神戸市垂水区の海岸沿いにある「なぎさの池」に水鳥観察に出かけて来た。
「なぎさの池」は隣接する下水処理場処理水の遊水池として整備されているようで、ここに毎冬水鳥などが北方から飛来するらしい。
住んでる施設の、野鳥の会に所属されている入居者の方の案内で、総勢5人の入居者グループで出掛けたのだが、冬型季節配置の日で風もあり厳しい寒さだったが、皆さん重装備で現地滞在約1時間半を切り抜けた。
池の中央部にS字通路のような陸上部分があり多数の水鳥が翼を休めている。



・水鳥には全く知識がないので、取り敢えず写真に撮って後でよく見てみようと思ったのだが、見ている内にひとつ大きな収穫があった。
①バン(鷭)全長32cm留鳥
陸上の写真をよく見ると足が太い緑色で不思議なことに水掻きがない。それで調べてみるとクイナという鳥の仲間で水掻きがなく、その分足指が大きく発達しているらしい。
この為泳ぎが余り得意でなく頭を前後に振って身体全体を使って必死に泳ぐが遅い。その代わりこの足のおかげで泥地や水草の上などを歩き回るのが得意らしい。
水辺に来る鳥は皆水掻きが有るものと思っていたが先入観にとらわれては駄目らしい。


参考
たまたま撮れていたヒドリガモの指間に膜がある水掻き(蹼足・ぼくそく)。この他水掻きには弁足と呼ばれる足指が分離しながら指毎に葉っぱのようなヒレが付いているものもあり、オオバンなどが該当するらしい。

残念ながら焦点が合っておらず弁足は撮れていないがそれらしい感じも少しある。黒ずくめの身体に白面で「少年探偵団」の悪役が似合いそうな顔付き。





③コガモ(小鴨)全長38cm冬鳥
メス


オス

④ヒドリガモ(緋鳥鴨)全長49cm冬鳥
つがい



以下の写真はヒドリガモの2組のつがいのようだが、4羽共顔を羽の下に埋めてじっと動かない。よく見ると水鳥全体の内かなりの割合でこのようにしている。調べてみるとこれには二つの理由があるらしい。
・顔や頭からの熱損失を少なくする保温目的。
・睡眠や休息の際光を遮ったり顔を保護する。
俳句の冬の季語に<浮寝鳥(うきねどり)>というのがあるが、この状態で水に浮いて休息や寝ている鳥を指すことを初めて知った。

オス



メス


⑤オカヨシガモ(丘葦鴨)全長50cm冬鳥


⑥オナガガモ(尾長鴨)オス75cmメス53cm冬鳥



◉健康公園の野鳥に比べると動きが緩慢で遮るものも少なく写真には撮りやすいが、水鳥の観察は寒さが一番の難敵であることが身に染みてよく分かった。
◉全くの余談になるが、これを書いていて「クイナ(水鶏)」という鳥の名前に出会ったが、そこで突然小学校(?)で習った懐かしい「夏は来ぬ」という唱歌の記憶が甦った。
♪︎五月闇 蛍飛び交い 水鶏(クイナ)鳴き 卯の花咲きて 早苗植えわたす 夏は来ぬ♪︎
図鑑を読むとクイナは「キュイーツ」という首を絞められたような声で鳴き、それが名前の由来にもなっているらしい。歌の印象とは違う!
写真を見ると身体つきが鶏によく似ている。
◉今日の二句
水掻きの無き水鳥(とり)も生く水辺かな
千里旅辛苦の夢見浮寝鳥