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米大統領、66の国際組織からの脱退表明 気候変動枠組条約など(ロイター)

 昨日(1/8)は菅直人認知症発症が立民支持層で話題になっていた。「まだお若いのに」と言っていた人もいたが、菅直人は79歳。一昨年秋に政界から引退したばかりだから症状の進行が早いといえば早いのだが、私の父方の祖母は60代で発症して満67歳だか68歳だかで亡くなった。それが、女性より平均寿命の短い男性で80歳近くなって体は激走だけれども認知症になったのが「お若い」と言われる時代になったのだから、ここ半世紀あまり(祖母の死は1971年の今頃だった)でずいぶんな長寿の時代になったものだと思う。

 でもそれは医学を中心とした科学の進歩も寄与しているけれども、階級の弊害の度合いが減ったり、格差が縮小したりした社会の変化の要因が大きい。

 昨年末に長い中断のあと読むのを再開したトマ・ピケティの『資本とイデオロギー』は結局まだ半分の少し手前までしか読めていないが*1、この本を読んでいると、歴史的に肯定的な評価を受けている保守人士たち、たとえばアレクシ・ド・トクヴィル(1805-1859)あたりも、奴隷制廃止に伴って奴隷奴隷所有者への補償を熱心に主張するなど、ろくでもないことをやってきたんだなあと現代の目から見ればそう思えてしまう。

 過去に何度か書いたことがあるが、私が生涯で初めて買った『少年ジャンプ』に載っていたのが『はだしのゲン』の原爆投下の回だった。1973年8月の夏休み中のことだ。福井に海水浴に行っての帰りに国鉄のキオスクで買ったのだった。この雑誌には「エキサイトウエスタン」と銘打った『荒野の少年イサム』という漫画も連載されていた。この漫画は山川惣治絵物語を、某邪悪球団をモデルにした漫画も描いた川崎のぼるが作画した作品だが、山川の原作には出てこない黒人のガンマン(但しアウトロー)が奴隷になってしまったあと、奴隷商人から銃を奪って実力で奴隷を解放するくだりがあった。そんなものを小学生時代に読んでいた私は「奴隷商人=絶対悪」という観念しか持っていなかったのだが、歴史的には、暴力の過程を経ずして奴隷制を廃止したプロセスを経た国々においては、奴隷所有者への保証こそ「正義」とみなされており、保守思想形はその立場に立って自らの意見を発信していたのだった。やっぱり保守思想というのは根本的にダメダメなんだなあと改めて思った。

 結局、暴力の手段で階級や格差が解消または低減された方が歴史を劇的に進めることはできたのがこれまでの人類の歴史だったが、それは何も暴力によらなくてもできるはずだという信念がピケティにはある。

 しかし、歴史の大きな流れに対しては、それに対する反動もある。昨日もっとも話題になった66もの国際機関からの脱退を指示したドナルド・トランプはその反動家の典型だ。悪いことに、そのトランプに隷従するのが基本路線である日本の新首相・高市早苗が就任以来高支持率を維持している。そんな高市が日本初の女性首相だというのは痛恨の極みだが、イギリスでも初の女性首相はマーガレット・サッチャーだった。そういえばそのサッチャーアメリカのレーガンという20世紀のネオコンネオリベの両雄ならぬ両雌雄はともに晩年に認知症になったが、それは悪の報いでもなんでもなく単なる偶然に過ぎない。

 高市についてGl17さんに下記ブコメをいただいた。

 

高市が伊勢神宮参拝時に安倍晋三の遺影をクリアファイルに入れてテレビカメラに晒しまくる軽薄なパフォーマンスで失笑を買った(呆) - kojitakenの日記

高市は総裁選の"鹿さん"から鈴木宗男の露接近容認まで、様々にトランプ模倣を意図している気配が濃厚。右派志向と、多分それで権勢強化できそうという期待で。かつ実態的な行状の結果を考えてない愚昧さまで一緒。

2026/01/09 04:20

 

 心底から強く共感できるブコメだが、ピケティの本を読みながらトランプだの高市だのの行状に関するニュースを見ていると、トランプだの高市だのに歴史観や世界観の持ち合わせがあるのだろうかと思わずにはいられない。しかしそんな「愚昧の極致」が7割だかの支持率を叩き出している。

 トランプに関する下記のニュースでも、Gl17さんのブコメに注目した。

 

jp.reuters.com

 

米大統領66の国際組織からの脱退表明 気候変動枠組条約など

Jasper Ward

202618日午前 11:54 GMT+9

 

[ワシントン 7日 ロイター] - トランプ米大統領は7日、米国の国益に反するとして、31の国連機関と35の非国連組織から脱退すると表明した。政府高官へのメモによると、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントに取り組む国連女性機関(UN Women)、家族計画と母子保健に焦点を当てた国連人口基金(UNFPA)からも脱退する。

 

ホワイトハウスはこれらの組織が「急進的な気候政策、グローバル・ガバナンス、米国の主権と経済力に対立するイデオロギー的プログラム」を推進していると指摘。今回の動きは、米国が加盟または締結している全ての国際的な政府間組織、条約、協定を見直した結果だと説明した。

 

トランプ大統領の脱退表明は、多国間機関、特に国連に対する長年の警戒感を反映している。同氏は国際機関の有効性、費用、説明責任について繰り返し疑問を呈し、米国の利益にかなっていないと主張してきた。

 

第2次トランプ政権は昨年の発足以来、国連への資金提供を削減し、国連人権理事会への米国の関与を停止、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金提供を停止し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)から脱退した。また、世界保健機関(WHO)や気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」からも脱退する意向を表明していた。

 

国連のグテレス事務総長の報道官はコメント要請に応じていない。

 

米国が脱退を表明した他の団体には、国連貿易開発会議(UNCTAD)、国際エネルギーフォーラム、国連通常兵器登録制度、国連平和構築委員会などがある。

 

(ロイターより)

 

URL: https://jp.reuters.com/world/security/L62D4RIGK5MONBBCLG5YQ3ZDHY-2026-01-08/

 

 この記事にはブコメが多数ついた。

 

米大統領、66の国際組織からの脱退表明 気候変動枠組条約など

歴史を振り返れば、開戦前に起きる挙動。というか、もう開戦してるのかも。この後の世界をよくしようという意思がゼロに見える79歳の強大権力者。俯瞰した歴史視点では、どのような末期を辿るのか気になる。

2026/01/08 10:03

 

米大統領、66の国際組織からの脱退表明 気候変動枠組条約など

我が代表堂々退場すをアメリカがやるってのは頭が痛すぎる。アメリカ大陸にしか興味がないようで、アジアは本当にどうでもよさそう。本当にまずいよね。

2026/01/08 10:20

 

 そういえば子ども時代、わが家には『重要紙面に見る朝日新聞の九十年』といったか、1969年に刊行された朝日新聞の縮刷版ハイライトみたいな本があったのだった。「我が代表堂々退場す」はその本で知った朝日新聞の一面トップ見出しだったはずだ。重要なのは、1933年には既に朝日新聞軍国主義政府に同調する側に立っていたことだ。小学生時代の私は生意気にも、朝日が変節したのはいつ頃かということに関心を持ち、その縮刷版ハイライト集を観察してみた。そしてその変化は1931年頃からとの結論に達した。

 

米大統領、66の国際組織からの脱退表明 気候変動枠組条約など

これまでの行動の数々からも自国の利益しか考えてないのは明らかなのに「トランプさんが日本を世界を助けてくれる」と一部の人に思われてるのは何故なのだろう。

2026/01/08 11:05

 

 その「一部の人」に高市が含まれる。それがネトウヨたちの信仰の教義であり、高市自身もその信者の一人ということだ。それでその教義に忠実なつもりで言葉を発していたらほかならぬトランプに「俺の中国とのディールの邪魔をするな」と釘を刺されて高市は落ち込んだという。本当に漫画の登場人物みたいな人間だが、そんな人が7割前後の支持を得ていることが今の日本の異常さだ。

 Gl17さんのブコメは下記。

 

米大統領、66の国際組織からの脱退表明 気候変動枠組条約など

これを大統領一人の権限でやれるのが異常、就任以来あらゆる分野で越権と法枠組の無視で強行を続けて調子に乗っている。これら機関は相互に利益のあるものだが、中間選挙を控えて社会的公正等を破壊しておきたい。

2026/01/09 01:48

 

 そういえば今年は中間選挙の年だった。

 もうトランプに対抗する手段は「弾劾」しかないかもしれない。ニクソンが弾劾されそうになって辞任したのも中間選挙の年、1974年だった。私の物心ついた頃はずっと日本の首相が佐藤栄作で、アメリカの大統領がニクソンだったが、私は両方とも嫌いだったので1972年の佐藤辞任も74年のニクソン辞任も喜んだものだ。

 

 

 そうだった。朝日の見出しは「連盟よさらば」で始まるのだった。歴史は二度目には笑劇として繰り返すというが、高市はその笑劇のヒロインにふさわしい。

 昨日はいろいろとひどい話が多く、共産党関係では2007年の東京都知事選候補にして元足立区長の吉田万三が除籍されたのではないかという話があった。本当だとしたら、「また『分派狩り』かよ」ということになる。また新選組関係ではイスラエルの視察団、あれには立民でさえ参加を断って「あの」泉健太がその旨をXで発信してネトウヨの猛攻を受けているというのに、こともあろうに新選組多ケ谷亮が視察団に加わっていたらしく、多ケ谷の除名を求める動きが出ていることを知った。

 どの政党も波乱から免れることはできていない。たいへんな21世紀第2四半期のスタートになった。

*1:第III部に入ってすぐの第10章「所有権社会の危機」の途中まで。ページ数を計算したら全体の47%強しか読み終えていなかった。




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