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馬渡埴輪製作遺跡 ひたちなか市馬渡

発掘60周年記念の馬渡埴輪製作遺跡を訪れた。

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国指定史跡 馬渡埴輪製作遺跡(まわたりはにわせいさくいせき)

馬渡埴輪製作遺跡は、5世紀末から6世紀頃(1,400〜1,500年前)に、古墳に立てる埴輪を製作していた遺跡である。

この遺跡は昭和38年に発見され、昭和40年から平成3年までの調査の結果、窯跡19基、住居跡2軒、工房跡(作業場)12棟、粘土採掘抗25か所以上、溝などの遺構が発見された。遺跡からは、円筒埴輪や形象埴輪(人物・馬などの形をしたもの)や、当時の工人が使用した土器類や鉄器類なども発見されている。

原料の粘土の採掘から、形を作り、焼き上げるまでの一連の工程がわかる遺構と、工人の住居跡がともに発見されたのは日本で初めてである。現在は「はにわ公園」として整備されている。

指定日 昭和44年8月5日、昭和60年8月12日追加、設置者 ひたちなか市教育委員会

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住居跡(じゅうきょあと)

住居跡は、一辺が5m〜6m、地面を50cmほど掘り下げた方形竪穴住居で、2軒発見されました。4本柱の茅葺屋根で、北壁には竈(かまど)があり、床面から土器や工作道具が出土しました。これらは、埴輪職人たちの住居であったと考えられます。祭りに関係があるという「手づくね土器(指でこねた粗末な土器)」も発見されており、職人たちの性格がうかがえます。

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窯跡(かまあと)

窯跡は、台地の精斜面を掘って使いた「半地下式の登り窯」と呼ばれるもので、19基発見されました。全長約8m前後、中央部幅1.5mの長い円形をしており、窯の低い方に焚口(たきぐち)を、高い方に煙出しを設け、かまぼこ型の天井で覆っていました。焚口から下方へは、かき出した灰原(はいばら)が続いています。窯の底や壁は、強い火力のため堅く赤色に焼かれており、数百度の高温になりました。円筒埴輪なら1回に20〜30本が焼き上げられたと考えられます。

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工房跡(こうぼうあと)

工房は、原料の粘土を持ち込み、埴輪の形づくりをする作業場です。工房跡は長方形の竪穴で、16基発見されました。大きさは最大のもので7.0m✖️5.5m、最少のものは4.4m✖️2.1mです。床面は、住居跡のように踏み固められた跡がなく、竈(かまど)もありませんが、鉄製刀子(小刀のよう な道具)をはじめ、多量の粘土や木炭・焼土・埴輪類が残っており、ここで埴輪を作っていたことがわかります。

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粘土採掘抗(ねんとさいくつこう)

粘土採掘坑は、埴輪を作る原料の粘土を掘り出したところで、25か所以上発見されました。地表から円形状に口径2m〜5m、深さ2m〜2.5mまで掘り込んで、良質の粘土を取りました。遺構の底からは、当時の土器や埴輪片なども発見されており、不要になった遺物が投げ込まれたものと考えら れます。また、この粘土採掘坑を埋めて工房に利用されていた跡も発見されています。

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馬渡埴輪製作遺跡A地区

A地区は馬渡遺跡の中心部であり、埴輪窯址九基、埴輪工房址八基、住居址三基、粘土採掘壙十八基以上、埴輪捨て場一ヶ所以上の遺構が確認されています。

台地の南端部には窯址群が並び、窯址に接した区域には、住居址群、工房址群が位置しています。

また、大小の粘土採掘壙が台地一面に拡がっています。

A地区は、他の地区にくらべて立地条件が良く、存続期間が最も長かったと推定され窯、工房址、 粘土採掘壙等が発見されています。

しかし、九基の窯からみて、一度に使用されていたのではなく、二〜三基が同時に使用されていたものと思われます。

ひたちなか市教育委員会

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文献

  1. 茨城県考古学協会 2010「茨城の考古学散歩」東冷書房

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