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カメラで「元が取れたよ」と自分に言い聞かせることに成功した

たとえばホテルのビュッフェ。小さな区画に区切られた不思議なお皿に和洋さまざまなおかず、スクランブルエッグやサバの味噌煮などを盛っていく。ときには肉じゃがの汁が越境して、隣のカリカリのベーコンが汁っ気たっぷりになることもあるかもしれないが、細かいことを気にしないのであれば、朝食なしプランとの差額1500円の元はたやすく取れるだろうし、がんばり次第では、宿泊費の一部を回収することすら可能である。

 

しかし、カメラの場合はどうだろう。それなりに高価ではあるし、何を以て「元が取れた」とすればよいのかが不明である。カメラ好きの人の多くはそんなことは気にせず趣味に没頭しているのだろうとは思う。
ただ、わたしの場合は違う。「元が取れた」という実感を得ないまま使い続けていくと、「老後の蓄えも大してないくせに高価な機械など買いよって……」と、もうひとりの自分がやかましいので、この際でっちあげでもよいので、「元が取れた」という実感を得ておきたいのである。

 

前置きが長くなったが、GR IIIというデジタルカメラを、日常で持ち歩く用のカメラとして2年ほど前に購入した。正確に書くなら、「GR III Diary Edition」である。色遣いが80年代のPCのようで、気に入っている。

そのときは128,520円した。その前は富士フイルムのX100Fを使っていたのだが壊れてしまったのである。GR IIIのことは気になってはいたが、いかんせん高価なので買う口実がなければ買うわけにはいかないと思っていたところに故障してしまったのである。大義名分が得られたので半笑いで注文した。いまは抽選販売で売られており、中古でも、わたしが買ったときよりも高い値段で売られている。これらを以て「元が取れた」と考えてもよいのだが、感覚的なレベルで「元が取れた」という気持ちになって心の平安が得られた記念にこれを書いている。


昭和のころと比較すれば、1枚撮ってSNSに載せれば元は取れている(と言えなくもない)

インターネットがなかった時代と比較すると、買ってすぐ元が取れる状態と考えることも可能である。たとえば、撮った写真をSNSで見てもらうところまでをカメラのコストと考えるなら以下のような計算も可能だろう。
GR IIIの解像度は6000ピクセル×4000ピクセルなので、四つ切りサイズの印刷に耐えられる。これをSNSに載せ、1000人が見たと試算する。同等のことをインターネットのなかった時代にする場合、写真1200円の写真を1000人に送ることになる。昭和50年代の定形外郵便の料金120円を足すと、1枚プリントして送るのに1320円かかる。これが1000人分なのだから、1枚撮ってSNSに載せるのと同じことを昭和時代にしようと思ったら、それだけで合計132万円かかっていたと考えることもできなくはない。


シンプルに考えて、プリント代と比較するのが適当かもしれない

しかし、インターネットで拡散するところまでを考えて「ボロ儲けですよ」と言われてもリアリティがあまり感じられないので、単純に「デジタルなのでプリント代がかからない」という論法の方が自分の気持ちも納得しそうである。
プリント代は、拡大して見ることもそんなに多くはないので四つ切りではなく1枚50円のL版と換算してみる。
冒頭の128,520円をそのまま50円で割るなら、2,570枚撮れば元が取れたことになるが、デジタルカメラだから無駄にシャッターを押した分くらいは勘案しておかないとリアリティがない。「意味ないかもしれないけど念のため撮っておこう」と思って撮った写真の割合は、だいたい3枚中2枚くらい。本当に見返す写真は10枚に1枚もないように思うが、それを言っていいなら、フィルムカメラの時代に「写ルンです」で撮った写真もほとんど見返していないので、対フィルムカメラの3倍いらん写真を撮っているという状態が適切だと思う。
上記を考えて、歩留まりを33%と考えると、7,788枚撮れば元が取れる計算である。
いま9,189枚撮ったので、元がすでに取れていると見なせるし、そのような実感も得られている。

 

「コレや!」という写真が100枚くらい撮れたらいいんじゃないのという気もしている

もし、多摩動物園からライオンが逃走して多摩モノレール通り沿いを闊歩している写真が撮れるなどした場合は、1枚で元が取れた気分になると思うので、実際は「撮れ高」の累計が一定量に達したら、元が取れた気分になるのかもしれない。気に入っている写真が100枚も撮れたらよいのかなと思う。

カメラの性格上、一般的にいう決定的瞬間であったり絶景を切り取ったりできるわけではないが、GR IIIがなかったら撮れていないかもしれないと思う10枚を紹介したい。おそらく解説なしだとなぜこの写真なのかがわからないと思うので、解説をつけさせていただきたい。

 

(1)稼働中あるいは非稼働中の何らかの工場

津久井湖から相模湖まで歩いているときに見かける工場。ただの散歩と思って歩いていたらちょっといい感じの工場があったときなども安心である。

 

(2)ヒヨドリに葉だけ食い荒らされたブロッコリー畑

近所の畑なのだが、日常に潜む惨劇が撮れてよかった。節操なく食い荒らしているように見えるが、人間にとっての可食部はお好きでないようで、きっちり避けている。

 

(3)「ホテル 野猿」跡

たまたま通りかかって更地になっていたので撮った。

「野猿」という文字列を見ると、とんねるずのユニットである「野猿」の解散を苦に、ふたりの高校生が飛び降りた事件を思い出すが、そのユニット名の由来になった「ホテル野猿」が、名前を変えたあと、さらに更地になったところ。

 

(4)松屋でダブル生野菜になってしまったところ

定食に生野菜がついていたことを認識せずに生野菜をプラスしてしまったのだが、その戸惑いがよく写しとれているように思う。生野菜2セットを食べるとすごい水分量になった。

 

(5)よしもとが多摩ニュータウンに来た

よしもとがパルテノン多摩に来るというニュースを見て、二度と来てくれないだろうという気がしたので見に行ってきた。撮影禁止だろうと思ったが、開演前の説明のときに「いまなら撮ってもいいですよ!」と言われて、慌ててカバンの中を探してGR IIIがあったので撮れた。

 

(6)神社のお供え

美容室に行くまでの道にある神社のお供えを見るのが好きでよく撮っているのだが、このときは白湯と鬼ころし、焼きさつまいも&むき栗という組み合わせで、バンドだったら方向性の違いで即日解散しそうである。

 

(7)晩秋の若葉台

家から若葉台までよく散歩している。若葉台は多摩ニュータウンの中でもニューな方なのだが、ニュータウン外から見た景色が非常に好きな感じ。

 

(8)いい木の幹

買い物に行く途中でいい感じの木を見かけたときにGR IIIが役立っている。

 

(9)おいしそうに撮れて実際おいしかった冷やし刀削麺

新宿の西安で食べた冷やし刀削麺。

 

(10)街中の廃墟

おそらくスナックだと思うけど、散歩中にとつぜん廃墟を見つけたときにもGR IIIは廃墟感を写し取ってくれるので感謝している。いまどうなっているかが気になってGoogle Mapを見たら、取り壊し中になっていた。

 

―こんな感じで、個人的に好きな写真がじゅうぶんに撮れて、元が取れた気がしてきた。高い高いと思っていたら持ち出すのに躊躇してしまうし、いつもリュックの中に入れて気が向いたら撮るというスナップ写真のよさが失われてしまうので、これからは、「すでに元は取ったのだから乱暴に扱ってもよいのだ」という気持ちでGR IIIとつきあっていきたいと思う。


なお、先日GR IVが発表になり、しばらくGR IIIを使い続けようと思ってはいるが、もしGR IIIが故障してしまったら、元は取れたことになってはいるので、ためらいなくGR IVに移行することができるはずである。

 

 

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