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計装と運用の手引きとなる『実践OpenTelemetry』を読んだ

オライリー・ジャパンからOpenTelemetry系書籍として新たに『実践OpenTelemetry』(原題『Practical OpenTelemetry』)が出版された。

www.oreilly.co.jp

展示会とその打ち上げで慌ただしい一日だったが、閉店時間間際の書店に飛び込んで心待ちにしていた本書を購入した。

『実践OpenTelemetry』は、オブザーバビリティを高めるための技術としてOpenTelemetryを導入しようというエンジニアに向け、その技術的な詳細と、Javaを例にした計装、それにCollectorの運用方法を解説している。

著者Daniel Gomez Blanco氏は本書の狙いについて以下のように述べている(p.xii「はじめに」より引用)。

ソフトウェアシステムにオブザーバビリティを実装するためには、OpenTelemetryの各構成要素の設計や目的、そしてそれらがどのように連携しているかを理解することが不可欠です。本書の核となる部分は、これらのコンポーネントを実践者の視点から解説し、オブザーバビリティと運用監視の分野での年月を通じて得られたヒントや推奨事項を提供し、読者が適切な目的のために適切なシグナルを使用できるように導くことを意図しています。

現在、私もOpenTelemetry計装やCollector運用の提案業務に携わっているため、本書は非常に実用的、タイトルを借りるなら「実践的」だった。特に、自分なりにこれまで考えていた方向性が外れてないのを確認できたことや、新たな知見・手法を得られたことは収穫であった。

  • MTTK(Mean Time to Know; 平均原因特定時間)への着目
  • トレース万能ではなく長期的なKPI追跡としてのメトリクスの優位性
  • 実データに基づいてシステムの全体像を把握することでシステム設計全般についての健全な議論を促進すること
  • service.nameを考えることでテレメトリーデータの所有権を明確にすること

といった事柄は提案にいかにも説得力を持たせられそうだ。もちろん、実装の解説も大いに参考になっている。

今後も折に触れて本書を開くことになりそうである。

『実践OpenTelemetry』(オライリー・ジャパン)図12-1「デバッグワークフローにおける効果的なオブザーバビリティの活用」より

冒頭数章こそ概要の説明はあるものの、全体としては「わかっているよね」という前提で、コード実装と運用の話が中心となっている。使用言語はJavaだが、スパンの作成や属性の設定など基本的な手法はほかの言語でもほぼ同じなので、読み替えはそう難しくないだろう。

なお、OpenTelemetryの技術は流動的なところが多く、原書刊行時点(2023年)の記述がすでに時代遅れになっている箇所もあるが、日本語版の本書では訳注で適宜補足されている。

OpenTelemetryの計装にすぐに着手したい、あるいは実運用を見据えて知識を得ておきたいエンジニアにはぜひお勧めしたい1冊だ。

一方で、「そもそもOpenTelemetryとは何か? どんな恩恵があるのか?」といった基礎から学びたい方には、『入門OpenTelemetry』を読むのが良いだろう。こちらはエンジニアに限らず、アーキテクト、マネージメント層も含む広い読者対象で、平易な文章で基礎知識を得ることができる。

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