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「根岸古墳群と内間木古墳群−朝霞の古墳時代−」 朝霞市博物館

朝霞市博物館で開催された38回企画展「根岸古墳群と内間木古墳群−朝霞の古墳時代−」を最終日に鑑賞した。朝霞には根岸古墳群と内間木(うちまぎ)古墳群と呼ばれる2つの古墳群があり、本展では、この2つの古墳群を紹介する。最終日は学芸員による展示会説があり参加した。

根岸古墳群は、目黒川右岸の台地上に隣接する3つの遺跡(向山遺跡、宮台遺跡、宮台・宮原遺跡)に分布する。向山遺跡は、弥生時代の方形周溝墓群、古墳時代への移行期の突出した規模の方形周溝墓3基、4世紀頃の円墳(向山1号墳、周溝内径17〜18m)、6世紀の大型円墳(一夜塚古墳、墳丘径約50mと推定)と、弥生から古墳時代の墳墓の変遷がよくわかる遺跡。向山遺跡の東、柊塚(ひいらぎづか)古墳(帆立貝形古墳、6世紀前葉、墳丘長約66m、後円部径約48m、埋葬施設は後円部に木炭槨と粘土槨と推定)が位置する宮台遺跡は、第4号地点の調査で前方後方墳の可能性のある溝(2号溝)、小円墳(1号墳、周溝内径約10m、木棺直葬の埋葬施設に6世紀末から7世紀頭の鉄剣)が見つかっている。2号溝が前方後方墳であれば、朝霞市内・近隣初の事例で、出土土器が4世紀頃で、同時代の円墳の向山1号墳との関係が注目される。向山遺跡と宮台遺跡の南に位置する宮台・宮原遺跡には、古墳の可能性がある塚として、男塚・女塚がある(盛土は残っていない)。本展では、向山遺跡の大型方形周溝墓出土の底部穿孔のある壺や鉄剣等、向山1号墳出土の壺・鉢、宮台遺跡第4地点2号溝出土の壺、鉄剣等、1号墓出土の鉄剣、柊塚古墳出土の円筒埴輪、馬形埴輪、家形埴輪、人物埴輪等、一夜塚古墳出土の円筒埴輪、人物埴輪、鉄剣、小札甲、冑、鏡、鉄鏃、馬具等を展示。柊塚古墳の円筒埴輪や朝顔形埴輪には、6世紀前半の比企地域に分布する波状ヘラ記号が施されている。柊塚古墳の円筒埴輪は突帯2条3段、一夜塚古墳の円筒埴輪は突帯3条4段。一夜塚古墳は1943年(昭和18年)に土取りされ、遺物は保存されたが発掘調査はされておらず、柊塚古墳は埋葬施設が発掘調査されておらず、ほぼ同時期、同規模だが、築造の前後関係や被葬者の格の違い等ははっきりしない。

本展の目玉は、内間木古墳群で、令和6年度に発掘調査された人部(にんべ)・峡(はけ)遺跡19・20地点の1号墳(円墳)周溝(内径約30m)からまとまって出土した埴輪片。内間木古墳群で古墳に伴う埴輪の出土は初めて。形象埴輪の破片は、全体を復元できそうなものはなかったが、人物、馬、家、蓋(きぬがさ)、翳(さしば)、大刀、矛、靫(ゆき)、鞆(とも)等で、人物埴輪は全身像と半身像で、器を捧げ持つ人、琴を弾く人、跪(ひざまずく)く人等が複数体が見込めるなどの充実ぶり。しかも、これらほとんどの埴輪は生出塚窯産とのことで、跪く男子埴輪の生出塚窯産は初めて。「生出塚窯産埴輪の出土古墳と各期の分布」のパネルで千葉県市原市の山倉1号墳と生出塚埴輪窯の人物埴輪(振分髪表現の全身像)の写真があったが、人部・峡遺跡19・20地点1号墳の周溝から出土した人物埴輪の湾曲した腕や双脚の沓先などの破片が、複数体の振分髪表現の全身像の一部かもと夢は広がる。もう1つが、内間木古墳群で墳丘が残存する古墳として古くから知られた峡山(はけやま)古墳で、令和元年に残存していた墳丘(人部・峡遺跡12地点)を調査、令和2年に南側(14地点)を試掘調査した結果、墳頂部で埋葬施設が部分的に残存、粘土槨(4号主体部)と礫底(2号主体部)、粘土床(1号主体部)を伴う土壙の3基の埋葬施設が重複して検出、墳丘南側から周溝を初検出(埴輪は未検出)、峡山古墳南側に隣接して小円墳(2号墳、周溝内径約10m、6〜7世紀頃と推測)を検出。本展では、部分的に復元された19・20地点1号墳出土の形象埴輪、峡山古墳4号主体部から土ごと採り上げ保存処理された耳環・ガラス小玉(黄色)と耳環、2号主体部出土の銀製耳環、銀製空玉(うつろだま)、ガラス小玉を展示。その他、人部・峡遺跡の調査で検出された古墳周溝や出土遺物、昭和30年代の開発に伴い消滅した八塚古墳(方墳、一辺17m、7世紀)、午房地山(ごぼうじやま)横穴墓群(人骨と須恵器2点が出土)を紹介。

また、「柊塚の時代の古墳と埴輪」として、東松山市のおくま山古墳、下松5号墳、岩鼻3号墳の埴輪や、鴻巣市の新屋敷遺跡60号墳の埴輪や紡錘車、坂戸市の上谷遺跡の比企型坏などを展示。

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向山遺跡の方形周溝墓、円墳(1号墳)、宮台遺跡第4地点の溝状遺構は朝霞市博物館の2019年の企画展でも取り上げられていた。

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