著: @キリン舎
📖 読書って、実は「運動」かもしれない。
紙の本とe-inkタブレットでの、読書姿勢や疲労、没入感の違いを録画データから観察・分析しました。
読書とはただの視覚情報処理ではなく、全身でつくる「グルーヴ」なのかも??
この記事は個人の体験に基づく自己観察研究です。読書体験は人それぞれ異なるため、あくまで一つの事例として参考にしてください。
- はじめに
- なぜこの実験を?
- 実験について
- 用語の説明
- 実験結果:持ち手の形
- 実験結果:数字で見る読書姿勢
- 考察:なぜソフトカバーが最優なのかを考えてみる
- まとめ:読書体験を決めるのは身体!
- 電子書籍リーダーへのアタッチメント提案
- おわりに
- 参考文献
- 付録 1:媒体別 読書姿勢と身体感覚の特徴
- 付録 2:実際の動画
はじめに
電子書籍の「いまいち没入しにくい感じ」について、液晶の目への負担やタブレットのスペックで語られることはあっても、読書媒体の違いによる身体負荷や読書姿勢の違いについての検証を目にすることは、ほとんどありません。
また、紙の本についても、物としての愛着やノスタルジー以外の議論が十分になされていないように感じています。誰も言わないけど、ハードカバーってめちゃくちゃ読みにくくない????
なので、この記事では「どの媒体が疲れにくいのか」「読みやすいのか」「姿勢にどう影響するのか」を、私の読書姿勢を録画して観察した結果を記録します。つまりこれは、私自身の主観的な体験を深く掘り下げた、いわゆる自己観察研究(オートエスノグラフィー的手法)です。統計的な一般化を目指すものではなく、読書体験における身体性の意味を探ることが目的なので、悪しからず。
なぜこの実験を?
電子書籍の研究やレビューは、だいたい「視力への影響」や「読解力に差があるかどうか」という話になりがちです。ただ、e-ink の場合、紙の資料と差がないことは Simone Benedetto ら("E-Readers and Visual Fatigue" / 2013)や面谷信らの研究(電子ペーパーのめざす読みやすさに関する研究 / 2005)で、紙と電子媒体の読解力に「有意な差はない」ことは菅谷克行の研究(電子媒体上の読書に関する一考察 / 2012)でも示唆されています。
読解力に差がないのであれば、次に注目すべきは、その読解を生むプロセス……つまり身体の使い方や姿勢の違いではないでしょうか。
読書という行為は、文字を目で追うだけの行為じゃないと思います。本の重さ、ページをめくるときの指の動き、厚みから伝わる進捗感……こうした身体的な「手がかり」も、私たちの読書体験を静かに支えている。はず。
最近の研究でも読書の身体性への注目が集まってます。布山美慕・日高 昇平は読書時の集中度と身体の静止に関係があることを(読書時の身体情報による熱中度変化の記述 / 2016)、Charles Spence は読書における多感覚体験の重要性を指摘しています(The Multisensory Experience of Handling and Reading Books / 2020)。
また、身体性の観点から電子書籍の操作感を再設計する試みも登場しています。たとえば、山本匠らの「ShapeReading」( ShapeReading: 厚みを触覚提示することで進捗を提示するデバイスの提案 / 2024)では、厚みの変化を触覚で提示し、進捗感を再現しています。城所宏行らの「パランガ」(パランガ : 触覚フィードバックを持つ電子パラパラ漫画」/ 2014)や、井澤謙介らの「Flip Interface」(直接操作可能なめくりインタフェースによる新しいインタラクションの提案 / 2011)では、紙のページをめくるような触感や操作性をタブレットに実装しようとしています。これらの研究は、ページをめくる触感や操作感が読書において重要な役割を果たすことを示しています。
ページをめくることは、身体をセンサーとして記憶のあいだに小さな結び目を作ることなのかもしれません。
実験について
私について
- 30 代男性、178cm、62kg
- いわゆる一般的な体型(だと思う)
- 自作キーボード チョトデキル
いつ、どうやって読んだか
- 期間:2025 年 5 月 21 日〜5 月 30 日
- 時間:各日 21:00〜25:00 の間、各媒体 1 時間程度(だいたい 2 章・2 編くらい)
- 本:斜線堂有紀の小説 7 作品(統一するため / 短編・連作短編に限定すれば、なお良かったなあと書きながら思いました。)
- 『星が人を愛すことなかれ』
- 『コールミー・バイ・ノーネーム』
- 『君の地球が平らになりますように』
- 『回樹』
- 『ゴールデンタイムの消費期限』
- 『本の背骨が最後に残る』
- 『廃遊園地の殺人』
- 姿勢:デスク(椅子に座って)とうつぶせ(床に寝て)の 2 パターン
使った媒体
| 媒体 | 重量 | 持ち方 | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| ハードカバー | 約 300〜350g | 片手持ち(ときどき両手) | ・硬い ・重く感じる |
| ソフトカバー | 約 300〜350g | 両手持ち | ・柔らかい ・軽く感じる |
タブレット |
575g | 両手持ち | ・BOOX Note Air 4C(10.3 インチ E-ink) ・ケース(TPU) |
| 自作ページめくりデバイス (hon-to-no-page) |
245g | 単体では片手持ち | ・握りやすい ・両手持ちのため重量ほど重くは感じない ・Ano rotary encoder 採用 ・5 ボタン + 薄型ロータリーエンコーダ ・UGREEN Magnetic Wireless モバイルバッテリー |
| タブレット+アタッチメント A (バンブートレー+hon-to-no-page) |
1,283g | 両手持ち | ・ハードカバー同様に持てる ・hon-to-no-page の上下位置を適宜変更可能 ・無印良品 竹材ボックス蓋 ・SIGNET クッション |
| タブレット+アタッチメント B (製本カバー+hon-to-no-page) |
1,101g | 両手持ち | ・レイメイ藤井 製本カバー ・グレー台紙 B5 |
操作時の様子
| hon-to-no-page | タブ+アタッチメント A | タブ+アタッチメント B |
|---|---|---|
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|
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何を測ったか
- 姿勢変化頻度(回/分):体勢を変えた回数
- 持ち手変化頻度(回/分):持ち替えをした回数
- 主観評価:疲れにくさ、持ちやすさ、読書快適度(5 段階で評価)
💭 読書中の様子は全部録画して、あとでひたすら数えました。地味にしんどかった……
用語の説明
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| 静的疲労 | 長時間同じ姿勢をとることで首・肩・腰が疲れること |
| 動的疲労 | 手や指を高頻度で動かし続けることで疲れること |
| 姿勢の主導権 | 体勢をコントロールしてる身体の部分(手なのか腕なのか全身なのか) |
| ロータリーエンコーダ | 回転入力とクリック感を提供する物理インターフェース |
実験結果:持ち手の形
デスクで読書
| 媒体 | 持ち手(主に) | 持ち手(ときどき) |
|---|---|---|
| ハードカバー | ![]() |
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| ソフトカバー | ![]() |
![]() |
| タブレット | ![]() |
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| タブ+A | ![]() |
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| タブ+B | ![]() ![]() |
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💭 工夫したつもりだったけど、タブレット関係の持ち手の形は紙の本の時とけっこう違うなあ。
うつぶせで読書
| 媒体 | 持ち手 | 特例 |
|---|---|---|
| ハードカバー | ![]() |
|
| ソフトカバー | ![]() |
|
| タブレット | ![]() |
|
| タブ+A | ![]() |
![]() |
| タブ+B | ![]() |
💭 タブレット+Bはハードカバーの持ち手に近い? ただ、動作は違う。
実験結果:数字で見る読書姿勢
姿勢変化頻度(回/分):そわそわ具合
表 1:各媒体・姿勢における姿勢変化頻度
| 媒体 | デスク | うつぶせ |
|---|---|---|
| ハードカバー | 0.90 | 0.68 |
| ソフトカバー | 0.76 | 0.97 |
| タブレット | 0.52 | 0.53 |
| タブ+A | 0.71 | 1.20 |
| タブ+B | 0.52 | 1.00 |

💭 タブレット系は意外と動かなかったですね。タブレット+A のうつぶせでスコアが高いのは、見やすい角度を保持することができなくて安定しなかったためです。
持ち手変化頻度(回/分):手の忙しさ
表 2:各媒体・姿勢における持ち手の変化頻度
| 媒体 | デスク | うつぶせ |
|---|---|---|
| ハードカバー | 0.27 | 0.24 |
| ソフトカバー | 0.26 | 0.37 |
| タブレット | 0.25 | 0.38 |
| タブ+A | 0.17 | 0.21 |
| タブ+B | 0.50 | 0.41 |

主観評価:どれが一番楽に読めたか
表 3:疲れにくさ(5: 全く疲れない、1: 非常に疲れやすい)
| 媒体 | デスク(全身) | うつぶせ(全身) | デスク(手) | うつぶせ(手) |
|---|---|---|---|---|
| ハードカバー | 2 | 2 | 2 | 4 |
| ソフトカバー | 5 | 2 | 5 | 5 |
| タブレット | 4 | 2 | 4 | 5 |
| タブ+A | 3 | 1 | 5 | 4 |
| タブ+B | 4 | 2 | 4 | 4 |


表 4:持ちやすさ(5: 持ちやすい、1: 持ちにくい)
| 媒体 | デスク(手) | うつぶせ(手) |
|---|---|---|
| ハードカバー | 2 | 4 |
| ソフトカバー | 5 | 4 |
| タブレット | 3 | 4 |
| タブ+A | 5 | 2 |
| タブ+B | 4 | 3 |

表 5:読書快適度(5=めっちゃ快適、1=つらい)
| 媒体 | デスク | うつぶせ |
|---|---|---|
| ハードカバー | 3 | 2 |
| ソフトカバー | 5 | 4 |
| タブレット | 3 | 3 |
| タブ+A | 4 | 1 |
| タブ+B | 5 | 3 |

結論:ソフトカバーが最優
ソフトカバーが全体を通して圧倒的なスコアでした。軽いし、柔らかいし、自由に動かせる。ハードカバーは持ちにくくて疲れるし、タブレットは単体だと身体は動かず指だけ動かすことになるから、逆にいずい *1。
考察:なぜソフトカバーが最優なのかを考えてみる
発見その 1:読書の快適性は「動けること」から生まれる
一番大きな発見は、読書の快適性や集中しやすさが「じっとしていられること」ではなくて 「自然に動けること」 から生まれるということでした。
ソフトカバーが快適なのは、軽くて柔らかく、読書中の自然な身体の動きを邪魔しないから。逆に、ハードカバーやタブレット単体、タブレット+A だと、硬さや重さで身体の動きが制限されて疲労がたまるんだと思います。
従来の研究(布山・日高 "読書時の身体情報による熱中度変化の記述" / 2016)では、集中すると身体が静止すると言われてました。実際、今回撮影した動画でも、そう見えます。
ただ、静止と微細な動きが交互に現れているんですよね。波みたいに。
ピタッと完全に止まる時期と、小さくモゾモゾしながら読んでる時間。
つまり、読書の快適性 = 動きの許容度 なのではないか。
この仮説、けっこう重要な気がしています。
発見その 2:媒体によって「姿勢のボス」が違う
それぞれの媒体で、体勢をコントロールしてる身体の部分が違うこともわかりました。
- ソフトカバー:手がボス。手の微調整で全身のバランスを取る。
- ハードカバー:腕がボス。手で持ちにくいから腕ががんばるしかない。
- タブレット系:だいたい固定。身体の自由度が低い。
- タブレット +B:手と身体の協力プレー。やや落ち着きがない。
手がボスの場合が一番快適でした。腕がボスだと疲れるし、固定型は動けなくてストレス。身体だけでなく、手の動作許容度も重要そうです。
発見その 3:「手応え」の大切さ
タブレット+A、B で使った自作のページめくりデバイスのロータリーエンコーダー、このクリック感がけっこう良かったんです。
操作性向上ももちろんですが、物理的な「手応え」が読書のリズムを作ってくれました。また、ページを指で弾く音とはちょっと違うけど、「カチッ」と邪魔しない程度に小さく音が鳴るので、その点も良かったです。ボタンも同様。触覚フィードバックもあり、動作も確実でした。
これは「パランガ」5 等でも示された、紙の触感を再現することの重要性とも一致します。電子書籍でも、こういう身体的なフィードバックは大事だなと実感しました。
発見その 4:集中の波が見えた
読書中の動画を見返してると、「集中してじっとしてる時間」と「ちょこちょこ動いてる時間」が交互に来てるのがわかりました。完全に集中してるように見える時でも、20 分くらいが限界で、そのあとは必ず動きが増える。
これは、動いてる時が集中してないわけではなくて、高フロー状態に入るための「溜め」の時間、もしくは、身体を使って集中を維持しているのではないか。
- 静止状態 = 高フロー状態
- 多動状態 = 高フロー状態に入るための予備動作 or 多動による集中の補助
みたいな感じで、両方とも読書に必要な状態なのかもしれません。
まとめ:読書体験を決めるのは身体!
この実験を通じてわかったことをまとめると:
1. 読書の快適性 = 動きの許容度
自然に動けることが大事。没入時には動かないのであって、静止するから集中できるわけではない。ソフトカバーが快適なのも、身体の動きを邪魔しないから。
2. 手の動作許容度が特に重要
手が固定されていると、身体でバランスを取ろうとする印象。どちらも固定されていると、しんどい。
3. 物理的な「手応え」は読書リズムを作る
ページめくりのクリック感や音、厚みなど、身体的フィードバックが読書体験に大きく影響する。
4. 集中にも波がある
完全に止まってる集中と、ちょこちょこ動く集中があって、どちらも必要。
電子書籍リーダーへのアタッチメント提案
これらの発見から、電子書籍リーダーに必要なのは、
- 動きを許容する設計:「しなる」構造
- 操作部の可動性:姿勢に応じて操作位置を変えられる
- 物理的フィードバック:クリック感や振動など、身体に響く操作感
要するに、スペックや画面の綺麗さだけではなく 「グルーヴ感」 を重視した設計が必要と考えます。
だとすると、アタッチメントの開発がベター。
昨今の電子書籍リーダーには、読書端末としてだけでなく、ペンを使った「筆記」が求められているように思います。なので、今後も現在の板状(タブレット)からの脱却は、たぶん難しい。(いち読書家としてはブレイクスルーが欲しいところですが、大きな形状変化は望めないだろうなあ。)
既存の、機能がある程度規定されているツールの、個人最適化・極小需要の中央値化・先鋭化……
読書体験は「読む」だけではなく、「持つ」「めくる」「感じる」ことすべてを含んだ身体的な営みです。その繊細なフィードバックをどう再現し、どう最適化するか。
それは、大量生産では拾いきれない感覚の世界です。
だからこそ、この分野には 「自分の読書体験を自分で設計したい人」 の手が入る余地が、まだたくさんある。
おわりに
この実験は私一人の体験記なので、一般化はできません。ただ、読書の身体性について考える材料にはなるかな~と思います。
実際、読書中の自分を客観視するのはかなり面白い体験でした。無意識にやっている小さな動作一つ一つが、読書体験を支えていることがわかったのは大きな収穫です。
どなたこの実験をマネして(アップグレードして)、サンプルを増やしてくれませんかね。きっともっと面白い発見があると思います。
特にやり残したことといえば……
- もっと多くの人での追試
- センサーを使った客観的な測定
- 読解成績との相関分析
- 長時間読書での検証……
……たくさんあるなあ。
後発が続いてくれることを願って。
🦒
参考文献
- Simone Benedetto et.al. "E-Readers and Visual Fatigue", PLoS One 8(12), e83676, 2013.
- 面谷信 他「電子ペーパーのめざす読みやすさに関する研究」, 日本画像学会誌 44(2), p.121-129, 2005.
- 菅谷克行「電子媒体上の読書に関する一考察」, 茨城大学人文学部紀要 12, p.137-156, 2012.
- 布山美慕, 日高昇平「読書時の身体情報による熱中度変化の記述」, 認知科学 23(2), p.135-152, 2016.
- Spence, C. "The Multisensory Experience of Handling and Reading Books", Multisensory Research 33(8), p.902-928, 2020.
- 山本匠 他「ShapeReading: 厚みを触覚提示することで進捗を提示するデバイスの提案」, WISS2024, 1-A08, 2024.
- 城所宏行 他「パランガ : 触覚フィードバックを持つ電子パラパラ漫画」, 日本バーチャルリアリティ学会論文誌 19(4), p.477-486, 2014.
- 井澤 謙介 他「直接操作可能なめくりインタフェースによる新しいインタラクションの提案」, 情報処理学会インタラクション 2011 予稿集, 2011. ↩
付録 1:媒体別 読書姿勢と身体感覚の特徴
📚 ハードカバー:重さが姿勢制御を左右する
ハードカバーは高級感と存在感がある一方で、その 硬さが読書姿勢に与える影響 は大きい。特にデスク姿勢では、手や腕による やや不自然な保持 が必要となり、姿勢調整が頻繁に発生する。また、手や腕の可動域が制限されやすく、読書テンポが乱れがちだった。
ただし、うつぶせ姿勢では本を床に置くことができ、腕の負荷が軽減される。この環境では比較的安定して読むことができた。
🔎 特徴:硬さゆえに 「姿勢の主導権」 が腕に集中しやすく、疲労の局所化 が起こる。置いて読むことで静的安定性はあるが、可動性とのバランスが課題。
📕 ソフトカバー:姿勢変化の " 余白 " がもたらす快適さ
ソフトカバーは軽く、紙の柔軟性が手に自然に馴染む。これにより、読書中も手が姿勢の微調整を継続的に行えるため、自由度の高い快適な状態で読書ができる。
特にデスク姿勢では、その軽さと柔らかさが身体への負担を最小限に抑え、主観的にも「疲れにくい」と感じる媒体だった。読書における " 快適性とは動けること " という今回の実験の核心を最も体現した媒体といえる。
📱 タブレット(単体):デジタルの利便性と " 保持の固定化 " のギャップ
タブレットは軽量で視認性も高いが、保持時の自由度が著しく低下する。また、タッチによるページめくり操作は、保持姿勢と独立した動作であり、自在感が少なかった。
加えて、画面タップによる誤操作もリズムを崩す要因になっていた。
🔎 特徴:「姿勢の主導権」は手にあるが、制御の自由度は低い。固定姿勢の継続によって身体の可動性が奪われ、静的疲労が顕著。
🧺 タブレット+アタッチメント A:" 安定した操作感 " と引き換えの静的負荷
アタッチメント A は、タブレットを竹製トレーに載せ、自作のロータリーエンコーダ付きデバイスでページをめくる構成。ボタンのクリック感は紙のページをめくる動作に近く、操作に手応えがある点では紙に近い体験が得られた。
しかし、トレーを手で支える構造のため、グリップ姿勢が固定されやすく、静的疲労が蓄積した。とくにうつぶせ姿勢では視線角度が限定されるなど、融通の利かなさが目立つ。
🔎 特徴:操作フィードバックは優秀だが、「姿勢の自由度」とトレードオフ。保持の固定化によって全身の静的疲労が蓄積する傾向が強い。
📓 タブレット+アタッチメント B:「好きな位置で操作」できる身体主導の読書環境
アタッチメント B では、製本カバーの上にエンコーダ装置を取り付け、上下に移動可能な構造を採用。これにより、その時々の姿勢に応じて " 最も自然な位置 " でページをめくることができる。
姿勢変化の頻度が高く、身体全体が動作に参加する点で、紙媒体に近い身体感覚が得られた。また、クリック感による操作フィードバックも気持ちよかった。一方で、カバー上の不安定さや、装置位置を意識しすぎることでぎこちなくなる瞬間もあった。
🔎 特徴:「姿勢主導性」と「操作フィードバック」が高次元で両立。安定性にはやや欠けるが、読書体験への没入感は非常に高い。
付録 2:実際の動画
姿勢ごと媒体一斉比較
媒体ごと
- ハードカバー: デスク / うつぶせ
- ソフトカバー: デスク / うつぶせ
- タブレット: デスク / うつぶせ
- タブレット+A(トレー): デスク / うつぶせ
- タブレット+B(製本カバー): デスク / うつぶせ
この記事は Naked 64 SF V3 proto2+Original design keycap "ennui"(YUZU keycaps)+BSUN SAKURA switch で書きました。
*1:東北の方言で、「しっくりこない」「居心地が悪い」「違和感がある」「もやもやする」のような感じ。




















