『月まで三キロ』読了。
六つの短編集、どれも良かった。
『星六花』というタイトルの章がロマンチックでもあり一番好き。
2対2の食事会(合コン?)で帰り道一緒になった奥平さんと千里。
奥平さんは気象のプロ。雲ヲタク。
途中で雨が降ってきて千里に傘を貸してくれる。
『クリスマスあたりに返してくれればいい』との言葉に浮き立つ千里。
傘を返すときにもう一度会える、しかもクリスマスって・・・
ひとり盛り上がり、クリスマスまで待てず、1週間後に近くまで来たからみたいな口実で千里が傘を返しに行くともう少しその傘を持っていて欲しいと言われる。
実は・・
奥平さんは首都圏雪結晶プロジェクトという市民参加型のプロジェクトに関わっている。
奥平さんたち気象庁職員、共同研究者がツイッターでプロジェクトの目的と方法について拡散し、関東在住の市民に協力を呼びかけている。参加希望者は雪が降った時に雪の結晶の写真を撮り、その画像を#首都圏雪結晶プロジェクトとハッシュタグをつけて投稿することで雪結晶の情報を集めているというのだ。
黒い傘は雪の結晶の写真を撮る背景にとても適しているから、女性は黒や紺の傘を持ってないでしょうから・・・
それが傘をクリスマスあたりまで持っていて欲しいという理由。
何を期待していたのだ、わたしは!と千里はなるのだけど・・・。
雪の結晶ってこんなに種類があるんだと知りました。
わたしも雪が降ったら結晶の写真を撮ってみたい!
そして#首都圏雪結晶プロジェクトは実在したプロジェクトでした。
すでにデータ募集は終了していますがハッシュタグをつけて投稿するのはウェルカム。
クリスマス寒波の頃にチャンスあるといいなぁ。
『アンモナイトの探し方』では書き留めたいフレーズがいっぱい。
わかるはわけるだ。
正しくわかるというのは人が思うほど簡単ではない。
わかるための鍵はわからないことの中にある。
その鍵をみつけるためにはまず何がわからないかを知らなければならない。
つまり、わかるとわからないをきちんとわけるんだ。
書き留めていると長くなるので残りのストーリーについては簡単に。
宇宙と水素。とにかく水素。
山を刻む。
伊与原新、この作家さんの作品をもっと読みたいと思いました。
理学部で地球惑星科学を専攻されたんですって。