昨日は住んでいる施設の3月定例句会で、欠席者もあり11人の参加であった。
今月の兼題は「卒業」私は兼題の一句を含め以下の五句を出した。
①図書館に日毎浸りて卒業す
郷里の小学校時代、学校の門前に小さな町に不釣り合いで立派な「山下記念厚狭図書館」があり、下校時は毎日のように通い本を借りたり読みふけった記憶を詠んだ。
後に知ったのだが、この図書館の建設費用は山下美代蔵という方が、ご子息の陸軍航空隊員が飛行機事故で殉職された際の弔慰金を寄附されたものである。
この図書館はもうないが、私の何分の一かはこの図書館が作ってくれたような気がしている。
②秋吉台野焼く炎(ほむら)の仁王立ち
私の故郷の近く、山口県美祢市の秋吉台は、カルスト台地の景観や生態系を維持する為、毎年野焼きを行っているがその時立ち上がる大きな炎の様子を詠んだ。
③播州は海たゆたふて山わらふ
兵庫県の旧播磨国の一角に越して来て早3年近くになろうとしているが、今まで住んできた場所に比べ気候が穏やかで安定しているのに驚いており、その受けた感じを俳句にしようと思った。
④インカ史に地球儀廻す春灯下
図書館で南米インカ帝国の歴史本を借りた前後で、NHK でマチュ・ピチュ遺跡の紹介番組もあり、その折地球儀を持ち出し、インカ帝国の広さや日本からの距離を実感したことを詠んだ。
⑤春日和鳶高く舞ひ地球知る
ベランダから時折鳶の舞うのを見かけるが、ある日今までになく高い位置で輪を描いており、その高さなら水平線や地平線がまるくなっているのが見えるのではないかと感じて詠んだ。
🔘結果は、②と③の句に特選を一人づつ入れて貰い、加えて並み選は②に一人、③に一人、④に二人の方に入れて頂いた。
自分自身の評価とほぼ近似しているような気がしている。
🔘私が特選句としたのは昭和11年(1936)勃発した2・26事件を題材とした、
二・二六軍靴踏みゆく春の雪
かつての軍靴の時代が再びやって来るのではないかとの懸念をこの句から感じた。
翌5月の兼題は「草餅」とのことである。
🔘施設の通路に健康公園で撮ったトラツグミ(虎鶫)の写真を掲示させて貰った。
写真の横に張り付けた俳句
保護色を生きる寄る辺(よるべ)と春の鳥
