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20250101_人知れず強くなりたい

1月1日(水)

無人卓球場というものを利用してみた。

ネットで指定の時間を予約し、アプリで扉を解錠して入る。中にはローラーの回転を使って、ボールを次々に吐き出すマシンがあり、一人でも練習ができるという仕組みだ。

映画「ピンポン」でペコが神社の階段上りでようやく3分を切ることができて、オババに「俺たちベストカップルだな」と抱きついて、「丼いっぱい愛してるよ」と返された後、「待ちに待ったラケットちゃんだよ」とラケットを渡されて、「ボケたかババア。ペンの裏にラバー貼ってんぞ」とツッコむと、「ボケちゃいねえよ。バックサイドの弱点を克服する秘策じゃ」と言い返され、そこからオババが大量のボールを使って次々と球出しをして、ペコがひたすら打ち込む特訓が始まるという名シーン。あの特訓をオババ抜きで出来るということである。

 

……多分、もう俺は死ぬまでピンポンの話をする。

 

奇しくもペコと同じく、私もバックハンドが苦手だ。そしてシェークハンドなのですでに両面にラバーが貼ってあり、秘策もない状況である。

私はこれまでその弱点を、補って余りある脚力で回り込み、強引にフォアハンドを打つことで解決してきた。明らかに非合理的なやり方だ。だが、それでそれなりの結果を出してきた自負もある。別にそれでいいと私自身も納得していた。

しかし昨年、普段は碌に練習をしていないにも関わらず、なぜだか運よく目標としていた試合で勝つことができてしまった。その結果、もう少し卓球が上手くなりたくなってしまったのだ。伸びしろはバックハンドしかあるまい。

 

入会して1週間は無料で使えるということなので、とりあえずその間は通ってみたい。

今日はひたすらにバックハンドをワンコースで打ち続けた。早くも肩が痛い。ただ、元日の静まり返った朝、マシンの駆動音と球を打ち込む音だけが響く環境は、秘密の特訓感が倍増していて気分は良かった。

人知れず強くなりたい。そんなダサいことを考えている。




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