夜を過ごしました。
 なお、体は疲れてたので、布団に入った直後めちゃくちゃ爆睡しました。
 



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