今週のお題「ストックしているもの」
ということで下書きをストックしている皆様、こんばんは。12月になりました。この記事は下書きとして眠っている記事を片付けてスッキリしてクリスマス、そして新年を迎えようという「ブログクリーンアップアドベントカレンダー2025」の1日目の記事です。今からご紹介する記事は昨年の3/30からの旅行の話で、新学期に飲み込まれるうちにいつの間にか一年半以上過ぎてしまいました。そう、去年のブロクリをすり抜けた記事だったのです。
ちなみに娘が初めて水族館に行ったときの記事はこちら。これは短いながらも当日に上梓できていたのに、どうして……。
寝かせていた間の一番の変化としては2人目の娘が誕生し、「娘」というだけでは不親切になった、ということですね。ということで、以下の「娘」とは全て長女のことを指します。
では、レッツ! ブロクリ!(流行らない掛け声)
余談
明日は遠出である。わくわく。他人様の運転に委ねる形になるわけだが、ほぼ毎日自家用車を運転している人間となってから、「他人の運転」の時の有難さ、リラックスぶりが半端ではない。道中ちょっとウトっときても=死ではない、というだけで大分心持ちが違う。もちろん運転手氏にはBIGKANSYAをせねばならない。(R6.7/17追記:結局遠出をすませてから投稿することになった)(R7.12/1追記更に一年以上寝かせてしまった)
そんな遠出を実は少し前にもしていて、書きたいな~と思いつつも娘の入園による生活サイクルの変化からの怒涛3カ月あまりがあり、そのままになってしまった。筆者の脆弱な記憶領域にある「遠出」フォルダが上書き保存される前に、いい加減外部に出力せねばなるまいと思い、そのようにする。3月末のこと、我々親子は一路大阪を目指したのであった。船で。
年が明けて月半ばになろうとするころ、さすがに正月ボケでもいられないとき、妻は3月末にある大阪の「イクサ」に出かけたいと筆者に相談を持ち掛けた。「イクサ」は大阪インテックスにて開催される催しであり、有識者が多数集う読者諸賢においてはあえてこれ以上の説明は必要なかろう。娘出生以降も定期的に各地の「イクサ」に出陣していた妻であるが、4月以降は妻と筆者の他、娘の幼稚園関連行事というタイムラインも立ち現われる。幼稚園の行事は土日に催されることも多く、今まで以上にスケジュールの確保と出陣は困難になるだろう。つまりその心配がない3月末に場合によっては一旦の締めという気持ちも含め、おおいにはっちゃけてきたらよい。いつものように二もなく送り出そうとした筆者であったが、妻は続けた。今回は土日開催であるから、娘や筆者も一緒に大阪に行ってみてはどうか? と。
無論、イクサは海千山千の古強者が集う場であり、筆者などその開催地の案内標識を見るだけで肝をつぶし敗走することであろう。妻としては自分が大阪で参戦している間、娘と夫を大都会鹿児島に放置するのは忍びなく、せっかくだから大阪で日頃なかなか取れない父子のコミュニケーションをとってはどうか…という気持ちがあったのだろう。その有難さ、また関西圏のTwitter(自称X)でお世話になっている方々が浮かび、あわよくばご挨拶できるかもしれないという気持ちでそうすることにした。
あっという間にてきぱきと旅程が組まれていった。これが百戦錬磨の力強さである。鹿児島・大阪間の移動手段としては現実的なものとして飛行機、新幹線、フェリーがある。確か3歳未満は大抵の公共交通機関が無料だったはず……と思ったらLCCは2歳からばっちり料金が発生し、またコロナも5類分類となり、年度末、土曜日、となるとこのタイミングであってもホテルは立派な値段で、4月から保育料諸々で月5万弱の新たな固定費が生まれる我々としては涙を呑んで1泊を諦めることにした。土曜の夜会食をし、「初めてお会いしたとは思えない感じでリラックスしてお話しできました!(アイコンで顔を伏せた集合写真)」みたいなのをツイートする夢はここに脆くも崩れ去った。すまん、筆者の稼ぎが悪いばかりに……。
新幹線・飛行機の懸念点はそれだけではない。空港、駅から大阪インテックスはそれなりの距離がある。土曜大阪に到着し、周辺で過ごし、宿泊する。翌朝のイクサに向けて一分一秒も惜しいのに移動時間を奪われるのは妻も本意ではないだろう。
移動コストが節約できて宿泊コストも省略できる……そんな交通手段があれば……。
あったのである。それがフェリー・さんふらわあ号だ。志布志港から夕方出発するさんふらわあ号は大阪へ夜間航行、我々はスヤスヤのうちに大阪港に到着、そして最寄りには大阪インテックスがあるのである。まさに我々のためにある移動手段とも言えた。片道3人36,000円は決して安い金額ではないが、鹿児島中央・新大阪間の大人2人分新幹線片道料金とほぼ変わらない。これで優雅な船旅とフカフカベッドまでついてくるのである。さんふらわあ号大勝利! 希望の未来へレディ・ゴー!
が、わが愛する鹿児島県は広大なる敷地面積を誇り我々を暖かく包み込んでいることを忘れてはならない。往復の場合、志布志港に戻ってくるのは4/1の朝。そして同じ鹿児島と言っても志布志港から筆者の勤務先までは80kmあり、いかなる手段をもってしても勤務開始には間に合わない。他の日であれば午前半休を取得しても良かったのだが、4/1は年度初めで諸々立て込んでおり、不在は難しい。往復さんふらわあは無理筋であるように思えた。
優先すべきはそもそもの主目的である妻のイクサが無事かつ出来るだけよりよく遂行できることであり、次に娘への負担があまりかからないことである。そう考えた時、復路は飛行機にしよう、と思った。早割の割引幅が新幹線より大きく、乗っている時間が短いので密室内で娘がむずかる可能性もそれだけ下がるからだ。
しかしそうなると、第二の問題が生じる。どうやって志布志駅に行き、どうやって鹿児島空港まで帰るかである。
以下は当時妻に共有したLINEを一部改変したもの。
①10時半位に余裕をもって自宅発→(40分くらい)車で空港へ、車を停める→志布志直行バス(110分)→15時ごろから乗船まで志布志で過ごす
メリット:移動距離が少なくて済む、自家用車とバスのみでOK、帰りも安心
デメリット:バスは2時間近く乗り続けるが休憩なし、予約できないので出たとこ勝負
②空港までは①と同様、空港から鹿児島中央駅行きのバスへ(40分くらい)→中央駅周辺で過ごした後さんふらわあライナーに乗車(2時間くらい)
メリット:志布志への乗車時間は同じくらいだが確実にトイレ休憩がある、時間をつぶすことが出来る、確実に席がある
デメリット:娘を2回公共機関に乗せることになる、志布志への到着時間は遅くなる、移動距離が長い
③親子3人最寄駅から中央駅へ、その後ライナーに乗る。
メリット:移動回数が減る、ゆっくり目に行動できる。
デメリット:帰りがタクシーになる(駐車場代を考えればそこまで高くないかも?)
④最寄駅から志布志駅に行く
メリット:1回の移動で済む
デメリット:5時間かかる アホか
結論としては③になった。移動回数が少なく、時間にゆとりがある……子連れにとってこれほどありがたいことはない。また、大阪での体験が濃密であるほど日常への回帰の瞬間にドッと疲れが湧き出す可能性があるが、運転時にそれが生まれることは死に直結する。そういう意味で今回は最後までプロに移動をお任せすることにした。また、これなら日曜日の道中で不意に飲酒が発生しても安心、ということもある。それから約2ヶ月、日々様々なことがあっても「まあ、3月末に大阪行くしな」で乗り切ることが出来た。
当日。子連れの雨の日の外出は難易度が跳ね上がるが、快晴であった。天に感謝しつつ最寄駅から鹿児島中央駅へ。昼食はサブウェイにした。この2日間で列車・バス・フェリー・飛行機、そして地下鉄を制覇するという訳だ。やかましいわ。鹿児島中央駅と志布志港を繋ぐ高速バスはなんと無料で事前予約制なので運悪く満席……ということもないのだが、座席指定ではないので少し早めに並ぶ。娘は鹿児島市を出るかどうか、というタイミングで心地よい振動に誘われたのか眠りについた。つまり…今宵はチャージ完了で大フィーバーという伏線が立ったわけである。我々夫婦はというと鹿児島県民ならだれもが歌える志布志大黒活き作りでおなじみ志布志大黒ホテルの横を通って興奮したり明日への「仕込み」などするうちに港に到着した。妻が手際よく乗船手続きを進め、筆者は優雅な午睡中にバスから降ろされゴキゲン斜めな娘に苦闘した。存外、到着から乗船可能までの時間が長く、また周囲にこれといったものもなく、娘と共に志布志の観光パンフレットを読んだりして時間をつぶした。しぶししし丸くんがかわいい。(LINEスタンプもある。あのナガノ先生が生みの親である)娘がお土産屋さんのお菓子を見とがめ烈火のごとく欲しがるが、夕食前なので買ってやるわけにもいかず難儀する。
スマホで動画でも見せて気を引こうにも充電も不安だ……。というところで待合所に懐かしき緑の公衆電話を発見、実家にかけてみると母が出たので出発までのしばしの間、二百円で娘はばあばとたっぷり話し、だいぶ気持ちが落ち着いたのだった。

いよいよ乗船の時が来た。視界いっぱいに広がるフェリーの大きさに驚かされる。志布志市志布志町志布志も誇らしげである。娘も「ふね♪」と機嫌を取り戻した。


人の流れに乗り、送り込まれていく我々はさながら鋼鉄の巨人の血液のようだ。到着した部屋は秘密基地のようで、ふかふかの布団に寝転がればそのまま到着までぐっすり眠れることだろう。絶対にみんなが参考にしたいだろう客室の写真は夫婦ともにカメラロールに残っておらず、その後の行動にどれだけ「真剣(マジ)」だったかがうかがい知れる。
その後の行動――。
母なる海に我々が浮かぶときに何に留意すべきか。食である。客室のベッドのフカフカぶりを堪能したり甲板でジャックとローズごっこをしたり大浴場で沈みゆく夕日をバックに今日一日の汗を流したりお土産屋さんで寄港先の友人への贈り物を逡巡したり……している時に! 何かあったら! 我々は腹ペコで救助を待たねばならないのである。そういった一切の欲望を封印して食欲だけを研ぎ澄まし、我々三人は三十分、食堂が開くまで並び続けた。食堂はビュッフェ形式である。(別途料金がかかる)

フルーツ大好き娘が歓喜の声を上げたゾーン。

そのおいしさたるや、三十分並んだ程度で食べられるなら毎週食べるから陸に引っ越してきてほしいレベルであった。妻は刺身をサクサクと食べ、娘は今日ばかりは無礼講と沢山盛ったフルーツにうっとりとする。筆者は自ら作り上げた皿の茶色さに惚れ惚れとしていた。そして久しぶりのアルコールを一杯。ああ、運転の責務から今、筆者は解き放たれたのだ。

折角なのであきらめの悪い男に離れ行く陸地を見せたりした。湘南とは違うだろう。

満腹の向こう側を見た我々は腹ごなしの運動として甲板へ向かった。もはや陸地ははるか遠くに見え陽も落ちようとしていた。大きな波しぶきが力強い。反対側を見るとすごく「ロード画面」っぽい風景が広がっていた。通じるだろうか、この感覚。
夜に星座ガイドがあるということで、一度戻って大浴場に向かう。こういう時、子と同性でないと妻に負担が生まれてしまうので申し訳ないところだし、風呂好きの筆者としては親子で温泉など巡れないのがさみしいところである(家族湯に行ったりするが)。おひとりさまの身分でだらだら入っていても申し訳ないとさかさかと出る。浴場はガラス面も多くあり、日中であれば大パノラマの絶景なのだろうが、既に電源を落とした液晶テレビのような闇が見つめ返すのみであった。
着替えて星座ガイド。甲板のライトを消したときに広がる文字通りの満天の星空の美しさときたら! この日に備えてスマホを機種変したのだが、それでもなおあの感動を伝えることは難しい。何かしらの大三角を捉えたような気がするのだが完全に忘れてしまった、この光景をもう一度見るためだけにまた船に乗りたいと思えるくらい、筆者の中で大きな感動だった。大都会鹿児島は首都圏に比べれば星が見える方だと思うが、明らかにレベルが違った。
程よく火照りも冷め、あとは客室でふかふかすやすや起きたら大阪……ってワケ。妻と娘の後に歯磨きその他を洗面所で済ませ、さてスヤリ……。
二つのベッドは愛する妻子により決定的なまでに占領されており、その天使の寝顔たちを蹂躙する気にはなれず筆者はロビーに出た。見れば、何人かベンチでうたたねしている人々が……。いずれも筆者のようなおっさんたちであり、もしかしたら経緯も同じであるかもしれない。

感動したのはうろつく中で見つけた自販機の値段である。いくらでも暴利をむさぼれそうなところを陸と同じ価格であることに敬服する次第であった。

再び甲板に出るとムーン・リバーが出向かえてくれた。折角だから……とYoutubeMusicをを立ち上げようとして、圏外であることを思い出す。
思い出しついでに位置ゲーも立ち上げてみる。

そりゃそうだろという話なのだが海上を闊歩しており、甲板で一人むせてしまった。その反動で手すりを踏み越えてしまっていたら世にも奇妙な事件の登場人物になってしまうところだった。わが妻マリーが……。
と、ここまでここまで頑張ったところで記事の時間内では日が替わろうとしており、現実世界は令和七年十二月一日午後十時過ぎ。展開としては水族館どころか接岸もしていないのに五千字を超えてしまい、てっぺんも超えてしまいそうである。果たしてどうしたものか。
かつて哲学者デカルトは言った。「困難は分割せよ」と。デカルトが魔術列車殺人事件の愛読者だった可能性もあるが、それは一旦忘れてこの言葉を考えたとき、こう解釈することもできよう。
「長くなりそうな記事を無理に仕上げるよりは切りのいいところで分割して記事にすれば良い」
と。
このアドベントカレンダーの主眼は参加者の皆さんの心の重荷を下ろすことであり、アドカレに合わせて無理やり作品を上梓することでさらなる心の重荷を背負い込ませることではない、ということを主催のみから初日で提示させていただきたい。未完成ではない。筆写はようやく登り始めたばかりだからな この果てしなく遠いブロクリ坂をよ……。
では、来週の「既定」こと「『娘氏、水族館へ行く・ふたたび』ふたたび」にてお会いしましょう。
明日はアドカレの救世主、ツナ缶食べたい兄がこのような初回から邪道のアドカレにありながら王道を行く更新にてブロガーとしての「格」の違いを見せつけてくれることでしょう。筆者のことは呆れても、ブロクリのことは諦めないでください。
ハードルを下げきったところで、引き続きご参加お待ちしております。