NHK では未完のバトンと云うドキュメンタリーのシリーズを新たに立ち上げるとのことで、ホームページを見ると"理想"を実現するための人々の苦闘を通して、日本の未来の姿を照らし出していく新大型シリーズとされている。
また「誰も見たことのない現場」「誰も聞いたことのない証言」「超一級の資料」というドキュメンタリーの原点に立ち返るシリーズと云うことらしい。
第1回のテーマは私自身現在の日本の一番の課題と思っている「財政赤字」につながる「日本国債」(国の借金)で、国債発行の最前線に立つ財務省国債企画課のチームに半年間密着したドキュメンタリーである。
具体的には令和7年度の国債発行計画の策定と、これを引き受けて貰う金融機関や海外投資家との折衝過程が赤裸々に映し出される。
数字を令和6年の実績でみると、
当初予算112兆5717億円
内国債35兆4490億円(全体の31.5%)
但し新規国債は35兆4490億円だが過去に発行した国債の内、返済期限を迎えた国債について一部を返済し、残りは再度国債を発行することで資金調達するため、国債総発行総額は約182兆円となりこれを安定的に消化するための国債発行計画を策定し実行していく。
現時点累計国債発行残高約1100兆円
国債をめぐる環境が去年日銀が金融緩和の見直しを始めたことで大きく変化し、以下のように国債の消化を難しくしている。
・政策金利を引き上げることで国債の金利上昇=価格低下を引き起こし、従来からの国内の買い手もこれ以降買い続けることを躊躇させている。
・日銀が国債の買い入れを減額する方針を出したことで、これに代わる他の買い手を発掘する必要が生じている。(日銀は去年の段階で国債残高の53.2%約565兆円を保有していた)
・このような環境下では国内の金融機関で全ての国債を引き受けるには限度があると国内金融機関から通告される場面が実際に出て来る。
・これに対応するため海外投資家を日本国債に呼び込む為のドーハでの面談の場面も出て来るが、先方から日本の政治家の財政健全化に対する姿勢等厳しい質問にさらされている。
・他の海外投資家との場面でも繰り返し問われているのが日本の財政の信用度で、債務残高対GDP比が現在250%を超えてG7のなかで突出して高いことや今後の持続可能性が海外でも最も注視されていることがよくわかる。
🔘「入るを量りて出ずるを制す」と云う言葉は国や家庭を問わず財政の基本原則なはずだが、いつの間にか忘れさられてしまっている。
従来、日本国債はほとんど国内で引き受けられているので安心だと云う議論があったが、番組でもあったような状況変化で、今後海外に引き受けて貰う機会が増えると想定すると、何かの引き金で今まで以上に金融危機に陥る危険性が高まって来る。
今までも日本の財政悪化を懸念してきたが、この番組でより一層その思いを強くした。予算の3割を借金でまかなうことを当たり前に続けることから早く訣別する必要がある。
🔘今日の一句
摂播(せつばん)の国境越え東風走る
🔘健康公園のヤエザクラ(八重桜)
ソメイヨシノやヤマザクラは散ってしまったが代わって少数派のヤエザクラが満開になっている。







