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「手紙のなかの日本人」/畑のネズミの子

半藤一利著「手紙のなかの日本人」文春新書刊を読み終えた。

著者は月刊誌・文藝春秋の編集長なども務めた編集者で「日本のいちばん長い日」や「ノモンハンの夏」など昭和史を題材にした著書が数多く私も沢山お世話になったが令和3年(2021)に亡くなられた。

この本は日本史上の人物20人が出した手紙を読み、世評にこだわらず歴史の彼方から語りかけて来るものに向き合おうとするもので、飄々たる文、なりふり構わぬ恋の手紙、襟を正す覚悟などの多様な手紙が紹介される。

これ等のなかには世間に流布されている人物像とかけ離れた内容のもの多く、人間の持つ複雑さや歴史の不確実性を感じさせられる。

夏目漱石の借金申し込みに対する断りの手紙が面白い。

お手紙拝見。折角だけれども今貸して上げる金はない。家賃なんか構やしないから放つて置き給へ。僕の親類に不幸があって、それの葬式其の他、少し弁じてやった。今はうちに何も無い。僕の紙入れにあれば上げるが、それもからだ。君の原稿を本屋が延ばす如く、君も家賃を延ばし玉へ。愚図々々云ったら、取れた時上げるより外に致し方ありませんと、取り合わずに置給へ。君が悪いのぢやないから、構はんぢゃないか。紙入れを見たら一円あるから、是で酒でも呑んで家主を退治たまえ。

この他に

吉田松陰が妹に俳句の作り方手ほどきを答えた手紙、

親鸞が血縁者の地位を利用した息子を義絶した手紙、

明智光秀本能寺の変の後、毛利方小早川隆景宛に自分の立場を説明した手紙、

織田信長が、機嫌伺いとして秀吉の名代として参上した妻おねに後を追いかけて出した手紙、

等が面白く興味深い。

 

🔘今日の二句

 

父の日や机四方は小宇宙

 

父の日や「晴れの国」よりシャツ届く

 

🔘施設の職員さんに園芸の畑にネズミの巣がありネズミの子が居ると教えられ写真を撮ってきた。直接触ると匂いなどで親ネズミが警戒すると思い、被せてある葉っぱをどけて触らず自然に撮影出来る範囲に限定した。

畑に穴を掘り子育てするのを見るのは初めての経験だが、親ネズミは見当たらず撮り終わると葉っぱを再度被せておいたが、半分眠って押しくらまんじゅう状態。

今のところ元気そうな全長5cm位の2匹、猫などに見つからず育つと良いのだが。

「手紙の中の日本人」

 




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