◉一昨夜(10月6日)は仲秋の名月(十五夜)、施設の俳句サークルで月見の会、団子などを用意して貰い、月を見ながら8名が約1時間余り歓談した。
ひとりの方が頼山陽(らいさんよう)の「川中島」を吟詠された。鞭声粛々 夜河を過る~~
云うまでもなく上杉謙信と武田信玄が戦った永禄4年(1561)「第四次川中島合戦」を漢詩に託したものである。真偽は定かでないが謙信が信玄に直接斬りかかり信玄が辛くも防いだという逸話が残る戦いである。
施設の庭から見た仲秋の名月、曇り空で無月が心配されたが東に昇った直後から良く見えた。



仲秋の名月ながら厳密に拡大してみると左側が少し欠けている。

昨夜(10月7日)は本来十六夜(いざよい)だが、拡大してみると気象台の云う通り完全な満月になっている。とかく陰暦は難しい。

◉昨日は住んでいる施設の俳句サークル10月度定例句会があった。出席者は9名、あと用事があり出句のみの方が1名で出句者計10名。
ひとり5句の提出で内1句以上は兼題の「無花果(いちじく)」を詠む必要がある。
私はブログに書いたものなどを推敲(すいこう)したり新しく作って兼題の1句を含み以下の5句を出した。
①無花果を割れば現る幼き日
無花果は低木で子供でも容易に採れる。子供の頃はどこの家にも普通に植えてあり、捥いで普通に食べていた記憶がある。今はスーパーのパック入りを買って食べることになるが、取り出し割ると昔のことが甦る気がする。
②納期明日忙(せわ)し工場に夜食来る
若い頃からもの創りに携わって来たが、新製品などでトラブルがあり納期が迫ると工場は夜なべ必至で皆が夜食を頼むことになる。
③三日月の刃(やいば)鋭し雲を断つ
ベランダから夜空を見るのが日課だが、細い三日月が金色に輝いていると、鎌や剣のように見えて何でも斬れそうで、雲が遮ると雲も斬れそうなときがある。
④放棄田(ほうきだ)に去年(こぞ)と変わらぬ彼岸花
先日、墓参りで厚狭に帰りその後津和野へ行った際、厚狭や山口線の周辺の耕作放棄田・休耕田を沢山見た。畔らしき場所には季節柄彼岸花が変わらず咲いていた。
⑤撥(ばち)と化し小啄木鳥(こげら)の嘴(はし)は樹を奏で

健康公園にようやく野鳥が戻りつつある。一番最初に戻って来た小啄木鳥は日本で一番小さいキツツキだが、やはり樹の中の虫を食べるため嘴(くちばし)で樹を叩く。樹の種類や場所によりあるいは個体により色々違う音になり面白い。
◉出席者各々は全ての句から特選1句並選4句計5句を選び発表する。結果は以下の通り非常に喜ばしい結果だった。ただ②の句は私自身思い入れがあったのだが少し残念な結果であった。
①の句が特選1名、並選2名
④の句が特選1名、並選3名
⑤の句が特選1名、並選2名
施設内に掲示して貰う3句は④、①、⑤の順とした。
私が特選に選んだのは
舟揺るるいまだ野分のなごり波
この場合野分(のわき)とは台風のことと思われるが、台風一過というのは色々な事象や感情が沸き上がるもので共感するところがある。